81/血塗れの死神/2
「さあ、行きなさいクズども。ここで成果を出さないと――その時が来ても助けてあげないからね」
転移者たちは、その一言が何よりも恐ろしいとでも言うように、ニールたちに襲いかかる。
その様を見て、死神はくすくすと笑いながら屋根を駆け出した。
その瞬間、ニールの前に配られた選択肢は二枚。
(――どうする?)
身軽な自分が単独で死神を追うべきか、それともここに留まって騎士やカルナたちと共に転移者集団と交戦すべきか。
ほんの僅かな思考の後、選んだ選択肢は前者だった。
連合の集団には騎士とカルナたちが居る。優秀な戦士の集団と、信頼する魔法使いなら負けることはないだろうし、自分一人加わったところで殲滅速度はそう変わりはしない。
なら、言動から察するにリーダー格である血塗れの死神と名乗る少女を追う方が良い。
「足止めしてくる! ここは頼んだ!」
叫び、跳躍。
屋台の屋根に足を載せ更に跳ね跳び建物の上に着地、そして一気に駆け出した。
大通りに居る転移者たちは――ある程度は予想していたが、こちらに攻撃はして来ない。
(あの女は『成果を出さないと助けない』とか言ってやがった。なら、連合で重要な奴の首か、大人数の首が欲しいはずだ)
『質』、もしくは『量』で成果を出す。それが今、騎士集団に向かって走る転移者連中の思考なのだろう。
なら、どこの誰とも知れない一冒険者など、追っている暇はない。
ニールを倒したところで冒険者を一人倒した程度の成果しか手に入らないが、騎士を倒せれば『現地人の上位戦士を倒した』という成果を得られる。
気まぐれに攻撃してくる奴が居るかもしれないとは思ったが――どうやら、予想以上に転移者の集団は切羽詰っているように見える。戦意も殺意も満ち満ちているが、余裕が欠片も見えない。
(よく分からねえが、『その時』が近い連中なんだろうな。だから、とっとと成果を出さねえと、と焦ってやがる)
だが、これは好都合だ。
そんなし視野狭窄に陥った連中に、騎士もカルナも連翹も倒せはしまい。必死に喰らいついて来る分、厄介は厄介だが、倒せない相手ではないだろう。
なら、その間にニールは時間を稼ぎ、血塗れの死神とかいう長ったらしくて背中が痒くなる名前の女を縫い止めておけばいい。
「待ちやがれ血塗れ女ぁ――!」
ゆえに踏み込み、駆け抜ける。
レンガ屋根を踏み砕きながら、屋根から屋根へと飛び移りながら、加速、加速、加速――疾駆。
倒れこむような前傾姿勢で、死神との距離を徐々に詰めていく。
身体能力は転移者に負けてはいるが、そんなもの問題にならない。なぜなら、走るという行為にはスキルが絡まないからだ。
身体能力で負けていたとしても、目の前の転移者は走ることに慣れていない。本人はそこそこ速く走ってるつもりなのだろうが、体の動かし方が滅茶苦茶だ。本来出せるはずの最高速度の半分も出ていないのだろう。
(――だってのに俺がギリギリ追いつける程度、ってんだからな。ふざけた話だぜ)
そうだ。そんな無茶苦茶な体の使い方の人間なら、ニールは全力疾走で追いかけてなんていない。そのような相手、ジョギング程度の動きで並走できるだろう。
だというのに今、全力疾走のニールは徐々に目の前の女の距離を詰めることしか出来ない。分かっていたことだが、自分と転移者の身体能力の差は大きい。大きすぎる。
「あら?」
ニールの叫びに気づいたのか、死神はちらりと後ろを振り向き、屋根のレンガを削り砕きながら停止した。がちゃり、と彼女のパーカーから金属質な音がこぼれる。
「誰が来たのかと思ったけど――ただの冒険者、それも一人だなんてね。まあ、だからこそあの無能どもが見逃したんだと思うけど」
死神は笑い、そして嗤う。
楽しげに、しかし心底こちらを見下し小馬鹿にしたように。
「まあ、いいわ。どちらにしろ、適当に見繕って遊ぼうとは思ってたもの」
来なさい――そう言って腰に吊るしたショートソードを抜き放つ姿を見て、ニールは違和感を抱いた。
(――あの剣、数打ちじゃねえか。その中でも安物の、下手すりゃ一回打ち合うだけで折れるような粗悪品だ)
初心者冒険者が間に合わせに使うなら理解は出来るが、そこそこ実戦を経験した冒険者なら絶対に使わない代物だ。当然だ、誰だって安物を使って命を失いたくない。
そしてそんなモノを転移者が使う理由もまた、無いはずなのだ。そもそも転移者はその化け物じみた力がある。モンスター退治なり力仕事なりの仕事をこなしてあっという間に金など稼げてしまう以上、安物を使う時期は極端に短いはずだ。
――だというのに、目の前の少女は安っぽいショートソードを構えている。
油断、慢心、手加減――そのような言葉が脳裏を過ったが、意識的にそれらを思考の外に弾き飛ばす。
舐めているなら、それでいい。ニールがやることは変わらないし、その油断を突破口にして剣を振るえばいいのだから。
だが、相手に何か考えがあった場合――慢心しているだろうと油断したニールは、たやすく敗北するだろう。
(あいつの服の中から金属音が聞こえる――内側を金属で補強しているのか、本命の武器を仕込んでいるのか、だな)
どちらにしろ――
「斬れば分かる!」
屋根を蹴り、駆け出す。
使う技は餓狼喰らいだ。相手の間合いを詰め、斬りかかるならこれが一番いい。
「まるで猪ね――『ファスト・エッジ』」
ため息と共に発声した死神の体が、無駄のない滑らかさで動き始めた。
剣を振り上げ、踏み込みながら袈裟懸けに振るう一連の動作は鋭く、そして力の篭った一撃だ。修練に修練を重ねた剣士だけが放てるであろうその斬撃は、確実にニールの命を奪うために振るわれている。
(かかった!)
しかし、そんな鋭く鮮烈な斬撃を前にしているというのに、ニールの口元にあるのは肉食獣めいた笑みだった。
突貫するニールを迎え撃つように放たれたスキルによる斬撃は、ニールの予想通りのモノだった。
素人が剣を十全に使うために存在するであろうスキルは、確かに強力だ。スキルの動きを常時出来るような剣士が相手なら、その人物が転移者でなくともニールは敗北している。
(だが、目の前の女はそうじゃねえし――何より、どいつもこいつもスキルの動作は変わらねえ!)
剣を振り上げ、踏み込み、振るう――その一連の動作は、誰が使おうと、どこで使おうと変わらないのだ。
無論、武器や体格の差で踏み込みの差などは出てくるだろうが、『どのように剣を振るうか』は絶対に変化しない。右肩に担いで左に切り下ろす、という一連の動作はどのような状況であっても変わらないのだ。少なくとも、ニールはそう確信している。
ここに連翹が居て、ニールの内心を読み取っていたら、
『あたしがPCで、チートは動画サイトとかの動画なのかしらね。モニタのサイズで見る動画は若干大きく見えたり小さく見えたりするけど、大元のデータ変わってないし、サイトにアップロードされてるから弄れない、みたいな?』
などとニールの考えを自分の知識で咀嚼し、どういうシステムで自分たちが力を得ているのか考えるのだろう。
だが、ニールはそうはしない。
どういう理屈で転移者が同じ動きだなんて、どうでもいいことだ。ニールがやるべきこと、やりたいこと、それらは何一つ変わりはしない。
「どれだけ鋭かろうが、どれだけ疾かろうが、どれだけ重かろうが、来る場所とタイミングさえ分かりゃ――」
振りぬく。
剣を、自分の半身を。
全力で、全開で、死神に対し――否、ただの虚空に向かって。
相手を斬るには早過ぎるタイミング。失態、と言い切ってもいい。
だが、問題ない。そもそも、初太刀で相手を斬る気など、欠片も無かったのだから。
「――迎え撃つのなんざ余裕だ!」
ニールが斬撃を放った空間。
そこに、誘い込まれるように死神のショートソードが侵入してきた。
刀身と刀身が交わる。
ニールの刃は剣先に近い、一番速度の乗った部位に。
死神のショートソードは、根本付近の速度が乗り切らない部分に。
斬撃という攻撃は、弧を描く円運動だ。外側の方が威力が高いのは当然であるし――内側の方が威力が減退するのも必然である。
火花と共に鳴り響いた剣戟の音は、しかしすぐさま濁った金属音に変わる。死神のショートソードが、衝撃に耐え切れずへし折れたのだ。
砕け散る金属の破片を視界に入れながら、ニールは更に踏み込もうとした。
武器を破壊した今こそ追撃のタイミングだ。斬り下ろした刃を跳ね上げ、攻撃を――
「ふふ――」
――――死。
死神が微笑みを浮かべた刹那、ニールはあえてすっ転んだ。
片足から力を抜き、踏み込もうとした力で勢い良く屋根から転がり落ち、大通りに設営されていた屋台に突っ込んだ。
受け身も何も考えない無茶苦茶な転倒だ。体の様々な部位がニールの行動を非難するように痛みを合唱する。
だが、それでも。
それでも、あのまま突っ込むよりはマシだったのだと、冷えた肝と自身の経験が告げていた。
死んでいた。
あのまま攻撃を続けていたら、死んでいた。
相手の攻撃を見ぬいたワケではない。どういう反撃が来るかを予測したワケでもない。
『あそこは相手の間合いだ』
『相手にとって必殺のタイミングだ』
『このままだとマズイ』
それは、命のやり取りでふとした時に抱く、過程をすっ飛ばした勘とも言うべき感覚だ。それが、ニールに無様な回避を選択させたのだ。
「――ッ! なん、だ――今の」
「残念ね」
屋台から這い出すニールに向けて、声が降ってくる。
残念、という言葉とは裏腹に楽しげに弾んだ死神の声に苛立ちながら、そちらに視線を向ける。
「な――」
そして、気づいた。
自分の選択は間違いではなかったことを。
あのまま踏み込んで剣を振るっていたら、切り裂かれていたのは自分だということを。
「時々居るのよね、現地人の中で無駄に勘の良い奴」
見下ろしながら言う死神の手に握られているのは――数打ちのショートソードだった。
一瞬、武器が再生したのかと思ったが、違う。似たような安物ではあるが、しかしあれは別の剣だ。
だが――いつの間に?
「ふふっ。いいわ、いいわ、そういう弱すぎない、丁度いい現地人。スライムとかゴブリンみたいな雑魚モンスターばっか倒してても作業でしかないし、時々こういう適度なボスが居ないとアタシの強さが錆びついちゃうものね――『ファスト・エッジ』!」
その疑問の答えを探る間もなく、死神は屋根から跳び下りスキルを発動した。
落下の速度と共に振るわれる正確無比なスキルの斬撃。回避は間に合わないと判断し、斬撃を剣で受け止める。
ニールが今使っている剣は使いづらくはあるものの、頑丈な剣だ。この程度で壊れることはあるまい。
(むしろ、相手の剣の方が持たねえはずだ。一発受け止めたら、すぐには追撃は来ないはずだ)
ニールの予想を裏付けるように、死神の刀身にヒビが走り、砕けた。
間合いを取るにしろ、反撃するにしろ、絶好のタイミングだ。
だというのに、あの時感じた寒気や怖気は未だに抜けない。まるで、相手の攻撃は終わっていないとでも言うように。
だが、どちらにしろ、スキルには使用後の硬直時間というモノがあったはずだ。
『ファスト・エッジ』のそれは他のスキルに比べ短いはずだが、僅かとはいえ硬直する時間があれば――
「『スウィフト・スラッシュ』」
――振り下ろされた斬撃が、ニールの手元から剣を弾き飛ばした。
跳ね飛ばされた剣が、後方の壁に突き立つ。
「な――」
んだと、という言葉を言い切る前に、振り下ろされた剣が跳ね上がりニールを狙う。
背を反らして回避。体のバランスが大きく崩れるが、しかし相手のスキルの動作は終わっていない。切り上げた剣を最上段に構え、勢い良くニールに向けて振り下ろしてきた。
バランスを崩しつつ、背後に跳ぶ。直撃を受けるのは、不味い!
背を反らし、無理矢理背後に跳んだニールに、刃が迫る。
ガァン! と胸部を守る鎧に刃がぶち当たった。刃こそ受け止めたものの、受け止めきれなかった衝撃が体を貫き、胸骨や肋骨を破砕しながらニールを弾き飛ばす。
「あ――が、ぐっ」
石畳の上を跳ね、建造物の壁に叩きつけられる。内部から聞こえた悲鳴は、この騒動に震えているこの宿場町の住人のものだろうか。
騒いで悪いな、と内心で謝りつつ立ち上がる。体を動かすだけで激痛が走りぬけ、元々目つきの良くない眼が余計に細められる。
(鎧――新調しといて、正解だったな)
突き立った剣を引き抜きながら、胸部の鎧に目を向ける。
ドワーフの鎧でこれなのだ。
前の鎧だったら、たやすく胸元を切り裂かれていたことだろう。もしそうだったら、今頃痛みなど感じていないはずだ。
痛みがあるのは、体が生きている証拠だ。なら、まだ動ける。まだ、戦えるはず。
「半端に頑丈なのは駄目ね。相手を殺せないのもそうだけど、半端に持ちこたえて壊れてくれないし」
死神が忌々しそうに呟く。
最初、その言葉がニールに向けられたモノだと思ったが――死神はニールなど見ていなかった。
見ていたのは自分が持つショートソードだ。刃こぼれし、ヒビが入っているものの、ギリギリ剣として振るえるだろうと想像できる。
(――そういう、ことか)
理屈は分からない、どういう原理かも分からない。
しかし、大体どういうモノなのかは、分かった。
「スキルの途中で剣を壊す――それで普通じゃ出来ないことが出来るようになるってことか?」
睨みつけながら言った言葉に、死神は僅かの間ぽかんとした表情をしていたが、すぐに感心したような笑みを浮かべた。
「現地人にしてはそこそこ理解が早いじゃない」
「ゴブリン並の頭の癖によく分かったな、みてぇな言い草だな。絶対褒め言葉じゃねぇだろ」
「一応褒めてはいるのよ。このアタシの技――鮮血破損連撃<Bloody.Break .Blade.>を初見で回避し、追撃を生き延びた上に、発動キーも理解したんだから」
言って、彼女はパーカーのジッパーを下ろし、大きく広げてみせた。
パーカーの中にあったのは、多数のショートソードだ。鞘を裏地にいくつも縫い付けてあり、見た目はスケイルメイルめいている。
どのショートソードも鞘から抜くのは困難に見えるが、しかし先程の戦いを見る限り、そういった心配は皆無なのだろう。
「キャンセル技の一種なのかしらね。スキルの使用中に装備した武器が破損すると、動作が硬直を含めて解除されるのよ。でも、本来技の硬直が終わる時間まで、アタシと神を繋ぐラインからはスキルに必要な力が流れ込んでいるみたいなのよね」
誇らしげに語る死神を見て、疑問を抱く。
敵に対し、なぜそこまで親切に自分の技について講釈してくれるのだろうか、と。
「その瞬間に無手でスキルを発声すると、スキルが発動できるの。武器を持ってる状態で最初にスキルをオーダーして、途中でキャンセルした後、再入力って感じね。でもこの流れで、『武器を持って発動したはずなのに、武器を持っていない』みたいな感じでスキルのシステムが混乱するみたいなの」
しかし、すぐに理解した。
彼女はニールに理解させたいのではない、自分の力を他人にひけらかしたいだけなのだと。
「その混乱の結果――スキルをオーダーした転移者が現在所持している武器、それを装備させてからスキルを発動させる、って流れになるみたい」
それが、血塗れの死神の技術、鮮血破損連撃<Bloody.Break.Blade.>
「この力でアタシは無能転移者を排除し、駆け上がってきたの。現地人相手にしか戦ってなかったレオンハルトとかいう雑魚に苦戦してる現地人風情が、アタシに敵うはずがないでしょ?」
「まだ、勝てねぇって決まったわけじゃねえだろ。運さえ良けりゃ、多少の実力差ならひっくり返るもんだぜ」
強がりだ。
そんなことはニール自身が一番よく理解している。
万全な状態ならまだしも、骨折している自分と、無傷の相手ではコンディションの差が大きすぎる。勝つなんて世迷い言だ。
だが、負けを認めたら立ち上がれなくなる。立ち上がれなければ、後に待っているのは死のみだ。
(まだ、死ねねぇよな――カルナ)
カルナは自分の期待に応えてくれた。身体能力強化なんていう、ニールの妄言に本気で挑み完成させてくれたのだ。
ならば、次は自分の番だろう。
カルナ・カンパニュラという相棒に相応しい剣士であると証明しなくてはならない。それを放り捨てて死ぬなんてのは、ゴメンだ。
戦いの中で死ぬのは怖くない。全力を出しきったゆえの死ならば、悔しくはあるが受け入れよう。
だが、死んだ後で自分が認めた相手に失望されたくないのだ。
「勝つ! こんな道半ばで骸晒してる暇はねえんだよ糞女ぁ――!」
「暑苦しいわね、ボロボロの癖に強がって馬鹿みたい。流行んないのよ、そんなの」
心底呆れ果てたとばかりにため息を吐く死神に向けて剣を構える。
相手の使う技術は分かったものの、それに対処する方法が思いつかない。
なら、真っ向から突っ込んで斬る。下手にぐだぐだ考えるより、そちらの方が勝率が――
「『ファイアー・ボール』!」
――不意に、遠くからスキルの発声が響いた。
(しまっ――)
新手。
その可能性を完全に失念していた愚かさに、考えりゃ分かることだろうが馬鹿野郎、と自分自身をなじる。
相手に追い詰められ、視野と思考が狭まっていた。敵はこいつ一人で、こいつさえ切り抜ければなんとかなる――などと楽観視してしまったのだ。
しかし、気づいたところでもう遅い。
咄嗟に魔法を回避出来るほど、体の調子が――
「きゃ……! ったく、時間かけ過ぎたかしらね……!」
「あ――?」
しかし、火球が向かった先はニールではなく死神であり、苛立たしげな声を漏らしたのもまた彼女であった。
――あのスキルは、ニールを狙ったモノではなく、死神を狙ったものなのか?
そこまで考えて、思わず失笑してしまった。
どうやら、負けて死ぬかもしれないと考えた辺りで、脳みそはだいぶ停止していたらしい。
ああ、考えてみれば当然の話だ。
敵は死神だけではないのと同じように。
味方もまた、ニールだけではなないのだ。
「来た! 転移者来た! メイン転移者来た! これで来た見た勝つるぅ――!」
紺のセーラー服と長い黒髪を靡かせ現れた彼女は、ニールと死神と間に立ち、前髪を大仰に掻き上げたのだった。




