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Achieve〜与えられた試練〜  作者: Tale Jack
★第一章 【第一の試練】
22/56

16.源雄司

ご閲覧ありがとうございます。

大変長らくお待たせしてしまい、申し訳なかったです。またこれから執筆活動を再開して参ります。

※加えまして、PV50,000越えを果たしました。これも偏に読者の皆様のお陰です。

誠にありがとうございます。

これからも読者の皆様にご愛顧を賜る事が出来れば至極の至りです。

 講堂から教室に移りその後の授業はやり過ごした。

 

 勿論、授業内容なんて頭に入ってはいない。

 

 放課後になって廊下に出てみると雪穂さんが立っていた。

 

 ハット目が合う。

 

 いつもは会ったら言葉がすぐに口から出る雪穂さんも今日は出なかった。

 

 ボクも同様に……。

 

 多分理由は同じ……。

 

 何故ボクのお父さんがこの学校の理事長に就任したか、と言う事だろう。

 

「え、えっと、ビックリしました。

 

 あゆむさんのお父様が理事長に就任されたなんて。

 

 私の父からも聞いていなくて、その・・・・・あゆむさんのお父様は凄いですね」

 

 やっぱり、雪穂さんもそう思ってたんだ。

 

「ボクも驚いてます。

 

 まぁ、普段は住んでる会館が離れているのであんまり話す機会がないからかもしれませんが・・・・・。

 

 それにしてもなんでここの学校の理事長なんかやるんでしょうか?

 

 確かお父さんは源グループを束ねる存在のはず。

 

 にも拘らず、ここに赴いて理事長に就任した。

 

 意味合いがあるのでしょうか?ボクはどうしてもそこが理解できません」

 

 自分が思ってることを雪穂さんに真っ直ぐ伝えてみた。

 

 もしかしたら、勘のいい雪穂さんならなにか察しがつくかもしれない、そう考えた。

 

「私も何も分かりません。

 

 色々考えては見たのですが、どれもこれも架空論で核心をつけたと納得できるような論に辿り着けないんです。

 

 お役に立てなくてごめんなさい」

 

 雪穂さんが苦笑いをしながら言った。

 

 まぁ、雪穂さんでも分からない事もあるよね。

 

「いや、気にしないで下さい。

 

 お父さんは気紛れな性格が若干垣間見えた事象もありましたので、今回もそのケースかもしれませんし」

 

 雪穂さんはワンテンポ早く返答した。

 

「それは・・・・・・違うかもしれません」

 

「どういうことですか」

 

「あゆむさんのお父様である源 雄司氏は昔、ある会社で社長不在中の臨時取締役を任されました。

 

 不思議な事に、その会社はその社長が不在になったのを見計らったかのように株価が急降下し、ストップ安手前までなりかけた時に、

 

 源 雄司氏は何故か経営破綻寸前の会社に自社の残高全てを投資しました。

 

 勿論、そんな事をすればその会社で働いている人たちは思うわけです。

 

 こんな会社に投資するなんて自滅行為だと。

 

 しかし事態は一転、覆る事になります。

 

 不思議な事にその直後に株価が急上昇、投資したお金が80倍に膨れ上がりました。

 

 以後、その会社では源 雄司氏は伝説として語り継がれているそうな・・・・・・。

 

 ですから、あゆむさんのお父様が意味のないことなんてしないと思うんです。

 

 勿論確信はありません、でもこれは私の今までの勘を働かせて言える事なんです」

 

 ボクのお父さんって一体何?

 

 そんなに凄い人なんだ・・・・・・。

 

「そんなに凄い人なんですか、ボクのお父さんは?」

 

「凄い方だと思います。

 

 ところであゆむさんは、最近お父様と接触された時に何か仰ってなかったんですか」

 

 ボクは頭の中にある記憶の引き出しを探ってみたが、額が熱くなるばかりで返って思考力が低下する。

 

「何も言ってなかったと思います」

 

「そういえば、あゆむさんのお父様は何かを伝える際に直接赴かれるのですか?

 

 それとも他に・・・・・・」

 

 お父さんからボクに・・・・・・?

 

 そうだ、水島さんや色部さんを介してボクにいつも何かを伝えてくる。

 

「お父さんに仕えている人がボクに諸事を伝えてくれます。

 

 最近では生徒会を立ち上げろとか言ってました。

 

 加えて期限まで提示して・・・・・・」

 

 一瞬雪穂さんの目が逸らされたように見えた。

 

 まぁ気のせいだろう。

 

「そうですか・・・・・・。ではその事かもしれませんね。

 

 にしても確証はありません。調べてみる必要がありそうですね」

 

 もしかして雪穂さんも一緒に調べてくれるの?

 

 加えて興味も持ってるし・・・・・・。

 

「調べてくれるんですか」

 

 そうぼくが言うと、雪穂さんはニッコリ笑って

 

「ええ、私も大いに気になる事ですから。

 

 あゆむさんのお手伝いをさせて戴きたいと思います!」

 

 なんか申し訳ないけど、折角手伝ってくれるって言うんだし、ここはご好意に甘んじて。

 

「是非お願いします!」

 

 −−−−−−

 

 その後、ボク達は色々な人に聞き込み調査を行ったが誰もかれも知る人はいなかった。

 

 まぁ当然の事かもしれないけど。

 

 蛇足として、ボクの担任教師にも聞いてみた。

 

 その時は丁度、先生は女子トイレから出てきたところらしく、手をピンクのハンカチで拭いていた。

 

「先生」

 

「あ〜ら、源君じゃないの!

 

 なぁ〜にぃ?!私に食べて欲しいの?

 

 でもダメよ、今はココは学校だから。

 

 謹慎処分期間がようやく終わって学校に出て来たばかりなの・・・・・・、でもでも」

 

 雪穂さんの口元が若干つりあがっている。

 

 雪穂さん・・・・・・引いてる。

 

 というか、会った瞬間に食べて欲しいの?という問いかけを生徒にするのは非常におかしいよ。

 

 そのせいで雪穂さんに誤解されたらどうするの!?

 

 というかもう誤解されてるかもしれないけど・・・・・・。

 

 あ〜、もう本当に厄介な人なんだから。

 

 まぁそれはココに転校してきた最初の頃に悟った事だけど。

 

「先生、今日は聞きたいことがあるんです」

 

 ボクはスルーしながら言った。

 

「源君がそこまで積極的に迫ってくるんだったら、この柊 英理は折れるしかないわ。

 

 イヤァ〜ン。その積極さ、この身体で受け止めきれるかしらぁ〜?!

 

 ダメよ、英理!!そんな弱気になっちゃダメ!

 

 大丈夫、英理、行けるわ、英理!

 

 よし!!欲情は現在マックスよ!いま注入したから!

 

 源君も欲情してるかしら?うん、その表情・・・・・・してるわね!

 

 じゃあ、何処でする!?

 

 保健室?それとも屋上?それとも・・・・・・教員室、アハァ〜ン!!

 

 公衆プレイねぇ〜?!ソソルわぁ〜〜」

 

 スルーにスルーで返した!?

 

 ちょっと・・・・・、この人は一旦暴走すると止まらないんだから。

 

 ボクは隣にいる雪穂さんに目を向ける。

 

「いっ、いない?」

 

 後ろを振り返ってみると、雪穂さんは口に手を当てて変態教師の方を見ていた。

 

 そしてボクにゆっくりと目を移す。

 

 潤目だよ〜!!

 

 もう完璧に誤解してる!

 

 ここで一刻も早くこの変態教師を止めなければ。

 

 先生は右手に持って、手を拭いていたハンカチ今度は口にくわえて、

 

「グスン、しっ、詩条さんと出来てるにょぉ〜!!アァ〜ン!!」

 

 変態教師は叫ぶ。

 

 ハンカチが破けそうになるかと思うくらい、口に咥えてハンカチを下に引っ張った。

 

 そして身体全体を左右に振る。

 

 駄々をこねねている{それにしては過度である}幼稚園児みたいだった。

 

 身体を左右に動かすもんだから、眼鏡がズリ落ちてきている。

 

「というかそれ以前に先生と出来ていないでしょ。

 

 そういう関係にも発展した事は今までに一度だってなかったですし!!」

 

 すると先生はさらにハンカチを下に引っ張る。

 

 すると遂にハンカチがビリっという音と共にはちきれた。

 

 それでもハンカチがまるではちきれていないかのようにそのままの行動をとっている。

 

「グスン、あっ、あの時の事を忘れたにょぉ〜!!アァ〜ン」

 

「そこで何をやってるんですか、柊先生」

 

 背後から突如現れたのは教頭先生だった。

 

「キョウトゥー、源君がいじめるぅ〜!!!」

 

 そう言って、教頭先生の禿頭を滅茶苦茶に撫で回した。

 

 せっ、先生!?

 

 それはこの前の二の舞に・・・・・。

 

「ムキィー!!」

 

 −−−−−−

 

 後はこの間と同じ結果に。

 

 翌日、柊担任はまた謹慎処分をくだされる事となった。

 

 ご愁傷様です。

 

 ボクは雪穂さんに必死に弁解して、なんとか誤解は解けた。

 

 本当にあの変態教師は厄介なんだから。

 

 ボクが少しでもあの人を頼りにしたのがバカだったかもしれない。

 

 その後、ボク達は諦めて帰る事に決めた。

 

 その為に、ボク達はそれぞれ教室に戻ろうとした時に、突如、ボク達の前に

 

「ちょっと待った!

 

 今日こそ、雪穂さんは私と帰らせて貰う!」

 

「きっ、木野城くん!!」

 

 木野城くんは髪を一回はらってニヤリと笑った。

 

 時は夕方。

 

 夕日が何故か木野城くんが笑ったことで垣間見えた歯に反射した。

 

 なんかキザにきめてきた・・・・・。

 

「じゃあ、一緒に帰ろうよ」

 

 ボクは双方の中庸メソテースを提示しておいた。

 

 ボクがココで拒否したら、待っててくれた{?}木野城くんに悪いと思った。

 

「何故君に従わなければならないんだ?

 

 第一、君の父親にしたって、あんなに非道な事をして。

 

 元理事長、同様に朱鷺等嬢に申し訳ないと思わないのか?

 

 全く、君も君の父親も気が知れないよ!」

 

 非道な事?

 

 ボクのお父さんが?!

 

 って事はまさか・・・・・

 

「もしかして、木野城くんはお父さんが何でココの学校の理事長になったか知ってるの!?」

 

「知らないのか?!息子なのに信じられん。

 

 まぁ、知らないなら教えてあげよう!

 

 君の父親である、源 雄司はこの奏応学園を・・・・・買収したんだよ」





 仕事もようやくピーク期を過ぎ、これからまた執筆活動に勤しめそうです。

 更新を心待ちにしていらっしゃった方、この作品に興味を持って戴いてる方、本当にお待たせしました!

 

 お読み戴きありがとうごさいました。

 少しシリアスな面も含めておりますが、そこはコメディ・驚きの部分とドッキングさせてお楽しみ戴ければと思っております。

 

 加えまして感想・ご評価を賜れば今後の執筆活動にハリが出て創作意欲に更に拍車が掛かりますのでよろしくお願い致します。

 それではまた次のストーリーを読んで戴ければ幸いです。

 

 ※追記

 ランキングタグを設置しましたので月に一度投票して戴けると感激です。

 勿論、面白い・関心を少しでもお持ちの方に対してです。

 ご協力宜しくお願い致します。

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