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107.




特段何もなく時間が過ぎていき、クロフィムたちの国に行く日。本当はあと二日あるけれど、何せ遠いし謁見とかもあるから、早めに行くことになった。なったんだけど……。


「リリアナ、本当に大丈夫?」

「一応、まともなのを選んでは来たんですよ」


まともな人を選んだ結果、まさか私たちが来る間説教されてるとは思わないよね。


「カシア、そこまでにしてください」

「……リアも、もう少し考えて決めてくれ」


ため息をつき、こちらにくるりと振り向いてくる説教をしていたご本人。長い赤髪をハイポニーでまとめている女性騎士。


「今回、ニーチェル公爵の命で護衛総括を任された騎士のカシアです」

「カシア卿とローズ卿の組み合わせは嫌な予感しかしないんだが」

「仲悪いんですか?」

「仲が悪いというより、相性かな。真面目なカシア卿とサボり魔のローズ卿だから」


一触即発とまではいかなくても、怖いな。


「それで、そちらの方たちは」

「シャルフ」

「ガンマです」


二人とも護衛なのかな。にしてはちょっと態度が悪いけど。


「こいつらとナイジェル、ユイの計六人が護衛。俺とオリヴィエも何かあったときにはそっちに回る」

「ユイさんって、大丈夫なの?」

「姿のことでしたら問題ございません。戦闘に関しましても、多少は鍛えております」


まぁ、大丈夫……なのかな。少し不安だけど、信じるしかない。それに、護衛が出るべきときなんて来ないだろうし。


「何事もなく終わるといいね~」

「何か起こしてやろうか?」

「シャルフ、それやったら串刺しにしますから」

「……転移していいですか?」


ガンマさん、大変そう……。というか、本名じゃないよね? ガンマってギリシア文字だし、さすがに子どもにガンマって名前は……いやありはするか?

呆れた様子のガンマさんはもはや許可を取らずに勝手に転移させた。この人数を一回でって、かなりの魔力必要だけど、よくできたな。


「うげ、気持ち悪…」

「急な転移はダメだって……」

「マヌケが見つかったな」


転移魔法は人によってはかなり酔うとは聞くけど、そんなにか?


「皆さま、大丈夫でしょうか」

「あそこに明らかに大丈夫じゃないのがいるが」

「アレは含んでおりませんので心配ございません」


含んであげてください。それでもってどこですかここ。


「城の中庭だね」

「国境って魔法で越えても大丈夫なの?」

「再従妹殿が魔塔から出てる許可証を持ってるからね」


その許可証がないとダメなんだ。……なんでリリアナは持ってるの?


「伯父様たちのおかげで旅行好きかってくらいにはいろんなところ行くので」


先生たち、何してるの本当に……。






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