表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死獣神~血の書~  作者: 天馬光
17/32

我らは死獣神(2)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋の物語。

 3分後、組長は腰を抜かし、その場にへたり込んでいた。

 それもそのはず、青龍達が乾と彼以外の組員を余裕で全滅させてしまったのである。


 これだけの惨劇と強さを見せつけ、いまだに余裕を崩さない彼らが化け物のように感じた組長は、このままでは手下達のようにあっさり殺されてしまうと思い、一目散に逃げようとした。


 だが、彼はこの場から逃げることはできなかった。

 部下であるはずの乾にバッサリと斬られたからである。


「い、乾……き……さ……ま…………」


「あんたは終わりだ。俺のことを見抜けなかった時点でな」

 そう言うと乾は、組長の首をはね、トドメを刺した。


 彼の裏切りを目の当たりにした青龍達は目を疑った。


「どういうつもりですか? 彼を殺すことで自分が組長になる気ですか? それとも、『彼を殺したから許してくれ』とでも言うつもりですか?」

 青龍の質問に乾は首を横に振り、


「どっちでもねぇよ。そもそも、俺はこのクズ共を調査するために、潜入していただけだ」


 その言葉を聞いた青龍と朱雀はピンとこなかったが、ペガサスだけは乾の正体に気付いた。


「……そういうことか」


「どういうこと?」


「今はそれを話しているヒマは無い。けど、これだけは覚えてて。こいつは言うなれば前座。本命がまだいるってことを」

 ペガサスがそう言った直後、乾は不意打ち気味に彼の首を狙った。すんでのところでかわしたペガサスは微笑み、


「仕事熱心なのはいいけど、引き際を見誤ると命を落とすよ。番犬さん」

 と、挑発した。


「ほざくな殺人天使」

 そう言って振り下ろされた乾の太刀を、ペガサスは白刃取りした。


 あとは彼を仕留めさえすれば。そう思った直後、乾の刀に自身の光の力がどんどん吸われていった。その様子を見た乾は、苦しむペガサスを嘲笑った。


「バーカ、引っかかったな。この刀は光の力を吸う能力を持つ対天使用の刀・邪光(じゃこう)だ! 光を抜かれた天使など、もはや翼の生えた人間。お前が虫けらのように殺した人間の知恵の産物。その力を……とくと味わえー!」

 乾はそう言って、ペガサスを袈裟斬りした。光の力を吸われたせいもあって、深手を負ったペガサスは一撃でダウンし、気を失った。

 乾が何者なのかは、次回明らかになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ