74/少女との語らい
「……案外つまんないもんね」
ニールがあの衆道系ドワーフと胸当ての設計について話し合っている途中、連翹は工房の外へ退出していた。ニールの貞操が若干心配だったが、まあ問題ないだろう。きっと、たぶん。
それはともかく、連翹は剣とか鎧とか、そういうファンタジー感溢れる装備は好きだ。
しかし、防御性能がどうだの、重さがどうだの、剣を振る上で邪魔にならないかどうかなどは、正直興味がなかった。
地球でやっていたモンスターを狩るゲームだって、見た目とか重視しすぎて上級になった瞬間モンスターにボコボコにされてしまったりしていた。ぶっちゃけ、最強クラスの武装とかでもない限り、見た目くらいしか興味がない。
だからこそ、そういう地味な設計を詰める二人の話は連翹にとって退屈で、だから迷子にならない範囲で辺りを観光しているのだ。
――鉄を叩く音と、煙突から排出される蒸気と煙。男同士の掛け声や怒鳴り声や罵り合いが響く。
正直、それだけなら地球でも工事現場とかに行けば近いモノは見られそうだが、しかし動いている者たちが違う。
資材を持ってどこかに駆けて行くずんぐりむっくりとしたドワーフや、複数の剣を馬車の荷台に載せて広い道を移動するエルフ。まだまだ新米らしい人間がドワーフに怒鳴られつつも必死に仕事をしている様が見える。
「……ん? あれって」
怒鳴られている人間に見覚えがあるな、と思い注意深く観察してみると――昨日サッカー場で話した日本人だった。
額に浮かぶ汗を拭いながら駆けまわる彼に声をかけようとして、止めた。余裕があるようにも見えないし、頑張っている人の足を引っ張ってしまうワケにもいかないだろう。
「……力が無くなるかもしれない、ね」
ニールと会話し、ノーラに「力があろうが無かろうが友人だ」と言われ、多少心は落ち着いた。
が、怖いものは怖い。
だって、この規格外の力以外に、片桐連翹という少女が皆のために出来ることがあるのか、そう思うと不安で不安で仕方がないのだ。
地球時代よく見ていたインターネットの小説サイト――『作家になろう』ではよく一般的な中学生、高校生ぐらいでも内政チートが出来る程度の世界ばかりだったが、ここは違う。
料理は美味しいし、衛生環境も日本ほどではないが悪くない。それに、連翹が思い浮かぶ程度の考えは現地人、もしくは先に来た転移者が大体やってしまっている。
無論、まだ現実世界の知識で大儲けできる可能性はあるのかもしれない。しかし、連翹という普通の少女が思い浮かぶ範囲では何も無かった。
そんな自分からチートが奪われたら、本当の役立たずになるのではないか。
その時、ニールやカルナ、ノーラは見捨てず助けてくれるのか。
不安で、不安で、不安で不安で仕方がない。
「……ああ、もうっ、考えたって意味ないじゃない……!」
ニールのように悩みを外に弾き飛ばそうとするが、しかしべたりと粘着質な音を立てているようにそれは離れてくれない。
ニールは『そこそこ仲良い奴』と言い、ノーラは『友達』と言ってくれた。
しかしそれらはしょせん口約束みたいなモノ。自分が昔みたいに駄目な人間になったら反故にして見捨てるんじゃないか、と思ってしまう。
(奴隷……ああ、地球で奴隷買う話とかよく読んだけど――その気持ちが分かっちゃうわ」
奴隷という肩書――ここでは違法奴隷か――が絶対に自分を裏切らない存在、いいや、裏切れない存在だと証明してくれる。だからこそ読者側も、そして恐らく物語の主人公も安心して接することが出来たのだろうなと思う。
それは相手を型にはめ、鎖で縛らなくては安心できないと言ってるようなモノ。ニールが聞いたら馬鹿女扱い不可避だ。
(レオンハルトも、そう思ったからああいう行動を取ったのかもしれないわね)
親しい友人よりも、他者を奴隷として縛ることを選んだのかもしれない。
主人と奴隷という間柄なら裏切られないと思ったから、ああなったのかもしれないと思うのだ。
「……ほんと、ああいう単細胞が羨ましいわ」
考えたから無駄だから考えない、今やるべきことやる?
ふざけるな、不安なモノは不安だし、悩んでしまうモノは悩んでしまう。それが人間って存在だろう。
だっていうのに、彼はあんなに真っ直ぐだから。
ニール・グラジオラスという男が剣のように真っ直ぐで鋭いから――まるで自分が脆く曲がった針金のような気がしてくるのだ。
知っている、それは言い訳だなんてことは。
彼は真っ直ぐな人間で、自分はそれを妬んでぐちぐちと文句をつけているだけだってことくらい、他人に言われなくたって理解している。
それでも、眩しいのだ。
太陽の明るさを尊いと思いつつ、しかしその暑さに文句を言うような二律背反。
「……あたしって、なんでこんな駄目なんだろう」
ニールに悩みを聞いてもらって楽になった癖に、今ここでニールに文句を抱いている。
他人に文句をつけられるほど良い人間じゃないくせに、そういう想いは止まらない。ああ、なんでこんなに脆くて弱い。
そんな時、ふと妙な臭いがした。強めの香水の臭いだ。
「あれ――アンタも日本人……だよね?」
そんな時、後ろから誰かが声をかけてきた。
聞き覚えのない女の声に、訝しく思いながら振り向く。
そこに居たのは少女だった。
年頃は中学生。十四歳か十五歳くらいだろうか。
小柄な少女だ。ボブカットの黒髪に、長袖の黒服とショートパンツ。腰には数打ちらしいショートソードを差している。
そんな彼女は、少し控えめに笑いながら言った。
「ごめんね、見ず知らずの人にいきなり声をかけるのもどうかと思ったけど、同郷の人と会うのは初めてだから」
「ううん、別に構わないわ」
むしろ、嫌な思考の迷路から抜け出せたため、感謝したいくらいだ。
胸の中の嫌な気持ちを吐き出すように深呼吸をして、目の前の少女を観察した。
(――この子、こっちに来て日が浅いのかな)
地球時代の普段着をそのまま着ているような彼女を見て、連翹はそんな印象を抱く。
転移者が好んで身に纏う衣服は、大体二通りに分けられる。
一つは、制服や軍服など、地球時代の衣服を元にした衣類。現地人とは違うタイプの衣類を着ることで、『自分は彼らとは違う』という優越感に浸る者が多い。
二つ目は、地球でいうところのコスプレだ。マンガやゲーム、ライトノベルで出てきそうな衣装を着込んだり、派手で強いオーダーメイド品――つまり『ぼくのかんがえた最強のそうび』を着込んで楽しむ者が多い。
連翹の場合、制服を強化することによって両者の特徴を得た衣服を身に纏っている。連翹としては、女子中学生が異世界に召喚されてマジックナイトになるアニメに影響されて製作を依頼したため、完全に二つ目側なのだが。
ともかく、多くの転移者は理想の自分を演出するために衣服を凝るモノなのだ。
無論、衣服に興味がなく適当な服を着ている者も居るが――目の前にいる少女は先程語ったモノの中のどれにも該当しない気がするのだ。
そんな風に連翹が衣服を見ていたからだろうか、少女は「あはは」と少しだけ気恥ずかしそうに笑った。
「アタシ、呼ばれたばっかりでさ。力を試したり簡単な冒険者のクエストやったりしてて、こっちの服とか買えてないんだ……まだあんまりお金ないから、無駄遣いも出来ないし。宿代だってタダじゃないし」
ちょっとみすぼらしいかな? と少女は袖を摘みながら苦笑する。
しかし、それで納得した。彼女からする強い香水の臭いは、体臭を誤魔化すためのモノなのだろう。安くてキツイ匂いのモノを一瓶買うほうが、毎日大衆浴場に入るよりは安上がりだ。
「ううん。こっちに来たての転移者ならよくあることよ。あたしもそうだったし」
連翹も転移後から冒険者ギルドトーナメントに参加する頃までは、ただのセーラー服を着回していた。安いこちらの衣服より、制服の方が生地がしっかりしてて見栄えも良かったからだ。
実際、彼女の衣服も多少くたびれてはいるが、この世界における安物の服よりはずっと上質であり見栄えがする。悪く見られても、お洒落に興味のない女の子、程度だろう。
「それより、どうしたの? まさか地球の思い出話をしたいってワケじゃないでしょ?」
「余裕があったらそれもいいけど、今はちょっとダメかな……転移者の先輩はどんな風にこの世界に順応してるのか聞きたくて。なんか、他所から来た人間の兵士や騎士に、すっごく警戒されちゃって。なんか、こっちでは非常識なことやらかしちゃったかな、と思って」
う、と小さく呻いてしまう。
彼女の言う騎士や兵士が、どう考えてもアルストロメリアの騎士と兵士だったからだ。冒険者のクエストで同行をしている身として、不安を感じている彼女に対し申し訳なく思ってしまう。
レゾン・デイトルの転移者を打倒するために進軍している現在、最初から仲間として加わった連翹のような者を除けば警戒されてしまうのは仕方のないことだろうとは思う。しかし、それとこの感情は別問題だ。
「ご、ごめんね――あたし、その人たちと一緒に行動してるから……」
「え? すごい、現地の人とちゃんと仲良くなってるんだ! さすが……えっと、ごめん。いまさらだけど、名前聞いてもいい? アタシは黒崎。黒崎百合香って言うの」
瞳を輝かせてこちらを見てくる百合香に、連翹は口元が緩むのが止められない。ああ、これがさすおに――じゃなかった、さすレンってヤツね滾ってきた! と。
けれど、初対面から調子に乗っちゃまずい、痛い子と思われるかもしれない。
転移者の先輩として、クールな対応をしてできる女アピールをしなくては!
「そういえば自己紹介すらまだだったのね……片桐連翹よ。それに、さすがって程じゃないわ――そう、超強い転移者であるあたしが話しかけると勝手に家来になるだけって感じかしらねぇ!」
そう思って我慢できたのは自己紹介辺りまでで、最後の方は我慢できず完全にドヤ顔で言い放っていた。
さすがに、自分でもどうかと思う。今、ニール辺りに『馬鹿女』と言われても否定しきれない。
もしかしたら、もしかしたらだけれど――やらかしたかもしれない。
そう思って恐る恐る百合香に視線を向け、輝く瞳に気づく。
「凄いわね連翹! それで、その家来になった現地の人たちってどんな人なの!?」
「え? そ、そうね! もう騎士たち全員あたしの家来同然って感じだけど、それでも一番懇意にしてるのは三人ね。一人はニールって言って、剣士でね――」
そうして、連翹は宿場町からアースリュームに至るまでの日々を少々――うん、まあ、少々――脚色しながら語る。
ニールたちとの出会いに、モンスターを蹴散らしたこと。クエスト参加のための試験に合格したことに、ノーラが転移者に連れ去られ救出に向かったこと。観光し、アースリュームに向かう道すがら襲ってきた転移者を撃退したこと。
それらを連翹の活躍三割増しで語っていく。
百合香は楽しそうに相槌を打ち、連翹の言葉に聞き入っている。時折、「すごい」とか「さすが」という言葉を混ぜてくるから、嬉しくなってついつい自分の活躍を増して語ってしまう。
「ま――こんなところかしら。もっと聞きたいなら、宿まで来てくれたら語ってあげてもいいわよ」
「いえ、遠慮しとくわ。連翹の話を聞いてて踏ん切りがついたんだけど、アタシ、アースリュームから出ようと思うの」
拳を握り、何かを決心するように頷いた百合香は、真っ直ぐに連翹を見つめた。
「クエストをしながら女王都に向かって、活躍して有名になってやろうと思うの! そして、今度はアタシの活躍を語ってあげるわ。だから、その時にまた連翹の活躍も聞かせてね」
言っちゃあ悪いけど、アースリュームは人間的には辺境だから、と百合香は笑う。
もっと大きな舞台に出て、いずれ貴女と同じくらい凄い転移者になりたいのだ、と彼女は言っているのだ。
(……後輩萌えってこんな感じなのかしら)
ちょっと貴女、あたしのことレン先輩って呼んでみて――と言いかけた言葉をぐっと飲み込む。さすがにそういう場面じゃないことくらい、連翹にだって分かる。
「ええ。その時はよろしくね」
そう言って手を差し出す。
百合香は差し出された手を見つめしばし沈黙していたが、柔らかく微笑んでその手を掴む。
「うん。それじゃあ、またね」
大きく頭を下げ、百合香は去っていく。
その背中を見つめながら、連翹は握手した手に残ったぬくもりを感じ、小さく微笑んだ。
上手には言えないけれど、手と手を重ねる行為には言葉を交わす以上に親愛を感じられるような気がするのだ。肌と肌、体温と体温、暖かさと冷たさ、それが絡みあって『こういう人が居た』という記憶を強く強く刻みつける――そんな気がするのだ。
「……よしっ」
拳を握りしめ、気合いを入れる。
嫌な気分も消えた。なら、後は彼女と再開した時に話すネタを集めるだけだ。
「――あ、いやがったな連翹! お前ぇ!」
そんな時、聞き慣れた男の声が聞こえてきた。ニールだ。
声のした方向に視線を向けると、瞳を釣り上げた彼が全力でこちらに駆け寄って来るところだった。
「テメェこの野郎いきなり居なくなりやがって! 室内にあのドワーフと二人きりとか拷問かよ、すげぇ怖かったじゃねえか!」
「え、いやニール、貴方あんまり怖いとか思わないタイプじゃないの?」
モンスターに突貫したり、致命傷を負いつつも『勝てる!』と思ったら踏み込んで剣を振るう馬鹿に、怖いなんて感情があったことが驚きだ。
そう言うと、ニールは『分かってねえなこの女』とばかりに首を左右に振った。
「戦いとアレは全く別問題だろ馬鹿女! お前、狭い部屋で同性に性的な目で見られ続けるのってかなりクるんだぞ! お前自分がそうだったらって想像してみろよ、怖えぞマジで!」
「う――ま、まあ、確かに……」
物語としての百合にはそこまで嫌悪感も恐怖もないが、しかし現実にやられたら困る――実際、昨日すごく困った。
「だろ? ったくお前――ん?」
それはちょっと申し訳ないことしたかな、と謝ろうとした時、不意にニールが一歩こちらに近づいてきた。
なんだろう、と怪訝に思う間もなくニールは連翹の手を握り、顔の辺りまで持ち上げた。へわぁ!? と変な声が出る。
(え? なに、騎士が姫の手にするくちづけ的なアレするの!?)
――でも、いきなりどうして? そりゃあ自分は強くて転移者で可愛いのかもしれないが、いきなりどうしてそんなことを? そもそも、その手のくちづけって男は跪くモノじゃないっけ?
思考は迷走し、顔は不覚にも赤くなる。それが悔しくて、いきなり何をするんだとニールに言ってやろうとし、
「――ふんふん……くん」
なんか。
なんか、熱心に手の匂いを嗅いでいる姿を目撃した。
思考停止からの沈黙と、理解が及んだ瞬間に立っていく鳥肌たち。
(な、なんだろう、いきなりなんでこんな変態的な行動をしているんだろう)
というか、いつまで嗅がれていればいいのだろうか。
いいや、そもそも黙って嗅がれていていいのだろうか。
そこまで考えて、ようやく我に返った。
「ふ、ふああああ!?」
スパーン! とニールの頬を叩いた。
転移者の力で、全力で。
ぶほぉ、とかいう珍妙な悲鳴と共に地面に叩きつけられるニールから、素早く距離を取る。
「痛――いきなりなにしやがんだこの馬鹿女ぁ!」
頬に鮮やかなモミジを刻んだニールが怒鳴るが、今回ばかりは全面的な非はお前にあるとばかりにびしりと指を指す。
「それはこっちのセリフよ馬鹿男ぉ! 臭いフェチなのかなんなのか知らないけど、そういうの他の人でやってよあたし巻き込まないでよぉ!」
「は? ――あ、いや、違ぇよ誤解すんな馬鹿女! 俺は臭いとかどうでもいいっての、それよか尻付近とか全身に粘液ぶっかけられてるのとかがいい!」
「そっちもどうかと思うし、フェチとフェチは同居出来るものだし、そんな理屈であたしを納得させられる可能性は最初からゼロだった! ……っていうかそういうのじゃないなら、なんでいきなり匂い嗅いだのよ!」
見ろ、見事なカウンターで返した! と指を突き付けてやる。
ニールはしばし悩んでいたが、周囲を確認しながら連翹に歩み寄って来た。
「――お前、どこも怪我してねえよな。つーか怪我の類じゃねえな……なんか妙なことなかったか?」
そんなことを口にした。
「え? いや、突然男に自分の匂いを嗅がれるってのは、精神的な怪我と言えるかもしれないし、超すごく妙なことだけど……」
「そういうこっちゃねえよ――お前から妙な臭いと血の臭いがするんだよ。さっきまで何やってたんだ、お前」
なに? 自分のフェチを隠すための誤魔化し? そう言ってやろうとしたが、ニールの顔が思いの外に真剣だったため、飲み込む。
と言っても、連翹に心当たりはまるでない。
この付近で血の臭いがするような場所は――もしかしたらあるのかもしれないけど、少なくとも連翹が『血の臭いだ』と思う程強いモノではない。
「何って、ただ、通りすがった転移者の子と話してただけよ」
「あ? 転移者?」
「ああ、大丈夫。別に敵じゃなかったわ。むしろ、素直で良い子だったし」
それでも疑わしそうにしているニールに、仕方ないとばかりに先程の出来事を語ってやる。
出会った時と、会話した内容、そして再開を約束して先程別れたことを。
もし血の臭いが自分についていたのだとしたら、きっと彼女の残り香なのだろう。香水で消しきれなかった臭いが、握手の際に付着したのだ。
それを聞いたニールはしばしの間考え込んでいたが、
「……それにしたって嫌な――いや、戦い方あまり知らねえなら、そうもなるか……悪い、ちっとばかり神経質だったかもしれねえ」
「それはいいけど……ねえ、なんでそんなに熱心に嗅いでたのよ。血の臭いがするぞー、って言えば良かったじゃない」
「いや、確信が持てなくてな――手の辺りからしか血の臭いがしてねえんだよ。その会った奴、相当上手く血の臭いを消してやがるぞ」
「女の子だもの、血の臭いを体からさせまくってるのは嫌だったんじゃない?」
汗の臭いとか血の臭いを撒き散らすなんて、女だったらあまりお洒落に興味がなくても御免こうむるだろう。
「それも、そうか……ああくそ、あのホモドワーフのせいで過敏になってんのかね?」
「まあ、そこらへんはちょっと同情してあげるわ。……ところで、お昼どこ行く?」
「そうだな……大通りにある、アースリューム名物出す店とか――」
「却下ぁ! あたしあそこ二度と行かないからね! 皆で行くにしてもあたし抜きで――それはそれで寂しいわね……」




