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死獣神~血の書~  作者: 天馬光
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死獣神vs警察の犬(2)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋の物語。

 一方、そんなこととは知らない死獣神の3人は、昼休みを利用して校舎の屋上で食事をしながら、翔馬プレゼンツの新武器の発表会が行われていた。


 毒針と火薬針と可燃性薬品が塗られたチタン針を発射し、火まで出る改良版ニードル発射装置と、刀身を全体的に強化し軽くしたブレードトンファー。

 使用者の脳の電気信号を受け取ることで、柔と剛が自在に変化するワイヤーカッター5本が手袋の指先1つ1つに接合した武器、通称・風の刃と、同じく電気信号によって翼を構成している数百もの刃物を半自律兵器として飛ばす刃物の翼、通称・エッジウイング。

 そして、鱗状の刃にすることで切れ味を大幅に増した上、突き刺すこともできるようになり、火炎放射器とも一体化させた5メートルのロープカッター・ドラコスラッシャー。


 どれもこれも、今まで使っていた物とは比べものにならないくらい高性能な逸品ばかりに、男共は少し浮かれていたが、何故か雲雀だけは違っていた。


 どれだけ強力な武器を得ても、使いこなせなければやられてしまう。しかも、次の相手は駆逐するべき犯罪者に仲間を殺され、怒りに燃えてるはずの特捜5課かもしれない。

 そう思うと、さすがの雲雀も弱気になっていた。

 それを察した翔馬が彼女の気持ちを尊重し、彼らに嗅ぎつけられれば犬飼忍率いる精鋭が潰しに来るだろうと語ったが、それが彼女の不安を煽ることになり、空気を静まり返らせてしまった。


 そんな重い空気を龍の前向きな一言が一変させた。


「……でも、どうせいつかやることになるのなら、早い方がいい」

 龍のこの言葉で雲雀は開き直ることができ、士気を取り戻した。


 元気になった雲雀を見て、心の中で龍に感謝した翔馬は彼らのためにも早々に決着をつけようと、大阪府警本部に死獣神所属のペガサス名義で宣戦布告メールを送った。



その頃、特捜5課は超小型カメラの解析を終え、乾殺害の犯人を突き止めていた。そこに映っていたのは、言うまでもなく朱雀だった。

 ロープカッターは鉄芯に糸ノコ状の刃物を何本も溶接してできていました。

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