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 そう言うのなら、きっとそうなのだろう。では、それを聞いて俺はどうすればいいのか。受付嬢の真意が見えない以上、やはり迂闊なことは言えない


「行方不明になっている人の中には冒険者も居ました。それも皆、高ランクの実力者かランクはまだ低いものの将来を期待されている新人たちです。それを不審に思い、調べてみると他の行方不明者も皆他より頭一つ抜きんでた人達ばかりでした」


「そうか」


 それで?それを聞いて俺にどうしろと?


「行方不明者の中にはノワールさんと同じAランクの冒険者も何人かいます」


「……覚えておこう」


 心配している。まさか。

 こう言っちゃなんだが受付嬢と冒険者の関係性なんてものは希薄なものだ。冒険者にとって受付嬢なんてものは依頼と自分たちをつなぐ存在でしかないし、受付嬢にとっても俺達冒険者なんてものは毎日何百何千と捌くうちの一人にすぎない。


 仮面なんてしているから多少は目立つし名前も覚えられてはいるが、だからといってこんな長々と話した結論が気を付けてくださいねという注意勧告だなんてことは絶対にありえない。

彼女らはそんなに暇じゃない。

 では、一体。


「…………」


「……」


 何かを迷うように黙り込む受付嬢。

 まいった。これまでそれなりに長い付き合いだと思っていたけれど、こんな受付嬢は初めて見る。さてはあれだろうか。言わなくても察してよみたいな。

 リアも結構そういうことするから慣れている。昨日も家に帰ってきて「どうして今日のご飯はハンバーグじゃないの!? 朝、そういうオーラ出してたよね!? 察してよ!」とか言ってたし。

 それはなんか違うか。違うな。


 さて、どちらにせよ分からない。どうすればいいのやら。


「…………とても、個人的な話になるのですが」


「……構わない」


 なるほど。そういう事だったか。

 と言っても完全に理解したわけではない。でも、たぶん、私情を挟むから言っていいか迷ったのだと思う。俺が知っている受付嬢は真面目だから間違ってはいないと思う。もしかしたら違うかもしれないけど。


「……私の……私の妹も行方不明になっているんです」


「……そうか」


 受付嬢がやたらとこの事件に詳しい理由。

 確証はないし、わざわざ確かめるつもりもないので推測の域を出ないものではあるが、おそらく間違いない。

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