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32.




頭の上から聞いたことのない声。………守護獣って、喋るんですか。


《ずいぶんと懐かしい魔力だ》


驚いている私たちを置いて話を進めようとするリヴァイアサン。いやおい待て。


「あんた喋れたの!?」

《喋れないなど一言も言っていない》


そりゃあ喋ったことないですからね! 喋れるなら謝れよ。主にリリアナと私に!


《礼儀のなってない小娘だな》

「人に迷惑かけたクセに図々しいね」

《貴様に言われたくはない》


あんた私の守護獣なんだよね!?


《貴様らが我を呼んだのはこの娘が我を呼び出した件だろう?》

「このままの流れで入るのかよ」


あんたのせいで私が死ぬかどうかの話になったから説明してもらいたいんだけど。


《まず、この娘が我を呼び出したのは貴様らの言うバグではない》


バグじゃないってことは、決定付けられていたものってことだよね。けど、カトレア家に他種族の血は流れてない。それに関しては?


「いや、バグじゃないも何も、君たちが遣えるのは彼女の加護を受けているハゼルトだけだろ? それがバグって話してるんだけど?」


リヴァイアサンが遣えるのがハゼルトだけ? それじゃあ本当に説明がつかないんですけど、なんで私リヴァイアサン出せたの?


《姫の加護をこの娘が受けているからだ》

「は?」


メルトさんからかなり低い声聞こえたのですが。私の頭の上にいるリヴァイアサンを睨んでいるけれど、普通に私が睨まれてると思って怖いのですが。


「ハゼルトの神は大昔に眠りについてる。カトレアが加護を受けることはないはずだろう」

《姫が目覚めたと言えば満足か?》

「あり得ないでしょ」


あの、ハゼルトにしか分からない話を人の頭の上で話すのやめてもらっていいかな?


「ハゼルトの神が目覚めたのだとしたら、神殿が動かないはずがないだろう?」


大人組が話し始めたけど、私たちは何が何やら。一から説明がほしいんですけど。


「ハゼルトの神は既に亡くなられているんです」

「でも、さっき目覚めたって」

「【神子】が産まれたんだろ」


神子って、あっちじゃ神様に仕える女の人のことを指してたけど、違うよね。


「最上位種族の加護を受け寵愛を受けている人物のことだよな」

「そう。で、その【神子】候補が一人いる」


その人が産まれたからハゼルトの神様の加護が新しく与えられるようになって、それがたまたま私ってこと? かなりあり得ない確率なんですが。


「その【神子】って人は誰なの?」

「お前らはもう知ってるぞ」


私たちが知ってる? 知り合いに【神子】って肩書きの人なんていないよね。【神子】だとしても自分から言うかと聞かれたら言わないだろうけどさ。


「メリアたちの造り主だよ」






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