2.再会
皆様大変長らくお待たせ致しました。当話が本章の始まりとなります。拙作にアクセス戴きました事、この上ない喜びに存じます。誠にありがとうございます。何かと不十分ではありますが、どうかご容赦の程宜しくお願い致します。
高校二年生の春。遥々地方から上京してきて、親元へ移り住む事となった。
東京都心部の淡紅梅区、それがボクの新たなスタート地点。町は季節相応に淡紅梅色の桜が満開……と言いたかったのだが、ここにやって来た日は生憎の曇天模様。謂わば、『楝』という言葉が似つかわしかもしれない。空から地面を眺むれど曇天模様、いや、もはや可視化出来ないと言った方が正しいか。
――――――緊張と自信
新たな土地へやってきた所から生まれ出でた緊張。それは淡紅梅区自体の雰囲気に感じ入るもの。
ここでボクはやってゆけるという確固たる自信。それはあの出来事から、何事もなく四年経過出来た事から生まれ出でたもの。
その両感情がボクの心の中で渦巻いていた。
◆◇◆◇◆◇
指定された場所は布多美駅を直ぐ出てのロータリー。ボクはそこに向かわなければならなかった。何故か……
――――――父親から一方的に呼び出しが掛かったから
早朝からハンドバック一つを所持し家を出て、新幹線に乗り込む。只今2時間程しか床に就いていない。車内では父親に対する疑問を抱きつつ、意識朦朧。そのうち寝ふかきをこきながら目的駅へ。そして、駅に降り立ち俯く。
一息溜息を付いてしまう自分。どうして自分は……。そこから考えを廻らし、少し自問自答する。
――――――噬臍
自分なりの推察を立てられず、とてももどかしい思いがする。しかし、こんな思いのまま目的地に行く訳にもいかず、一旦そんな気持ちを抑えて、腕時計を確認。
――――――約束の時間まで15分
少々の小走りをすれば、多く見積もって10分程でロータリーへ着けるだろう。
――――――5分前行動
意志には反して、口元に笑みがこぼれる。これは仕様なのだろうか、と思いつつ顔を上げてはじめの一歩。
流石、東京都の中枢機能を担っていると言ったところだろうか。自分はここに来るのは初めてではないものの、プラットホームから離れてみると……そう再認識する。
布多美駅。それは乗換駅から発展し、聳え立つ都庁や超高層ビルと隣接した国内最大のターミナル駅。やはり規模が超脱している、といっても過言ではない。加えて人口密度。これが朝のラッシュ時か、と身体で覚えさせられた。と言うのも実はロータリーに着くまで3人と肩が接触、内一名に突き飛ばされたのだ。
――――――都心。せかせかしている
そう思うとやはり口元に微笑。疑問と抑え込んだはずのもどかしい思いと、心の高揚感が交錯する。
いくつもの新鮮な光景を目にしながらロータリーに着いた時、腕時計を再度確認。
――――――約束の時間まで5分前
改札を抜け出でてみると、そこには溜息が出てしまうような情景が目に飛び込んできた。
昔、都会だから緑少なき場所なんだろうなと思っていた。しかし改めて目の前の情景を見ると、自分はなんと浅はかだったか。数々の植林、街路樹、ロータリーの中心に備えられた円形花壇と緑多いではないか。
そんな情景に感慨深さを感じ、その内ハっとした。現実にもどされたのだ。
――――――自分と約束を交わした父親がもう待っているのではないか
そう考えながら辺りを見回すも、存在を確認できない。
父親はまだ来ていない、そう思うと溜息が零れた。
――――――仕方がない気長に待つか
そう思って、ふと見つけた目の前のベンチに腰をかけようと思い立つ。年季の入った木製の椅子。それでいてどこか上品に感じる。
顔を近づけてみてみると、木目がしっかりと浮き上がるかの様に目に映る。こんなシックなものがこんな所あるとは……。都会は、凄い。
そんな風に感じ入っていると、既にベンチに腰を掛けていた『相席者』におかしな眼で見られる。
「す、すいませんっ……」
自分がベンチになんか目を近づけていたからだ、そう思いその場から足早に離れる。何とも恥ずかしい思いをしたものだ。そう思いながら自分の汗ばんだ額を拭う。あれでは『田舎者』丸出しじゃないか。気をつけないといけないな。
仕方なく時計がある方へと足を向けようとすると、一際目立つ白塗りのリムジンがロータリー内に停車する。
こんな所に何故にリムジンが? しかし、ここは都会。どこぞの金持ちがこれから何処かへ行くのだろう、と気にも留めないで時計のある方へ踵を返す。
「おにいさまぁ〜っ」
どこからともなく、声が聞こえる。これは幻聴だろうか。何故か自分には妹の声のように聞こえる。妹がここに来ている筈がないのに。いや、今のは気のせいだ、絶対そう、気にしない事だ。
「おにいさまぁ~ってば~」
またも、幻聴が聞こえる。しかも先ほどより近距離から。疲労困憊であろうか、そう思うと眩暈がしてきた。妹は今、学校の花見会で旅行中のはずじゃないか。ここにいるわけが……
ふと、背後に誰かの気配を感じる。背後を振り向こうとすると、誰かに阻害される。おかしいな、そう思って下を向くとおかしなものが。人間の手が自分に絡まっている。もしかして、抱擁されてる? でも誰に、その問いが頭の中を駆け巡る。
恐る恐る、顔だけゆっくりと後ろを向いてみると、そこには……
「おにいさまぁ~、うりゅぅ~」
妹がいた。気が動転している自分をよそに、妹は自分の背中に頬ずりをしている。
整理しよう、ボクの妹は本来であれば花見会に行ってて、今ここにはいないハズ。しかし今自分に抱きついているのは紛れもなく自分の妹。
「な、なんでここにいるんだ?」
そんな問いに妹はまるで、兄がおかしな事を言ってるかのような顔をする。その内、首を傾げる。
「なに言ってるの? あたしは、おにいさまが帰省するって聞いたから迎えに来たのっ」
立ち尽くす自分をよそに、満面の笑みでそう言い放つ。
「が、学校の花見会はどうした? 確か、熊本県で開催しているはずだろ」
正確には熊本城近辺で行うという話を聞いていた。もちろん言わずと知れた桜の名所である。あたしとても楽しみなんだぁ~、そんな声を電話で耳にしていた。あんなに楽しみにしていた花見会に出ないハズがない。
「うぅ、せっかくあたしが迎えに来たのに、おにいさまは喜びもしてくれない……うえぇ~ん」
両手で顔を覆い、しゃがみ込む。その後鳴き声を上げたかと思うと、スッと立ちあがり今度はボクの背中に顔を埋める。
「いや、だからなん」
「うぇ~~~ん」
「いや」
「えぇ~~~ん」
「あの、だから」
「うぅぇ~~ん」
ボクが何かを言おうとするとまるで火に油。鳴き声がさらに増してゆく。
打開策はないかと考えていると、その内
「ぐすんっ」
――――――消沈
ここぞとばかりに声に抑揚を付けて口語する。
「いや、嬉しくないはずないっ。嬉しいよ、理紗子が迎えに来てくれて。ありがとう……」
すると自分に絡みついていた手が解ける。それを認識すると、ボクは改まった形で体を理沙子の方に向ける。
「おにいさまぁ~っ」
そう言って、今度は正面からギュッと抱擁される。
少し理紗子は大きくなったようだ。勿論身体面についてだが……。一年前に来た時よりも一回り身長が伸びている。それになんだか、ほのかに香るフローラル。香水でも付けているんだろうか、いや違う。彼女のシャンプーの匂いだ。前まではこんなに香り高い、それでいて清潔感のある匂いなどしなかったのに……。理紗子はまた大人に近づいたようだ。
「おにいさまの匂い……好き、大好き」
そう甘えた声を出して、ボクの胸に頬ずりをしてくる。そんな妹が何とも愛くるしい、愛おしくて頭に手を置こうとした瞬間、何か周りから視線を感じる。
辺りを見回すと、大衆がボク達の方に痛い視線を送ってくる。中にはこちらを見ながら、仲間内でなにか噂している。これはいけない、そう思って妹の頭を二回優しく叩く。
「理紗子、離れて」
すると理沙子は顔だけを起こして、上目づかいをしながら口を開く。
「おにいさまを感じてちゃ、いけない?」
我が妹のパチクリ大きい瞳。なんと輝かしい事か、瞳が潤んでいるように見える。しかもその悲しそうな表層がとても、演技になど見えようもないのだ。一旦思考停止する。我が妹ながらなんという破壊力。そんな一言を言われただけで、妹として、兄という立場から……心底愛でてやりたい。それほどに妹のこの行為は、ボクの心を揺さぶった。
声色高い彼女は我が妹、源 理紗子。背景色を純白にしたらとても映える程に、かわいい自慢の妹。一応だが、先ほどの様に思っても、決してロリコンなどではない。さらに、かわいいとは主観的にではなく、彼女は客観的に認められているのだ。
――――――ミス・ヴェラフェリーチェ
彼女の二つ名である。3学年を通して一人しか選ばれない名誉ある称号、我が妹はつい一ヶ月程前にそれを受賞した。以来学校ではその名で呼ばれ、同時に称述されているらしい。故に、主観ではないという理由付けである。
チャームポイントは三つ。
一つは髪。艶のあるロングショートで、耳横の髪をツイストさせ黒リボンで結んでいる。遠目でもサラサラ感が伝わってきそうだ。
次に西洋人形のような顔立ち。輪郭や首までもが細く、それでいて痩せ過ぎていない。少し桃色に染まっていて、膨らみを帯びている頬はまるで赤子のよう。
最後に、彼女のスマイル。神々しいシャイン。見るもの全てに希望を与えてくれる。全てというのだから、漏れなく自分も例外ではない。気付いた時からボクにとって妹は、希望そのもの。兄としてとても誇らしく思うと同時に、一番大切にしている。
頭を再起動する。やはり理沙子は愛おしい、自分も妹が求めるのならば今のままにしてやりたい。しかしここは公共の場。大衆の目というものがある、間違っても妹を変な目で見せられない。そう思い立つと、ボクは両手を理紗子の両頬に添える。そして顔を近づけ、口を開く。
「感じてちゃいけない訳じゃない、でもボクはお父さんにも会いに来たんだ。だからこうしている訳にもいかないんだ」
すると理紗子も分かってくれたのか、腕を解いて俯く。
「わかってる、わかってるけど、おにいさまと会うの一年ぶりだったんだもん。それは手紙とか電話だって定期的にもらってるけど、おにいさまっていう存在を近くに感じられないのは……さびしかったから……ね。早く会いたくて、帰ってくるって聞いて待ちきれなくて。それで、ね。いきなり抱きついて、ごめん、なさい……」
しょぼくれながら、理沙子はさっきとは対照的にしゅんとしてしまう。落ち込ませるつもりはなかったのに、これではなんか理紗子に申し訳ない。何か理沙子が喜びそうな事はないか、と考えた末一つ浮かんだ。
「花見は結局行ったのか?」
理紗子は顔を上げて、表情一変。花見という言葉を聞いて何か期待したのだろうか。だとしたら、ボクの今考えていることはとても良案だという事で……。
「ううん、おにいさまが来てくれるっていうからお休みもらったの」
「だったら今度、一緒に行かないか」
そう言うと、理紗子は目を輝かせながら手を前で合わせる。何とも美しい、何処ぞの著名な絵に描いたような光景だった。
「いいの? あたしなんかと一緒で、ほんとにいいの?」
「なんかなんて言うもんじゃない。理紗子と一緒が良いんだよ」
「嬉しい、おにいさまとお花見に行けるなんて。あたし、とっても幸せ者だわ」
満面の笑みを浮かべながらそう言う理紗子。
「うん、楽しみにしていてくれ。きっと連れていくから……、それはそうと理紗子。お父さんは今日どうしたんだ? 電話ではお父さんが迎えに来る手筈だった訳だが」
「ちょっと待ってっ」
そう言ってボクの片頬に手を添えて顔を近づける理紗子。一瞬ドキッとする。白く透き通ったような、それでいてか細く儚げな、割と小さめな手の温もりが頬を通じて感じられる。
「お兄さま、顔色悪い。ちょっと見せて」
わが妹ながらこうして顔を近づけられると、顔が少し赤面する。かわいい顔の中には少しの儚げさが感じられる。兄として守ってあげたくなる、そう再認識した。
「ダメ、ダメなんだから、あたしが居ないからって自己管理を疎かにしちゃ」
「ご、ごめん」
理紗子は腰に手を当てながら、声を強めにボクの事を気遣う。
それを聞いた瞬間、いきなり頭の中で何かがフラッシュバックした。なんだろう、なにかがひっかかる……。
「どうかしたの? なんか考え事してたみたいだけど」
少し現実から離れていたようだ。再び理紗子に視線を移す。
「い、いや。なんでもない、それより」
「おとうさんでしょ? 来ないよ。あたしがおとうさんの元までおにいさまを連れていくの」
何かおかしい、そう思った。先ほどの気持ちが再起する。心の中のひっかかりが再び浮上したような感覚だった。何故理紗子を介してお父さんの元へ行かねばならぬのか。お父さんがこちらに来れば良いだけの話ではないのか。推測できる範囲でしてみよう。
今日は平日、大人は出勤日であるわけだ。お父さんも例外ではないが、ボクと会う以上休みを貰っている筈だ。まさか会社を途中で抜け出す様な事はしまい。何故ならお父さんの性格から鑑みて、途中で物事を中断するような事はないに等しいからだ。その事からもお父さんは確実に今日休みを貰っている。すると、疑問が生じてしまう。
――――――お父さんは何故ここに直接来ず、理紗子を通して呼ぶのか
「なんでここにお父さんは来ないんだ?」
ボクは怪訝気味にそう理紗子に直接聞いてみた。
「なんでって、良くは分からないけど、なんでも今手が離せないから直接来て欲しいって言ってたかなぁ?」
おかしい、自分の推測とかなりズレが生じたのか。今手が離せないから、とは現在仕事をしているという事だ。一体どうしたことだろう……。
「お父さんは今日休みじゃないのか?」
「仕事だよ」
今、この時を持って理紗子に自分の推測のズレが露呈し、やがて自分の中で脆くも崩壊した。
「仕事を抜け出して会おうって事か?」
流石にそれは無いだろうと勘ぐりつつも、確認を取ってしまう自分。少し自嘲気味に理紗子に問いかけた。
「ちがうよっ。仕事で手が離せないから、勤務地に来て欲しいんだって」
理紗子が人差し指を立てながら、そう優しめに語りかける。
勤務地? そう言えばお父さんは何処に務めているんだろうか……。商社マンであるとは聞いた事があって、それ以上穿鑿もしなかった。というか、穿鑿する余裕がなかった。ボクは地方で一人暮らしをしていて、お父さん達はこちらで暮らしている。話す機会もあまりない。確かに理紗子とは頻繁に連絡を取っている訳だが……全く対照的だな。
「勤務地って一体何処だ?」
ボクがそう問いかけると、理紗子は自分の着ているフリル付きのカーディガンを直した。そしてクルリと反転して、指を前に2回つっつくような仕草を取る。
「おにいさまっ、いこっ」
話を流されたボクは、何故理紗子が話を逸らすのか考える。……自分が答える訳にはいかない、またはこれから行けば分かるという事だろうか。そう悟ったボクは、深く追求しなかった。
理紗子は一歩前に踏み出す。そしてある場所の元に向かってゆく。
「お、おい。嘘だろっ? 理紗子っ!」
ボクは声を大きくして理紗子を呼び止める。何故そんな所に向かうのか? だってあれはさっきの……
「おにいさま? 早くあたしの所に」
理紗子はある所で立ち止まりまたも反転、ボクの方を向いてそう口語する。その内首を傾け、手で煽るような仕草をとる。
ボクはその場で躊躇逡巡し、立ち尽くす。ボクの目に映っているのは、先ほど気にも留めなかったリムジンをバックにした理紗子。その内、恐る恐るその新世界の窓口の方に足を進める。足取りは至ってゆっくり。今まで自分とは縁遠かった世界に、少し畏怖して近寄りがたかった。しかし理紗子が何故そこにいるのかが気になって、足が独りでに動き出したのだ。
気が付いたときには理紗子の面前に立っていた。
「理紗子、このリムジン……何だ?」
ボクがそう問いかけると同時に、後部座席のドアが開く。
気が動顛していたのか、その音を聞くなり一歩後ろに慄く。理紗子の方を向くと、そんなボクを見て微笑み投げる。再び音のしたドアの方を向くとそこには
「源 あゆむ様でいらっしゃいますね?」
そう口語する美声の持ち主。ボクは自分の目を疑った。思わず二度見してしまう始末。
「あ、あなたは」
目の前には雑誌でしか見たことが無かった存在があった。
頭にフリルの付いたカチューシャ。
体には清楚な黒を基調とした赤のリボン付きの服を纏い、白のレースの腰掛。
これは紛れもなく……世間でメイドと呼ばれている人ではないか。年齢はボクと大して変わらないように見えた。勿論、中学二年生である理紗子よりは年上そうである。
彼女は頭を垂れて、その後ゆっくりと顔を上げてボクと目を合わせた。清楚さを残しつつも何処となく儚さと思わせるかのような顔立ち。割と小顔でスゥっとした輪郭、鼻と口元に反比例するように目がパッチリ大きいその彼女はボクに優しく微笑んだ。
「本日付で貴方様、源 あゆむ様の専属のメイド、お側御用役として寝食を共にさせて戴く浜辺 深戸と申します。以後お見知り置きを宜しくお願い致しますね」
その言葉を聞いた瞬間に、頭が真っ白になった。理紗子の方に視線をずらす。そして、目で訴えかける。
――――――諄諄としてボクにちゃんと説いて欲しい
目の前にいるメイドらしき人と、このリムジンと理紗子はどう関わっているのか。もしかして先ほど触れなかった、お父さんの勤務地と何か関係しているのかもしれない。
ボクは理紗子の肩に手を掛けた。
御閲覧戴きまして誠にありがとうございました。
いや~、しかし前作とは大幅に異なっておりますね。流れ的にも今後新設定を盛り込む事と考えておりますので、お楽しみにして戴ければ嬉しゅうございます。
あゆむが理紗子に対して思う事は、過剰であったかなと思っております。しかし、あくまで異性としてのお付き合いに発展する事はありません。何分、前話のトラウマを前提としております故。これは蛇足ですが、理紗子みたいな妹を創造したのは完全な自己欲求からではないものの……こんな妹欲しいなと思ってしまいました。これから、理紗子の魅力を皆様にお伝えできればと思っております。その為、今までにない技法を取り、もしかするとヒロイン視点で物語をお送りする事もあるやもしれません。
深戸も出て参りましたね。私が公言していなかった一人は、この人物でした。彼女は改稿前では途中から性格が変遷していました。ですから、本来の性格から逸れぬように務めて参ります。
あらすじも取り換えさせて戴きました。少しネタバレになりそうな部分は「ある」という言葉を多用させて戴きました。その点で恐らく皆様の御心がさぞ、もどかしく感ぜられた事と存じます。故に、ここにお詫び申し上げさせて戴きます。
それではまた次のストーリーもお読み戴ければ幸いです。