226.
「この世界の基準、謎だよね」
「一番上が謎だからでしょ」
「基礎部分作ったの私じゃないし」
責任転嫁しないの。リリアナも作ったでしょうよ。
「リリアナじゃないなら誰なの」
「俺の主が大部分やって、修正をヴァーミリオンがしてる」
「……リリィは何してたの」
「寝てたね」
何もしないのが一番ダメでしょうに、甘やかされてるね……。これが愛され体質ですか。
「何もしなかったから反感を買って殺されたとかは」
「全然そんなことはないんですよねぇ。なんであれで殺されるのか……」
「あれは誰でもキレると思うぞ」
何があったのか知りたいけど聞きたくはない。この子に関してはヤバめのことが多いんだよ。理愛ちゃんがそうだし、他もろくなことがなさそうだし。
「親とのコミュニケーション不足」
「なんで四回もやっててまともに親と会話してるのが今回だけなんだろうか」
「……待って、あの会話量でまともなの?」
「前回は、まぁ……。ほぼ離縁してましたね。リフィアのときはまず顔合わせてすらないです……」
闇が深い家庭環境作るの上手すぎか? てか、会ったことないの?
「……リリアナが生まれ変わりって」
「知ってるだろうな」
「それで会ってないの?」
え、さすがにまずくない? リフィアさんの母親は分かんないけど、父親は天帝なんだよね? 普通、記憶がないとしても顔くらい見せるよね。
「それに関しては、リフィアの存在が認知されていなかったのもあると思うよ」
「あ、やっと戻ってきた」
「リフィア、またクセで転移魔法しかけたろ……」
「…………やったかも。ごめん」
何故か服が少しボロボロのメルフィアスさん。なんで転移魔法しかけてるんですかね、この人は。てか、何したらそうなるんですか。
「いい加減火口付近に飛ばすのやめて。死にかけるから」
「困ったら深海か火山ってジンが言ってた」
「笑顔で言うことじゃないよ。危ないからやめなさい」
「圧死か焼死?」
「溺死だろ」
あの、そこの兄弟はなんで死に方について話してるんですかね。アストロさんがボケに回ると成り立たないので本当にやめていただきたい。
「もらうもんもらったなら帰るぞ。下の処理が残ってんだから」
「ペットにやらせればいいじゃん」
「国の仕事があんだろうが」
そういえば、全部ほっぽり出して来てるんだっけ。……あれ、元凶はリリアナに呪いかけたニーチェル公爵じゃ……。
「まずもっと前の段階で覚醒する手筈だったんだが?」
「予定が狂うのはいつものこと」
「狂わしてる本人が言うな」
「夫人……」
「ちゃんと提案はしたから俺は知らん」
ニーチェル公爵、いろいろと暗躍してますよね。どんだけ働いてるんだよこの人は。




