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Achieve〜与えられた試練〜  作者: Tale Jack
★第一章 【第一の試練】
28/56

特別話➂.クリスマス

※これは特別篇です。

本章とは関係がありませんのでご了承下さい。

これで少しでもお楽しみ戴ければ幸いです。

 ボクは学校を終えて、昇降口で靴を履き替えた。

 

 そして外に出ると、雪が深々と降りしきっていた。

 

 校門までのレンガ路に沿って植えられた木々が雪化粧している。

 

 周りの人たちは神経質なのか傘を差す人もいれば、差さずに空を見上げながら下校する人もいる。

 

 ボク的には差さない方向性かな。

 

 風流だし・・・・・・、それに今日はクリスマス。

 

 これがまさにホワイトクリスマスかも。

 

 しかしながら今日は一人で寂しく帰らなくちゃいけない。

 

 雪穂さんは用事があるみたいで先に帰ってしまったのだ。

 

 なんで今日に限って・・・・・・。

 

 一緒に帰る人いないなんて・・・・・・なんて寂しいの。

 

 ボクが暫く歩いていると何故か木の下で立っている木野城くんを見かけた。

 

 しかしここは知らないフリ。

 

 面倒くさい事になりそう・・・・・・。

 

 ボクが袂で顔を隠しつつも通り過ぎようとしたら

 

「待ちたまえ」

 

 ボクは反応することもなく通り過ぎる。

 

 ここで関わったらこんな行動してる労力が無駄だった事になるじゃないか。

 

「っまっ、待ちたまえよっ!

 

 スルーとはどういう仕打ちだッ!?」

 

 木野城くんは近寄ってきて肩に手を掛けた。

 

 厄介ですよ。

 

 恐れていた事態ですよ。

 

 関わりたくないNO.2ですよ。

 

 ちなみにNO.1は色々と言いたくないですよ。

 

 しかしクラスにいる奴ですよ。

 

「あなたはドチラ様で?」

 

 ボクは少し声を変えてみて言った。

 

 なんせまだ袂が効いてるからね。

 

「知らないフリしたって無駄だぞ。

 

 さっき昇降口から出てくるキミを見たんだから」

 

 ボクは観念して、しかし明らかに嫌そうな顔をして

 

「何なの?」

 

 ボクは袂を下ろして言った。

 

「ひっ、人をスルーしておいて、その言い草はないんじゃないか。

 

 私があまりにも可哀相じゃないか?」

 

「別にっ」

 

「私の人権は?」

 

「木野城くんは人だったんですか?」

 

「そっ、そこからキミは入るかね!?

 

 キミはこの姿を見て、人じゃないと言うのなら、ここに存在するコレはなんだと定義づける?!」

 

 木野城君は自分に指を向けてそう言う。

 

「ボク、別に霊感強くないんですけど・・・・・・」

 

「わっ、私は霊ではないッ!!第一、人を勝手に殺すなっ」

 

「もうじゃあ、人でいいですよ」

 

「だっ、妥協したね・・・・・・、というかキミが認可できるのかっ。

 

 とっ。キミとじゃれ合っている暇はないんだった。

 

 フッ、今日は何の日だか知っているか?」

 

 木野城くんは髪を払って三本指を額に当てた。

 

 この人、男相手になんでキメてるのかな?

 

 そもそもこの人の存在意義って・・・・・・、とと、そんな事言っちゃダメだった、反省しないと。

 

「ボクは木野城くんと過ごすつもりはないからね」

 

「そうそう過ごすつもりはない・・・・・・ってっ!違うっ!!」

 

「違うって、ぼっ、ボクを、おっ、お持ち帰りするのやめてよ。

 

 ぼっ、ボクを食べてもおいしくないからね!!」

 

「だぁ〜れがキミを持ち帰るとっ!?

 

 こんなホワイトクリスマスに・・・・・・。

 

 キミはボクのサンタクロースじゃないんだよ。

 

 フっ、私のサンタクロースは雪穂さんだけだよっ、ハハハ。

 

 考えただけで身震いがする。

 

 一緒にシャンパンを開けて・・・・・・、ハッハハハ」

 

 またキメポーズ。

 

「雪穂さんをそんないやらしい妄想に入れないでっ!!

 

 木野城くんはそんな鼻の下のばして、エヘヘって喜ぶ人だったんだ」

 

「ちょっ、ちょっと待て!!

 

 キミは何か勘違いをしている。

 

 私は雪穂さんを大事にするよっ。

 

 ただ、その後はやはり・・・・・・」

 

「やはり・・・・・・?」

 

 少し沈黙してから、木野城くんは微笑を浮かべて、はいまたさっきのキメポーズ

 

「キス」

 

「なっ、何考えてるんですか?

 

 接吻なんて、ハレンチ過ぎる」

 

「いいじゃないか、キスくらい。

 

 今のご時世、皆してるよ。

 

 ボクは雪穂さんのあの艶やかな、こう、男心を擽るようなあの唇が・・・・・・ジュル」

 

「よだれっ、よだれだって」

 

 ボクはポケットからポケットティッシュを取り出して、木野城くんに差し出した。

 

 木野城くんが何故かいつもより気持ち悪くなっているのは気のせいなのかな。

 

「わっ、よっ、ヨダレではないっ。

 

 さっき飲んだサイダーが逆流したんだ」

 

「その心は」

 

「おっ、オチなんて考えていないよ・・・・・・」

 

「どうやったら逆流するんですか」

 

「ぼっ、ボクは医学部でもないよ・・・・・・」

 

「サイダーってそんな水質でしたっけ?」

 

「トロトロ感とか気にしなくて良いから」

 

 と言いつつ、木野城くんはボクのポケットティッシュを受け取って念蜜に拭き取る。

 

「っと、こんな場合じゃなかった。

 

 ここで私が待っていたのは雪穂さんの為だった。

 

 雪穂さんはまだ校舎内にいるんだろ?」

 

 木野城くんの足は若干震えていた。

 

 これは長時間待っていたのだろうか・・・・・・。

 

 しかし、現状では木野城くんは笑みを浮かべながらボクに問いを掛けている。

 

 ということは期待してる・・・・・・!?

 

「いないよっ」

 

 ボクは即答でサラリと言い放った。

 

「いない!?

 

 またまた!?キミはウソが好きなんだね?」

 

「ウソじゃないよっ!

 

 今日は用があるって言って、先に帰っちゃったんだ」

 

「まさか・・・・・・、ここで3時間も待っていたのに・・・・・・、クソォー」

 

 木野城くんは校門まで突っ走っていった。

 

 後日、木野城くんは風邪をひいたという・・・・・・。

 

 悲しいホワイトクリスマスの日だった。

ご閲覧戴きありがとうございました。


感想・評価・投票ランキングの方も宜しくお願い致します。


それではまた次のストーリーも読んで戴ければ幸いです。

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