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101.




「……あの規模をこの子が?」

「試験運転も兼ねてやってみたら案外上手くいったからね。まぁ、土地が死んだのは想定外だったけど、そこまで被害はなかったし」


試験運転って、人が大勢死んでも試しだから大丈夫的なこと思ってないよね。実際それで二つの国が消えてるのに。


「どうせもう終わってる国だったし、なくなって問題ないでしょ」

「倫理観をあなたたちはどこに置いてきたのですか」

「俺らを産んだ奴に倫理観ないからそもそもねぇだろ」


そこはあってほしいんですけど。前ハゼルト侯爵夫妻ってそんなにヤバい人たちだったの?


「伯父様たちが歪んでる原因ですね」

「話でしか聞いてないが、毒親とやらだな」


保護者組がそんなことないだろうみたいな顔をしてるのは気にしない方がいいんだろうか。シティアル公爵家はゲームで分かってたし、ネットでもかなり言われてたけど言葉足らずだけど、これ大人たちもそうだよね。互いが互いを巻き込まないようにしてるというか、なんというか。


「魔術師たちは基本的に不器用だからな。過去に何かしらがあり、他者と距離を取る者が多い」

「そういう意味で言えば、伯父様たちはとても友好的なのですよ。こうした交流を拒否する方もいますし、身分の故に人前に出ることを許されない方や身分を偽ったり自身の名を捨てる方もいます」


ゼロさんは確か偽名だよね。それは、名前を捨てたから? 保護者も先生になってるって言ってたし。


「自分は隠しているだけだ。顔を雑面で隠しているのも、名を捨て籍から消えたワケではないからな。知り合いが見ればすぐに自分とバレる」


もし本当に神子だとしたら、バレたら危険だからか。


「第四なんかは見目を変えただけで名を捨ててないだろう」

「それはそうですが、ご家族は承知しているのですか?」

「言っていない。自分が魔塔に属したのは四つの頃だからな。そう簡単に公開できる身分でもなければそこまで良好な関係でもない」


結構いいところの出なのかな。社交は基本的に出てない私たちと同い年……。誰かいるか?


「つか、魔術師たちで逸れてたが、裁判どうするんだよ」

「あの方が使ったモノが分かったのでそれを提出します」

「リリアナ、あんまり無茶しちゃダメだからね? いつの間にかいろんなことしてるから怖いんだけど」

「その大半が伯父様たちがやらずに放置してるものですけどね」


先生たち、ちゃんとやってください。リリアナも放置してるからってやらなくていいから。


「魔術師たちは自分たちをなんだと思ってるんだ……」

「外見と中身が一致しない子ども」

「癇癪持ち」

「私かいつ癇癪起こしたんです」

「目があった瞬間魔法で殺そうとしてきたのは誰だよ」

「そっちが悪い」


見事にハモるのやめてもらっていいですか。あと、二人揃って殺そうとするのやめなさいよ。血気盛んすぎる。






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