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そんなことがあったのが一昨日。今日はまあ、分かってたけどティアナに呼び出しくらったよね。漏れなく全員。


「へぇ、ようやくか。おめでと」

「婚約でお試しなんてあるのね」

「それ僕があとでいろいろ手を回すパターンじゃん」

「これで本当に身内の集まりになってますね」


すごいねぇ。まずおめでとうよりも先に疑問と仕事が増えたがあるのはさすがだよね。リリアナの言葉に関しては本当にね。あと身内枠に入らないのがラテさんになりそう。……ラテさんはナイジェルさんの身内枠なのかね。


「そこはもっと攻めろよ」

「うるさい」

「まあ、お兄ちゃんにしては及第点だよね~」

「ティアナは誰目線だよ」


もうやだ。この人たち弄る気しかないよ。まともに祝ってくれる人少なすぎ。


「よくあの伯爵が許したよね。娘大好きで男を近寄らせないって一時期有名じゃなかったっけ」

「なんか、ニーチェル公爵と先輩後輩の関係らしくて。みんなと親しい分、政治的な意味でも危険も多いから公爵家が後ろ楯になってくれるならってさ」

「一番狙いやすいからね」


これで一応、全員が心強い後ろ楯を手に入れたってワケだ。となると、次出てくる問題はサジュエル狙いだった令嬢たちからのヘイトが向くことだよね。


「絡まれたときの対処法とかって」

「リリーちゃんの名前使う」

「絡まれないから分からないわね」

「相手の言いたいことと別のこと話し始めて逃げるよう仕向けるとか」


先輩は仲良しアピールですか。そうですか。そもそも、ここ恋愛婚予定が多すぎて参考になるかも分からないや。オリヴィエさんのやつはちょっとハードル高い。


「そもそも、絡んでくる人いるの?」

「テストのときに突っかかってきた脳内花畑がいるでしょ」

「内側から腐って消えねぇかな」

「腐敗させる魔法なかったか?」

「禁術でいいなら使えますよ」


話を振った私が悪いのかな。なんでこの人らは物騒な話にするんだろうか。対処の仕方が脳筋なのよ。穏便に解決ってこと知らないのかな。


「権力ってこういうときに使うもんだから」

「違いますからね?」

「なんでこの国って権力渡しちゃいけねぇトップ二家が公爵家と侯爵家なんだろうな」

「まあ、所詮は上位の神族の子孫の皇族だからな」

「ステータスとしては十分すぎるんですけどね」


所詮って言うには強いんですけども……。これより上って本当に何。そしてどの公爵家なの。


「ニーチェルだが、ありゃ一部がおかしいだけだからな」

「そのおかしいの代表が今当主だよ」

「魔術師とタイマン張るとか頭おかしいよな」


ニーチェル公爵、普通に常識枠なはずなのにとんでもないことやってるよね。意外とやんちゃと言うか、バレるなバレないかのギリギリをやってると言うか。






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