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死獣神~血の書~  作者: 天馬光
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再会のノクターン(2)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋の物語。

 このまま和やかな雰囲気が続くかと思われたが、龍は姉の危機を知らせるものが、彼女の体に刻まれていることに気付いた。


「ん? どうしたの姉さん! その手の甲の痣!」


「あちゃー。もう気付いちゃったか。まぁ、それもあって、あんたのところに来たんだけどね」

 奏はそう言うと、両手の甲にできた無数の丸い痣を見せた。


 奏いわく、最近誰かにエアガンで狙われているらしく、手以外は無傷なことから、犯人は奏の才能を妬ましく思っている者だと武文は推測した。

 自身の危機を明かした奏は、痣だらけの手を顔の前で合わせて、


「だからお願い! 日本にいる間だけでいいから私をあの家に住まわせて。その方が私としても身内と一緒ってことで安心できるし」

 と、龍に頼んだ。無論、龍に断る理由は無く、二つ返事で了承した。

 龍としては久し振りの姉との暮らしを嬉しく思っていたが、過度なスキンシップをする姉と、それを見せつけられた奏のファンやモテない男共から、白い目を向けられ困惑した。



 それから約5、6時間後の午後10時頃。龍は奏と食べに来ていた雲雀のお好み焼き屋を出た後、彼女を一旦家に送り、再び店に戻って来ていた。

 戻って来た龍の姿を見た雲雀は、営業スマイルから一転、不機嫌そうな顔をした。

 その原因はもちろん、龍にあった。


「……ちゅーことは何か? 先月、火炎放射器の燃料代とサイトの運営費に使ってもうてからっけつやから、ここの金を払われへん。せやからツケにしといてくれっつーわけか」

 龍が申し訳無さそうに頷くと、雲雀は怒りを爆発させた。


「そんなん通じる相手やと思ってんのか、このドアホ龍! うちかて経営苦しいんや! んなもん聞けるか!」

 燃え盛るような雲雀の怒りに圧倒され、どうしようかと龍は思っていた。


 と、そんな金欠で悩むの彼の携帯電話に殺人依頼のメールが届いた。

 雲雀を一旦制止させて内容を見た龍は、目を疑った。姉である奏からの依頼だったのである。

 戸惑う龍の一方で、依頼の内容と金額を見た雲雀は閃き、龍にある提案をした。

 今回の依頼人である龍の姉・奏。

 登場回数こそ少ないですが、彼女も雲雀同様ヒロインの1人です。

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