131.
パーティー会場に行き、リリアナが先生の代わりに祝福の言葉を言っている。言い終わり、リリアナが幻影なのか、花を咲かせ、パーティーが始まった。
「先生たちはどこいるの…」
「あそこですよ」
……なんでいるのにリリアナがやったの。あれ魔術師がやるやつらしいじゃん。
「リアは甘いんだよ」
「予定が遅れるくらいなら私がやるべきでしょう?」
そうだけど、そんなだから先生たちにいいように使われてるんじゃ……。先生たちの仕事なんだし、やらせようよ。
「リリアナは他がやって予定がズレるくらいなら自分でやって予定通りにする派だもんね」
「時間の無駄ですからね」
効率主義かぁ…。魔法だとそれは正しいだろうけど、こういうのだと負担が大きくない? 大丈夫?
「やりすぎたらユイが止める」
「あ、そうだ。ユイさんとガンマさん…」
今日見てないけど、どこいるの?
「裏でいろいろと片付けてる。面倒なのが紛れてるからな」
「私らがやるべきだけど、あんまり勝手できないからねぇ」
だからリリアナの人形で動きやすい二人ってことか。
「とりあえず、今日は楽しみましょう」
何が起きてるとか分からないし、何かあっても教えてくれないだろうからな。心配したりするだけ無駄か。
「じゃ、行っておいで?」
「え?」
「お前ら遊びすぎだろ!」
ティアナはなんで押してくるの! あと先輩は笑うな!
「隠す気ゼロじゃん」
「リアたちも行けば。一回は踊っとかないとなんか言われるでしょ」
「ですねぇ。行きましょうか」
助けろよ! 婚約者じゃないのに無理やりダンス踊らされるこっちを!
「シャルフ、聖女と踊ってやれ」
「は?」
「こいつらやっててコレやってないと問題だろ」
「え、や……私は別に」
あっちも押し付けられてる…。なんなのこの人たちは……。
「……踊ろうか」
「あの人たち、こっちはオモチャじゃないんだから」
やるけど。やりますけど! こんだけされたら周囲の目も気になるから踊りますけど!
「毎度巻き込んでごめんね…」
「いや、先輩は私で遊んでるから、半々というか……ティアナもたぶん私で遊んでるので」
というかアストロさんに関しては自分踊らないクセにこっちには踊るよう言うのなんなんですか。
「聖女殿は大丈夫か……?」
「シャルフさんが嫌そうですね」
ラテさんはどう思ってるか分からないけど、うん。頑張って。
「普通はナイジェルさんに踊らせたり同年のクロフィムとかあっただろうに……」
「なんか、前日祭に聖女殿とフォールトが別行動してて、聖女殿と一緒に回ったのが彼らしい」
それが理由じゃん。あの人たち遊んでるじゃん。絶対端でニヤニヤして笑ってるじゃん。