6話 弓道部とFx
遅くなりすみませんでした。試験勉強(読書)の合間合間に書いてました。(試験勉強をしているとは言っていない。)水曜に試験が終わるので待ってくださるとうれしいです。
「こんちはっ!!」
道場に入るとまず、でかい声であいさつをしなければならない。
「「「こんにちは!」」」
主に女性の声だ。男子部員が各学年に1人づつという脅威の少なさだ。
「お、龍華くん今日早いね。」
3年生の鈴奈理紗先輩だ。俺が中二の時から弓道で知り合い、そこから仲良く?なった。
黒髪ロングで、いつもはおろしているのだが弓道する時だけ、ポニーテールなのだ。
どっちの髪型もめさめさ可愛い。この人に似合う言葉があるとすれば「端麗」だと思う。
この学校に来ることになった一因でもある。
この先輩には一度告白したことがあるがうやむや?になってしまい、そこからそういう発展が全くなくなった。
「理紗さんこんちわっす。昨日は用事でいけなくてすいませんでした。」
「うん、それは聞いてたから大丈夫だよ。あと、学校で理紗さんはやめてってー。」
これは昔からずっとなのだ。今更変えられん。あ、えりなもこんな気持ちだったのか。
確かに昔からの呼びなって変えたくはないよな。
「いやです。理紗さんは理紗さんですから。あ、着替えてきますね。」
「むー、わかった。早く準備手伝ってよ?」
「わかりました。」
俺はこの理紗さんがとても好きだ。恋愛的なのも前はあったと思うが今は尊敬とか友達とかのほうだ。
着替え終わった。それと同時に他の一年生がやってきた。
「「「こんにちはー!」」」
「「「こんちわ」」」中にいた先輩たちが返す。
ちなみに、新入りは本来射法八節という型からやらなければならないのだが、俺は中学の時から経験者で
弐段を持っていたので免除になった。射法八節というのは弓も矢も何も持たない状態で弓を引く真似?
みたいなことをして型を身に付けるのだが、俺はすでにその過程を完璧に終わらせているので免除だ。
次にゴム弓や、巻藁練習(米俵みたいな奴に打つ)というのもしなければならないのだがそれも免除だ。
で、俺以外の一年生は未経験者なので的前は俺だけだ。他のやつは体育着だが俺は袴だ。袴っていいよね。興奮する。そして着替え終わったので手伝ってくる。
「理沙さん掃除終わりました?」
「終わったよ。今から的付けするから手伝いに行ってね。」
「わかりました。」
「早く他の一年もいけよー!」
2年の先輩が新入りを急かす。
的つけは射るための的を付ける作業だ。
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準備が終わり、最初の礼が終わったので射込みという練習になった。
「なんか、龍華くんすごい当たるね?調子いいの?」
弓術スキルのせいだと思う。
「いやいや、理沙さんも今日は結構あたってないですか?」
「そうかな?じゃあもっと頑張るね。」
「はい。」
ふう、弓を引くときは心が極限まで落ち着いていなければらない。
たとえ戦場であろうとも平静を保たなければ当たるものも当たらないのだ。
俺は中学の時からメンタルが死ぬほど弱かった。普段の練習はいいのだが、練習試合や大会となると
全く当たらなくなる。そのおかげで、中学の最後の大会は個人戦準優勝だった。
その時は4回中すべてあたり、優勝のはずだった。だが3中した奴らが2,3位、で決まったと思ったら
今度は2位のやつと優勝決定戦になった。不思議に思って顧問に聞いてみたところ、
開催者の孫だったそうだ。
ふざけるな。と思いながらも受けなければいけなかったので受けた。
その後は14回すべてど真ん中に当てたのだが、相手は際どかったり、こっちから見れば外れているようなものまで当たりとなっていた。不正を訴えた奴もいたが相手は強豪校だったため開催側も無視だ。
メンタルも鍛えたはずなのに、どんどん追い込まれていく気がした。20回を超えたところで、
遠近という的の中心にどれだけ近いか、という競技で外してしまった。そして負けた。
理由をあげれば、相手の学校が俺の時に死ぬほどうるさくしていた、とか相手の顧問のわざとらしいくしゃみだとか、休憩時間に矢に細工されていたとか色々あるが結局負けた言い訳でしかなく、情けないので別に訴えることもしていない。矢はあとから気付いた。弓道には真摯で居たかった。でも本当に悔しかった。
だから死ぬほど鍛えて、ずっと練習していた。メンタルも頑張って鍛えてた。
まぁ、その後幸介に半泣きで話したらそいつの玉が潰れたって言う噂を聞いた。
幸介もそういう経験があって悔しかったらしい。
おっと、話がそれたな。それでまぁ、平常心の大事さを改めて知った。
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練習が終わった。なんか全部あたった。理沙さんが興奮した様子で話しかけてくる・
「龍華くんほんとにどうしたの!?今日の練習で4,50本打ってたのに全部あたってたじゃん!」
「いや、まぁ、それは、練習の賜物?」
「そういうレベルじゃないって。」
笑いながら話す理紗さんはやはり可愛い。告白はもうしないとは思うけどな。
「理紗さん、今度の大会は絶対結果だしますね。」
「…そう?頑張ってね!」
「もちろんです。結果出したら、どこか遊びに行きません?」
「受験生なんだけどね?」
「結果出したらでいいですよ。」
「えー、じゃあ、都の準決勝くらいには入ってほしいな。」
「いいですよ。頑張ります。」
「本気なら頑張ってね!でもそうなると3年製の顔が立たないね。やっぱり程々で!」
「いやです。」
「えー」
「じゃあ、このあとは理沙さん塾ですよね?頑張ってください。」
「うん。ありがと。」
「さよなら。」
「うん。またね。」
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今は電車の中だ。はぁ、せめて駅まで一緒に行きましょうくらい言って誘えばよかったなぁ。
後悔した。まぁ、はやく家帰るか。セレンが晩飯作ってくれるみたいだし。FXもやりたいしな。
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「ただいまー。」
「おかえりなさいませ。」
うーん。やはりセレンは綺麗だ。理沙さんとはまた別の分野だな。
「飯出来てる?」
「はい。今日はレシピを調べてパスタを作りました。」
「ほう、うまそうだな。」
「どうぞ、召し上がり下さい。」
「おう、頂きます。」
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食い終わった。うまかった。
さてと、FXだな。まずはPCを開いてと、そいえばここ2,3日開いてなかったな。
神PCになったんだっけ?おおっ起動はやっ!
わずか2秒でスタート画面まで進んだ。じゃあ、FXのソフト起動してと、はや!こっちもか。
未来視の魔眼を有効にする。うお、なんか後かたづけしてるセレンがすごいブレてる?
いや、今と未来が重なってるのか?
確か通常だと一秒後の未来だっけか。えーと、これに魔力を込めるのね。
今は1ドルが103円だ。未来視の魔眼に魔力を込めていく。
十五分後が1ドル103円のまま、30分後が1ドル101円か、で、一時間後が1ドル100円に下がって、1時間半で一気に104円だと!?何があるんだよ・・・。とりあえず1時間待つか。
一時間経った。元金500万の20倍のレバレッジで1億円分、100万ドル買った。この時点でだいぶドキドキしている。
30分経った。未来視の魔眼で見たところこれ以上は上がらないので全部売った。
100万ドル×104円なので1億400万円だ。レバレッジとかも色々あるけどとりあえずは400万の儲けだ。
元金の五分の四じゃねえか。やばすぎる。
なおニュースを見たところアメリカで大統領選があったようだ。
でもそれでこんなに変わるのかよ。儲けといてよかった。
明日生活費分で20万はおろさないとな。弓も買いたいし。
明日が楽しみだ。
FXのことはあまり突っ込まないで(´;ω;`)
セレンはこれがもう少し大人っぽくなった感じだと思います。
http://prcm.jp/album/1b703aef45b41/pic/57311928