218.
「やること終わったし、魔帝に挨拶して帰ろ~?」
リリアナはそりゃ終わってるかもしれないけども、まだやることあるんじゃないの? てか、なんで魔帝なのよ。あんたの親違うでしょ。
「ゼクトをあと百年は借りないとだから」
「あれ、本当に連れてくる前提……?」
「仕事はさせるからな?」
「俺の部屋に置いとけ」
殿下、恋敵が引っ付いてくるの悲惨だよなぁ。てか、リリアナさんはいつまで鈍感なままなんですかね?
「リリアナ、あんまり嫁入り先に男を連れていくのは……」
「え、大丈夫でしょ? 殿下とは政略結婚ですし」
「……リリアナ嬢、まさかとは思うが、気づいてないのか?」
「ふぇ?」
ダメだこの子。殿下がさすがに可哀想だよ。てか、あんだけアピールされてて何故気づかない。エルヴィスたちにデート何回もしてるって聞いたんですけど。あんたは好きでもない人とデートすると思ってるのか?
「リリアナちゃん、やばっ、笑い止まらない」
「……フェミル並みに鈍いな」
「うるさい」
魔術師たちはワイワイしてるな。というか、フェミルさんで遊んでる……?
「シアはそういうところが可愛いからねぇ」
「ロリコン」
「幼女趣味」
「君たち本当に容赦ないねぇ。あと年齢的に幼女じゃないから」
年齢差考えれば十分幼女趣味だと思いますけどね。てか、いつだかに聞いた第一魔術師の主ってリリアナなんだよね? そりゃあ、大切に扱うよね。ようやく会えたんだし。
「リリィ、ゼロはどうするの」
「え、そのままやりますよ? 魔塔での権力ほしいですし」
「俺はもう面倒見ないからな」
……あ、そういう。リリアナとゼロさんって同一人物なの……。一回そうかもとは思ったけど、裁判で二人ともいたし、ないかって思ったけど、ありましたか。魔法があるとやっぱり疑うべきだね。
「裁判のときとかは俺がゼロ役してたからね」
「無茶苦茶ね」
「魔法世界で複製魔法とかを疑わない時点で甘い」
「素を隠してた人が言う?」
いやまぁ、私らの代の公爵・侯爵令嬢がこれだもんな……。問題起こしたり問題児だったり。
「今の上位貴族の令嬢たち、問題児多すぎない?」
「だから表面上は立派にしただろ」
「初めて会ったとき酷かったもんね」
「人の部屋の風通しをよくしてくれたお礼ですよ」
出会って早々戦ってるの? てか、家を壊すな。あと、使用人の人たちは何も言わないの?
「まぁ、動くわけないわな」
「再従妹殿は嫌われてるもんね」
「死にたいならそう言ってくれれば殺してあげますよ?」
「リフィア、一応王子だから。それ殺すと国家問題になるから」
ラテさん、止めるのは正しいけど理由が……。いや、合ってはいるんだけど、もっとなんか……。てかあなたは本当に王太子殿下のこと嫌いだねぇ?




