表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死獣神~血の書~  作者: 天馬光
12/32

血塗れの聖天使(2)

 闇に暗躍し、ターゲットの命を奪い取る裏稼業・殺し屋。

 これは、その中でも最強と謳われた1人の殺し屋の物語。

 翌朝。龍は学校の自分の席で、のんびり雲を眺めてぼけーっとしていると、雲雀が血相を変えて走って来た。


「龍! 大変や!」


「ん? どうしたの? 赤羽さん」

 柚を彷彿とさせる呑気っぷりにイライラしつつも、雲雀は今朝のニュースのことを話した。


 それによると、遺体の身元が判明し、ターゲットである中年男性と、彼の不倫相手と依頼人であることが明らかとなったらしい。

 これには、先程までのほほんとしていた龍も驚いた。


「まったく。依頼人を殺すなんて前代未聞やで」


「だね。でも、その人はどうしてそんなことを……」

 『エンジェルゲート』の管理者の行動を理解できない龍は彼に疑問を抱いた。


 と、そこへ、1人の少年がやってきた。


「んなもん決まってるだろ? 単純に人を殺したいだけなんだろうぜ」


「えっと……君は、確か……」


田中翔馬(たなかしょうま)だ。入学式で会ったぶりだから、覚えてないのも無理ねぇけど」

 隣りのクラスの生徒である翔馬がそう名乗ったのを聞いて、2人は聞き覚えがあった。


 中学生でありながら空軍に所属している大佐で、様々な事件に介入している綱手中1有名な男。

 若くしてこれだけの実績を重ねられたのには、一説には他の人とは違う()()()()が関係しているらしい。


「そんな血生臭い話よりさぁ、雲雀ちゃんだっけ? 今日の放課後どう? 俺がご馳走するけど」

 もっとも、当の本人はご覧の通り、普段はただの軟派な軽薄野郎だが。

 ちなみに、武文や宙らとは小学校からの仲である。


「教室のド真ん中でナンパとは、えぇ度胸やな。あんた。聞いた話やと彼女がおんねやろ?」


「それはそれ。これはこれ。俺が聞きたいのはYESかNOかだ。さぁ……どっち?」

 翔馬にそう誘われて、雲雀は呆れながらも了承した。

 ガッツポーズをする翔馬だったが、雲雀にデートする気など微塵も無く、彼女の店で龍や武文達も一緒という条件を出されたことで、売り上げに貢献させられただけだと肩を落とした。


 それでも諦めないどころか、柚や美夜がいることで女子が多いと喜ぶあたり、筋金入りである。

 ちなみに、食事代は各自で払いますが、龍だけは雲雀に言われて彼女の分も払わされました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ