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ハーンのミサイル  作者: 有嶺 哲史
第一章 十数年前
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卒業、その後

 寒く晴れた風の強い卒業式の日、堯助、舜助など、一流大学を受験する者は受験旅行に行って皆いなかった。

式の後世話になった人々を周って挨拶した。

七緒先生は近寄ってきて手を取り祝福してくれた。

その笑顔と手の感触は思いがけず記憶の宝になった。


 舜助の家の玄関先で三人を代表して瑤子に感謝した。

苦労して舜助を育てた彼女は話しているうちに涙を流した。

おれたちを身内のように喜んでくれた。


 堯助の家は皆留守だった。


 三人の同級生の男たちは卒業すると地方から出てゆきバラバラになった。

堯助は旧帝大の工学部に進学し、さらに大学院に行き、宇宙部門を持つ大企業に就職して技術者になった。

舜助も名門の大学に進学し、防衛部門を持つ電機メーカーに就職して世を忍ぶ秘密プロジェクトのメンバーになっているらしかった。

おれは古典文学方面の三流大学にかろうじて入り、研究室の引っ越しのような力仕事以外教授には全く忘れられていた。

それでも最底限の〝可〟だけで埋まった成績で追い出すように速やかに卒業させてくれた。

たまたま景気が良かったので何が本業かわからない、堅物ばかりの会社に就職できた。

仕事はつまらなかった。

高校卒業後三人の連絡は取れていたが顔を合わせる機会は滅多になかった。


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