7話~性癖と爆発~
長らくお待たせいたしました!
あれ…俺、いつの間に寝たんだ?やばい、起きたほうが、いい気がするけど、起きれない。
【睡眠耐性lv1を獲得しました】
無機質な機械音声のようなものが流れている。
あれっ?さっきよりはましになったけどまだ眠いぞ・・・。また、寝そう・・・。
【睡眠耐性lv2を獲得しました】
んん。。さっきよりだいぶ楽になったな。時計を見たら6時前だった。あー弁当、作らなきゃな…。
【睡眠耐性lv3を獲得しました】【起きろ!】
無機質な声が感情がこもったかのように大声で起きろと指図してきた。
うおお!びっくりした…。何だったんだ今のは。でも今ので完全に目が覚めたな。
覚めたな??腰のあたりに違和感を感じるなー。
?!?!?は?
なんか、毛布の上に一糸まとわぬセレンが居るんだけど気のせいかな?!
丁度、俺の腰のあたりに乗っているんだけど…。これ寝てね?
てかセレン何してんの!?なんでぇぇ?まさか、なんかあったんじゃ?
「セレン!どうした!何があったんだ?」
「んん、あれ、まだ、龍華様は寝てるはずじゃ、、」
「いや、まずセレンそのカッコはどうしたの?」
「えっ、あっ、これは、その、」
「誰かにやられたとか?」
「いや、ちが、」
「ほんとに正直に話してな。大丈夫か?」
セレンがすごく動揺している。これはやはりなんか。。。とその前にセレンなにも着てないじゃん。
「セレン。まず服を着てくれ。」
「あ!はい…。」
そう返事をするとセレンは後ろを向いて布きれのような白いワンピースのようなものを着始めた。
その姿が妙に艶めかしくてつい見入ってしまっt、ていうかパンツはかないのか?
いやいや何を俺は見てるんだ!馬鹿か。
「着替え終わりました。」
「おう。じゃあ、なんで裸で布団の上にいたんだ?」
「ええとですね、あの、その、い、いつもやってて、それで…、その」
!?いつもってなんだ?この2、3日の間でってことか?
「えっと、それはこっちに来てからってことか?」
「いえ、神界からずっとです。」
「えーと、それは誰かと一緒にってことか?」
「いえ、一人で、その、」
「わかったわかった。」
どうやらセレンは変態だったみたいだ。
「じゃあさ、裸で俺の上で何してたか言ってみ?」
「え。か、顔の上に乗ったりとか、添い寝とか、龍華さんを上に乗せたりだとか。」
「ちょっと変態過ぎない?」
「そそ、そんなことないです!」
「じゃあもうこの話題はやめよう。」
ちょっとやられてるところを想像したら顔合わせられなくなってきた。
「あとさ、なんかさっき睡眠耐性lv3とかいうの獲得したんだけど。」
「睡眠魔法を寝ているときに使いました。ごめんなさい。」
セレンが土下座してきた。なんか背徳感が、じゃなくて睡眠魔法使ってそれって完全に計画的犯行じゃ?
「まぁ、いいよ。俺が寝てるときはいいけど、やりすぎんなよ?」
あれ?なんで俺許可してんだろ?やってほしいのかな?
「え?わ、わかりました。善処します。」
「おう。」
___
色々あったが今は学校にいる。HRの始まる前だ。朝練?知らんわ。
「よー龍華。なんかやつれてんな。どうした。」
幸介が話しかけてくる。
「いや、セレンがちょっとな。」
「え!?セレンさんどうしたの?」
「いや、まぁね?」
「言えよー!なんかあったんだろ?」
「実は、セレンが、」
話そうとするとどこからか爆発音のような轟音が聞こえてきた。
!?なにがあった!?
「龍華、なんか今爆発しなかったか?」
「わからん。とりあえずちょっと待とう。」
そう言った数秒後校内放送が入った。
『緊急連絡、緊急連絡。これは訓練ではありません。ただ今理科室付近および理科実験室にて爆発が起きました。
その影響により火災が発生しました。校舎内の生徒は直ちに校庭に避難してください。
繰り返します。これは訓練では…』
その放送が鳴り終わった後、教室内ではパニックなどはおこらずざわざわが途切れないだけだった。
「幸介、なんかやばいみたいだぞ?」
「ああ、とりあえず俺らも避難するか。」
「そういえばさ、えりなってどこにいたっけ?」
教室を見回すが居ない。
思い出したように幸介が言う。
「あいつ、理科の教師になんか聞きに行くとか言ってなかったか?」
「そんなこと言ってたか…。てことはあいつは今理科室だ。爆発に巻き込まれてる可能性が高い。」
「ああ、とりあえず一刻も早く、」
そういいすぐさまにでも行こうとする幸介の肩をつかむ。
「まて、俺が行く。多分火事も起きてる。」
「まさか、能力を使う気か?」
「そうだよ。水の魔法を使う。もちろん、えりなの周りだけな。」
「んなこといっても、お前そんなのつかえんのか?」
「ああ。適当な詠唱でいいからな。俺もちゃんと考えてるんだ。」
「…わかった。なるべく早く来いよ?」
「わかってる。」
そういって教室を後にした。
____
「そういえば、最近ニュースでも爆破予告とか結構あったな。故意的なものじゃなければいいけど。」
そういって前では信じられないような速さで校舎内をかけていく。段々煙が濃くなってきた。
「クッソ。喘息持ちだぞ!“浄化”」
そう唱えた瞬間、廊下の煙が一気に無くなった。
「もう少しか。」
そう思った数秒後、一気に熱気がやって来た。どうやら理科室の手前についたようだ。
…熱いな。理科室のどこにえりながいるかもわかんねえよ。力が公になるのはいやだが、何とかするしかねえ。
ていうか本当にえりなは中にいるのか?そう考えていたらスマホの通知音が鳴った。幸介か?
えりなからだ。要点はこうだ。
・今、理科準備室の奥にいる。
・爆発が起きたのは理科室で、
・もう少しでこっちに火が来る。
・このままじゃあと2分も持たない!
・先生は爆発の時、近くにいて失神している。
・なんとかしないとやばい。
うん。やばいな。とりあえず今から助けに行く。という旨の連絡を送った。
理科準備室は、ここより奥か。くそ、通るのもきついな。先に水魔法を覚えるか。いや、まてよ?
そう考えていたら不意に後ろから声をかけられた。
「龍華さん。」
「その声は、セレン!?どうしてここに…。」
「異常を感知しましたので。そう、えりなさんを助けるんですよね。それならいい方法があります。」
「なんだそれ?」
「失神している先生に龍華さんが憑依します。準備室は中から鍵がかかっているので、外からは救出できないのです。憑依している間、私は水魔法である程度鎮火しておきます。」
「わかった。あ、そうだ、先生の体では魔法は使えるのか?」
「可能です。私が近くにいるのと、龍華さんは精神体にも魔力が宿っているので、いつものように
使えるはずです。」
「ならよし。“憑依”!」
___
よし、できたな。えりなの時よりは違和感がないな。肉体のちがいがあんまないからか?
「先生!大丈夫ですか!」
えりなが心配そうに声をかけてきた。
「大丈夫だ。あと今は俺が憑依してる。」
「え?俺って、まさか、りゅうちゃん!?」
「そうだ。今はとりあえず、脱出するぞ!」
周りは火に囲まれている。煙もひどい。
「”浄化“!」
煙は多少薄くはなったが、あまり効果がない様だ。とりあえず、今は脱出することに専念するか。
ドアにタックルしたい。確か、身体強化てのがあったから、使うか。
「『我が肉体は魔の力によって強化され、神をも打ち滅ぼす剛拳となる。』“身体強化”」
なぜかわからないが詠唱が頭に浮かんできた。うおお!体が軽い。力がみなぎってくる。
「えりな。道を作るから、少し離れててくれ。」
「わかった。」
走っただけだ。ドアに向かってただ走った。それだけで、煙は押し流され、火は瞬く間に飛ばされた。
そのままドアにぶつかっていたら、おそらくドアの奥の壁まで粉々になっていただろう。
そしてそれは何者かによって阻止された。
「・・・・・は?」
なんで止まったんだ?ドアぶち破ろうと、ってえ?
困惑している俺に、えりなが近づいてきた。
「りゅうちゃん、今誰かに抑えられてるように見えたけど…、気のせい?」
「いや、俺もそんな感じがした。とりあえず、外に出るぞ。今ので火が弱まったから、鍵開けて出る余裕がある。」
理科教師のズボンのポケットから鍵を出し、開けてから外に出た。そこで憑依解除。
やっと話が展開していきます!