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綾目視点ver続き

 自己紹介の後、私は自分の誕生日ライブと並行して行われるクリスマスお祝いライブを行うため、箒星スタジオへと向かった。


「お、綾目じゃん。おはよー」


 扉を開けるとそこに静奈先輩がいた。


「静奈先輩、おはようございます!」

「いつも言ってるけど先輩呼びはいいよ。同い年なんだし」

「そうかもですけど私、先輩のことを尊敬してるんです!だからそう呼ばさせてください」

「尊敬してくれてるのは嬉しいけど…私としては静奈がいいかな。まぁ気が向いたらでいいからさ。いつかはそう呼んでよね」

「はい、わかりました!」


 静奈先輩はみっくんがいない間、私の精神的支えになっていた人。

 よく、相談にも乗ってくれたし、歌の練習にも付き合ってくれた。

 今回の自作自演のストーカー被害の時も親身になって相談に乗ってくれた優しい人。


「みんな、おはよ〜」


 扉の開閉音の音と共に美琴ちゃんが入ってきた。


「おはよう。美琴ちゃん」

「おはよ〜綾目ちゃん」

「おはよ。美琴」

「おはよ〜星谷〜」

「今日は遅刻せずに来たんだね」

「そりゃあ綾目ちゃんの記念日だからね!遅刻する訳にはいかないよ」

「いい心がけだね」

「でしょ〜。もっと褒めてもいいのよ」

「えらい、えらい。その心がけを次回からもしてくれればもっとえらい」

「う。が、頑張ります…」


「おはようございます」


 また、ガチャっと扉の開閉音が聞こえた。


「おはよ〜雪代」

「おはようございます。静奈先輩」

「おはよう!涼音ちゃん」

「おはようございます」

「雪代ちゃん、おはよう」

「あ、綾目様…お、おはようございます!きょ、今日も大変お美しいですね」

「あ、ありがとうね。雪代ちゃんも可愛いよ」

「あぁ…私にはなんて勿体ないお言葉…そのようなお言葉を投げかけてくださり、ありがとうございます、綾目様」

「大袈裟だよー」

「いえいえ、大袈裟なんかじゃありませんよ。神に近しい綾目様からのお言葉なんですから」

「普通の人間なんだけどな〜」

「綾目様は私にとって神同然なんです。ですから、この私めに罰を与えてください。それは凄い天罰を。

私は踏まれるのが一番嫌なので踏んで下さい…きっとそれが一番の罰になるので。お願いします」

「そんなことできないよ。あと、例え私が神様でもそんなことしないよ」

「いえ、それはダメです。神は神の役割を果たさなくてはなりません。ですから、私めを踏んでください」


「なんで綾目と喋ってる時の雪代は若干気持ち悪いんだ?」

「何でだろうね?普段は本当にカッコイイのに」

「ね〜」

「なんですか?」

「ゆ、雪代……」

「今、なんか言いましたか?」

「え、あ、いや、ただ、雪代はカッコ可愛いなぁ〜って」

「ふーん。気持ち悪いとか聞こえましたけど?私の聞き間違いですか?」

「そうじゃない?」

「そうですか。ならいいんです」


 ところでと言った感じで雪代は綾目に再度話しかけた。


「綾目様、少しばかしお話があるんですが」

「ん、なーに?」

「いや、今日はなぜこんなにも早くの集合なのかな、と思いまして」


 今の時刻は9時53分。

 いつもより2時間も早く集合している。


「綾目様がどうしても19時ぐらいには帰りたいと言うのでこの時間に集合することになりましたが、なぜ、その時間内には帰りたいのですか?」

「えっと、その、深い理由はないって言うか、誕生日の日は毎年ゆっくりしてたから、今年もゆっくりしたいな〜って思って」

「そうですか。まさかとは思いますが綾目様。彼氏とかではないですよね?」


 彼氏という言葉にドキリとしながらも否定する。


「彼氏なんていないよ」

「そうですか。少し安心しました。ところで、女性に興味はおありで?」

「うーん、ないかな」

「そ、そうですか…」


 何でちょっと残念そうなんだろう?


 また、ガチャと扉の開閉音が聞こえた。


「遅れてすまない」


 息を切らしながら遥ちゃん…いやママが入ってきた。


「大丈夫よ。遅れてないから」

「そうか。それはよかった」

「なんかあったの?いつもと比べて遅いけど」

「それが、電車が遅延してしまってね」

「そっか。朝から災難だったね。まぁ遅れなくてよかったよ」

「そうだね。特に今日は大切な日だからね。本当に遅れなくてよかったよ」


 ママはこちらにウィンクをしてくれた。


 かっこよくて可愛いなんて反則だ。

 そして更に反則なのがあの胸。確かEカップぐらいあるとか。


「はぁ…」


 …みっくんもあれぐらいの方がいいのかな。


 そんな事を考えていると雪代ちゃんが声をかけてくれた。


「どうしました?綾目様」


 声をかけてきてくれた雪代ちゃんの方を見る。

 ちょっと安心した。


「ううん、なんでもないよ。雪代ちゃんのこと見たらちょっと元気出たし」

「そうなんですか?まぁ、綾目様のお役に立てたのなら光栄です」


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