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リリアナを覚醒、【概念】としての記憶を取り戻させる。ここはいい。問題は、こんなことをする必要はあったのか。それに、先生たちは知ってたの?


「……姪について、ある程度はリーダーに知らされてた。警告もされてはいたが、ここまでとは思ってなかったけどな」

「今回のことは」

「知らん。カフニオが転生者なのも今知った」


ニーチェル公爵の独断とは思えない。さっきから言ってる「あいつ」。その人が今回のことを指示してる。でも、誰が……。


「リーダーか、ヴァーミリオンか……。どっちにしろ、リーダーも黒だね」

「あいつもそうだが、今回は入れてねぇぞ。あいつは自分の主のことになるとうるさくて仕方ない」


主って、前に聞いた第一魔術師の? リリアナがそうなの? だとしたら、あの接し方も分からなくはないけど。


「一応聞くけど、転生者って何人いるワケ?」

「お前らが知ってる奴だけでもざっと十は超えると思うぞ。ここにまあまあな人数固まってるしな」


……これ、私と先輩のことバレてそうだよね。言われてなくてもなんとなく視線で分かるし、下手なことするなよと警戒されてる。私たちが何かしても変わらない気もするけど、何かしないと変わらない。


「……公爵、後ろ!」

「ん? あぁ」


あの龍がまた飛んできて、ニーチェル公爵に攻撃しようとする。あの傷でまだ動くのも不思議だけど、ニーチェル公爵はなんでそんな冷静なの!


「メルティアス」


突然龍が見えなくなり、探そうと周りを見れば、別の龍がいた。ところどころ身体が透明な龍。さっきニーチェル公爵、メルティアスって言ってたよね。この龍の名前?


《予定と違うようですが? 【幻音】様》

「俺としてもあんなに粘られるのは想定外だ」


この世界の龍って喋るのがデフォルトなのかな。リヴァイアサンも喋るし……。いや、こんな現実逃避してる暇はなくて。ニーチェル公爵の守護獣ではないはず。ウサギって聞いてるし。なら、この龍は何?


「リヴァイアサンと同じ、神の造物【音の王】メルティアス。ここまで来たのか」

《懐かしい気配がしますね。お話ししたいことはありますが、まずは姫様の母君です》


母君って、あの龍のこと? リリアナから出てきた龍が姫様の母親って。いやまず姫様誰? ハゼルトの神様?


「あれは呪いじゃないってこと?」

《呪いですが、母君の思いが強いのでしょう》


ハゼルトの神様の母親はたぶんない。あの神話の本が正しければ会ったことがないはず。そもそも呪いに思いが入ってるのも意味分からないし。そうなると、母親っていうのはたぶん、リリアナのお母さん……。






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