始まり 其ノ弐
俺達の前にあるスクリーンには先ほどまでフロントで仕事をしていた女性が映し出された。
「みなさん、こんにちは司会を務めさせていただく花崎 瞳と申します、みなさまには事前に連絡させていただいていましたが本日はこのエイリアン討伐社の推薦の最終試験となっております。そして試験は4人1組となり〘エイリアン〙を討伐していただきます」
そう言い終わるとすぐにスクリーンは消えその代わりに白髪でメガネをした男性が入って来た。
「まずは自己紹介をしましょう、僕の名前は氷水 佐須で、能力は〘氷〙です。よろしく、えと…まずは左の方から名前と能力をお願いします。」
「はい」
スラーとした腰まである黒い髪をなびかせながら自己紹介をはじめた
「わたくしの名前は祖風 風花であります能力は〘風〙を吹かせます以上です。」
「御歌会 堅持です能力は硬化ですよろしく」
「夜咲 寸菊よろしく……お願いします」そう彼女は答えるとすぐに座った…………
「あの能力は?……」氷水は夜咲へ問う。
「あ…………、えと……の能力は〘菊〙で」
顔を赤くしながら答えもう一度座る。
「光俊 光輝ですお願いします能力は〘光〙です」
俺の番の自己紹介が終わるとすぐに氷水さんは口を開けた、「それでは試験を開始します!」突然の言葉にその場にいる俺以外の3人も驚き固まっていた。そして一瞬にして俺達がいた場所は広い街のような空間へと変わっていった。
「何が起こった」そう御歌会が叫ぶのと同時にあのアナウンスがなる。
〘エイリアンの発生を確認……ランクはSSSです〙
『武器の配布をします』その言葉が聞こえると俺達の前には蛸のようなエイリアンが現れ俺達手には剣が落ちる。
「グキーー!」蛸の口のような所から発声られる
最初に動いたのは祖風だった慣れたように剣を持ちエイリアンに向かって走る。
「能力解放〘爽風〙」風を受けながらものすごいスピードで走って行く、しかし蛸は長い脚で簡単に祖風を弾き飛ばす。祖風は剣で受けながら止めたがこちらへと飛んで来る。
「受けた感じどうだった?」
「硬い!」苛ついた様に祖風は答える。
「一旦作戦を考えるぞ」
「「「了解」」」
「その前にちょっと聞きたい事があるんだけど3人はどういった関係なの?」最初堅持が言っていた事が気になっていた俺は3人問いかける
「関係…………同じ学校の同級生だ」夜咲が2人を見ながら答える2人もうんと頷いている
「ちなみに、堅持は風花の事が」その先を言う前に堅持の手が夜咲の言葉を遮る
すっごいところでぶっ込んできたな………
「そそそそんなことは置いといて風花があいつに突っ込んであの蛸足を受ける、そこに僕達が攻撃をするそれでいい、ね、ね?」
「俺はいいと思います、しかし蛸の核が何処にあるのかが問題だ」
「その核ならあの蛸の頭のてっぺんにあるのをみました」
蛸のてっぺん天井の照明の光が当たりキラと光っていることが確認出来た。それを見た俺は、「ハゲてるみたいだな」つぶやくと風花がブフォッと噴き出した。
「大丈夫?おいーいらんこと言うな!風花はゲラなんだよ」
「とにかくあの頭を狙おう。な?」
風花は剣を握り蛸に向かって走り出す、俺達も蛸に向かって走る、風花が蛸の脚切りつつ、蛸の意識を俺達から外す。しかし、背中から不意打ちを狙っていた俺達に突然蛸の脚が向かって来る。
「うわ?」堅持が叫びと驚きが混じった声を出す。
「どうした?」夜咲が堅持へと問う。
「この蛸の模様全部がこいつの目だ!」
「うわ!マジだ、キモ!!」
「光俊!お前の能力でこの蛸の目をやれないか?」
風花が蛸のヘイトを買いながら俺に対して喋りかけてきた。
「無理だ俺が出来るのは自分の身体に触れている物を光らせるだけだ」
「は?冗談でしょ能力は自身へのバフ、もしくは火や水の能力の様に体の外側への放出、後者は能力を使うものがそれに対してどういう考えを持っているかで効果が変わる……とにかくあの蛸の目に光を当てて」
「………分かった」風花が言っていることに対して考える(そういえば学校で光には温度があるって言ってたな)
「能力発動〘光〙」まずは自分の周りの光の色を変える
「あっつ!!だがこれで合っている」次は蛸の周りにある光をとらえる。
「とらえた!蛸の目近くの光の色を変えますみんな離れて」
光を赤えと変える『グギョーーー?!』蛸が叫ぶその瞬間風花に向かっていた蛸の脚が全て正確に光輝へと向かって来る。
「ナイスだ光輝、能力発動〘硬化」堅持が能力を発動し俺の方へ飛んでくるしかし、
「だーー届かねえ!!」
「飛ぶ必要ねえだろ!ハァ、能力発動〘菊〙」
「解放〘白菊乱菊〙」
簡単にこちらに向かって来る蛸の脚を切り落とす。
「風花合わせろ」
「言われなくてもそうします」
「解放〘白菊乱菊〙」通る道を菊の花びらが落ちていく
「解放〘追風彩風〙」夜咲の後ろを走り花のように美しく彩る
剣を2人が握り絞める、脚を切り落とされ目を焼かれた蛸に向かって走る。蛸に向かって、2人は蛸の核へ向かって剣振り下ろす。
夜咲が切ったかしょは白菊が生え
風花が斬った場所は美しく
バキ!蛸の頭部にあった核が割れる……
割れる……
蛸の姿が変わっていく
先ほどまでの姿とは打って変わって人のような姿と変貌していった
『能力発動擬態〘人〙』
「は?どういうことだ?」
堅持の言葉はこの場にいる俺達と同じだった先程まで蛸足でこちらを攻撃してきた相手が人と同じような姿に変わったのだから
『私は……』
「何だ……?核は壊したはずだろ風花!」
『私はサマンダだ』
『サマンダ?』
突然発声られた言葉に驚く俺達をじっと見つめるサマンダと名乗るエイリアンはまるで風花のようだった