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13.




「……人生初めてだよこんなの」

「我々もですよ」


呪いのことで見てただけだけど、普通にグロかったし無駄に疲れたため、いつもより早めに寝ようとしたらティアナが部屋のベランダにいてびっくりしたよね。中に入れたらまさかの「お父さんが言ってたお酒売ってる場所行こ!」とか言い出して連れ出されるし。私寝たいって言ったのに無視だし。風に当たって目が覚めたからいいけどさ。


「止めてくださいよ」

「こうなったらティアナは止まらないんです」


一応お忍びになるからなのか(まず夜に出歩いてるのバレたら大問題だし)適当に紛れられるよう着替えた。


「なんで服あるの?」

「え、たまにこういうの着て外出するから」


もうプロの域じゃん。というか、どうやって用意したんだろ。さすがにそこを聞くのはダメなのかな。


「行く場所は?」

「お父さん御用達の酒場」


なんで知ってるのかをすごく聞きたい。御用達でも娘とかに言うことないよね?


「前に家でシエルさんと飲んでた」


なるほど。そのときにお店の名前を聞いたのね。にしても先生、お酒飲むんだ…。


「………あ、ヤバいヤバい」

「え、ちょっと、急に押さないで」


ティアナが急に足を止めて来た道に戻ろうとするからなんだと思って見てみれば、どうでしょう。アストロさんとユラエス、サジュエルがいるではないですか。


「公爵の使いってさ……」

「あの三人ですね」


サジュエルはいいとして、学生二人を使うのはどうなのですか公爵。一応、この世界の成人は十八歳。十六歳で学院に入るため二人とも成人しているけど、学生だよ?


「おい、お前ら」

「やば、逃げろ!」

「はいストップ」


後ろに来ていたアストロさんから逃げようと走ろうとすれば、いつの間にか先回りされていたようで、ユラエスとサジュエルに捕まった。


「カトレア嬢まで巻き込みやがってお前らは」


主犯はティアナだと即バレして他の人を巻き込むなということと、仲が良いからと勝手に夜に出歩くなと叱られた。

正論過ぎて何も言えないよ…。


「リリアナは?」

「リリーちゃんの部屋もぬけの殻だったよ」

「伯父上の所か。連絡入れてくれって言ってるのに…」


大変そう…。私たちが迷惑かけてるけども、ユラエスはそれ以上に大変そうなんだよね。自分勝手な先生とリリアナの相手もしないとだし、シティアル公爵の相手もしないとだから。


「とりあえず、どうする?」

「来ちまったもんは仕方ないだろ」

「じゃあ行こ!」

「お前は反省をしろ」


なんだかんだ、妹には甘いアストロさん。叱りながらもティアナのやりたいことやらせてあげるの優しいですよね。


「速くニーチェル公爵の所望のモノを買って帰さないとだね」

「ごめんなさい」

「いえ、こちらこそティアナがすみません。殿下とエルヴィスも、夜中にごめんね」


アストロさんは面倒見がいいお兄さんでサジュエルは周りに平等って感じなのかな。いやまぁ、ゲームで攻略はしましたけどね。なんなら一番好きなキャラでしたけど、やっぱりゲームで見るのと間近で見るのって違うんですよ。






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