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グラジオラスは曲がらない  作者: Grow
ドワーフの国
67/288

64/剣を求める

 一口に剣と言っても、種類は様々だ。

 小剣、長剣、大剣などといった大雑把なサイズを示すモノから、両刃に片刃、大陸由来の剣と日向ひむかい由来の刀。

 それらをざっくり纏めて『剣』というジャンルで販売しているのだ。ゆえに、そこから自分の手に馴染むモノを探すのは難しい。

 

「……どうもしっくりしねえな」

 

 いくつかの武器屋、鍛冶場を巡った後、ニールはぽつりと呟いた。

 品質が悪いワケでは断じて無い。むしろ、どれもこれも良すぎるくらいだ。さすがドワーフだ、と心から思う。

 けれど、同時にドワーフだからこそニールの手に余る。

 ドワーフの戦士は誰も彼も腕力が凄まじい。今頃港街ナルキで酒を飲んでいるであろうヌイーオだって、筋力勝負では鍛えたドワーフには手も足も出ないだろう。

 それは当然だ。ドワーフの男は筋肉がつきやすく、かつ質も良いのだから。ニールだって鍛えているが、ドワーフの腕力を基準にしたら貧弱とすら言える。

 だから人間なんて駄目だ、なんて卑屈な考えをするつもりはないが、しかし今現在はそれが原因で困っている。

 

「全体的に重いんだよな、武器が」


 人間用に作られた武器ももちろん存在するが、それでも人間が作った剣よりも重い。

 そして、ニールが好むのは普通よりもやや軽い長剣だ。ドワーフの剣とは少し相性が悪い。

 無論、鍛冶場のドワーフに注文し、自分専用の剣を打ってもらえたら問題ないのだろうが――

 

「名が売れてるワケでもなし、追い返されるのがオチか――どうすっかね、どっかで妥協はしねぇといけねぇのは分かってんが」


 どこまで妥協すべきか、どこまで拘るべきか、その匙加減が難しい。

 さすがに、愛剣にヒビが入った時に買った代用品を使い続けることは出来ない。こんなナマクラに命を預けたら、剣と一緒に命までへし折られる。

 だから、とっとと妥協して剣を買うべきだ。多少体に馴染まなくても、使い続けてる間に体の方が慣れるモノだ。実際、転移者戦でヒビが入った前の剣だって、握った当初は違和感があったものだ。

 

(分かっちゃいるんだが――相手が相手で、時間も時間だからな)

 

 これからいくつかの村や街を経由してレゾン・デイトルに向かうのだ。連中は馴染まない武器で戦える楽な相手ではないし、ゆっくり剣を体に馴染ませる時間も存在しない。

 

「ああ、くっそ――カルナが俺の期待に応えてくれてるってのによ」

 

 ――身体能力強化の魔法。

 素人の戯言でしかなかったニールの言葉を馬鹿にせず、全力で開発し完成させてくれた。ニールの期待に応えてくれたのだ。

 しかし、ニールがカルナの期待に応えられるのか――そう思うと、少し自信が無くなる。

 剣に関しては騎士たちの方が上手だし、魔法が使えるワケでも索敵能力が秀でているワケでもない。そんな自分が転移者と真っ向から立ち向かうなど、冷静に考えれば愚者の愚行でしかないだろう。

 

「――――やめだ、やめ。酒飲んで気晴らしすっか」

 

 思考がネガティブな方向に向かっていたので思考を打ち切る。こんなことをぐだぐだ考えたところで、進歩などなにもない。

 そんな時は悩みを思考の隅に追いやって、その間に別のことをした方がマシだ。

 一人頷いたニールは、大通りから外れて店を探す。大通りにあった店の料理も美味かった、美味かったが――『アースリュームの郷土料理』という触れ込みのそれが、口の中でうぞうぞ動いた時のことを思い出すと中々入れない。

 ……そういえば、カルナや連翹、ノーラに大通りの店の危険性を言いそびれたが大丈夫だろうか。カルナは見栄張って我慢するだろうが、女二人は泣き出すかもしれない。荷物置く時に言っておくべきだったろうか。


「あの店主、無難なモン選んでも一見の人間にゃサービスでアレ出してきやがるからな……」


 ウインナーだと思ってフォークで刺した瞬間、びちびち動いた時の恐怖は忘れない。忘れたくても、忘れられない。食ってみたら中々美味かったけど、アレは心臓に悪い。

 かつての思い出を頭を左右に振ることでかき消しつつ、大通りを外れニールは歩く。

 大通りにはアースリュームに頭に存在する鍛冶場は少なく、商店や飲食店などが多い。脇道に出ても、それは変わらない。仕事を終えたドワーフたちが酒場に入り、ビールや肉を注文する声が響き、時折娼館の客引きの声が聞こえてくる。

 

「兄さん兄さん、良いドワーフの娘が居るよ」

「いらねえっての、しっしっ! 俺はドワーフにゃ興味ねぇんだよ」


 子供のような背丈に大人顔負けの乳房を持ったドワーフの女は、人間にも需要があるらしいが、ニールは小柄過ぎる女もデカイ乳も興味がない。

 ニールは客引きの男ドワーフをするすると回避し、好みに合致しそうな酒場を探す。

 客引きこそ鬱陶しいものの、ニールはこういった雑多な場所を歩きながら店を探すのが好きなのだ。外れを引いても、仕方ないと酒を飲みながら笑えるし、美味しい店に出会えたらそれだけで狂喜乱舞してしまう。 

 こういう雑多で混沌とした場所は男の領域だとニールは思う。というか、娼館の客引きが居る以上、あまり女を連れて歩く場所でもないというだけなのだが。

 

「や。ニール君、一人?」


 ――もっとも、前から歩いてきた赤髪ポニーテイルの女騎士は、そんなこと知ったこっちゃねぇといった風なワケだが。


「……そりゃ俺のセリフだぜ、キャロル。アレックスとは一緒じゃねえのか?」


 別に女だからといって差別する気はないが、しかし区別すべきだとニールは思っている。

 さすがに、女の知り合いを連れて娼館近くを歩く趣味も理由もない。女は女という生き物を性処理に使うのは多かれ少なかれ嫌悪するものだし、その相手にわざわざその情景を見せる趣味はニールにはないからだ。


「あいつは団長と一緒にドワーフの王様に謁見してるのよ。ブライアンは同僚の兵士たちと飲みに行ってるし、そこに混じっても緊張させるだけだろうしね――まったく、女騎士ってそこら辺面倒なのよね」

 

 しかし、男所帯の騎士団に生きる女だからなのだろうか、艶やかな服を着た娼婦や客引きの声を鳥か虫の声が如く聞き流している。

 

「そりゃそうだろ、兵士やってるような次男坊や三男坊は女に飢えてんだしよ」


 見目麗しい女を集め、自身専用の違法奴隷にしようとしていたレオンハルト。彼が捕らえる程度にはキャロルは美人だ。体の凹凸はゆるやかではあるものの、女性にしては長身な体躯は細剣を連想させる。少しばかり釣り目気味なのも、刃の鋭さを想わせる。

 そんな女が突然、女と縁のない連中の輪に入ったら緊張するのは当然――


「昔、鍛錬サボって猥談してる集団に魔法ぶち込んだからね。あれ以来、訓練場や詰め所に顔出すと皆固まるのよ」


 ――それは緊張ではなく怯えているだけだと思う。

 

「っと、んなこたどうでもいいんだ。それよか、そっちも一人なら丁度いい、どっかでメシ食おうぜ」

「あら、なに? デートのお誘いかしら?」

「剣だよ剣。剣について色々聞きてぇんだよ。キャロルは騎士の中じゃ軽装だし、軽めの剣に俺の知らねえ情報持ってねぇかと思ってな」


 からかうように笑うキャロルの言葉を、手を軽くひらひらと振って否定する。

 女に興味がないワケではないが、それ以上に剣やら食事やら酒やらが好きなのだ。相対的にどうでもいい、という位置づけになってしまう。


「……本気で言ったワケじゃないけど、焦りもしないってのは少し傷つくわね。なに? そんなに私って魅力ないのかしら」


 今まで、男に誘われたことってないのよね、と溜息を吐くキャロル。

 本物のモテない女が聞いたら殴りかかられそうなセリフだが、しかし彼女の表情は真剣だ。


「美人ではあると思うぞ。声とかかけられねえのは、自分より強い女マジ勘弁って感じなんじゃねえの?」

「思うぞ、って凄い他人事な言い方ね。……ああ、でもそういう理屈だったら、アイツは関係ないから……」


 ぶつぶつと独り言をつぶやくキャロルに内心首を捻るが――この手のことで自分では答えが出せないな、と疑問を放り捨てる。


「仕方ねえだろ、そもそも女見て理屈抜きで可愛いだとか綺麗だとか思ったことなんて――」


 言いかけて、言葉を留める。

 初見の女を見て、理屈抜きでそう思ったことが、あったような気がしたのだ。

 けれど、それがいつだったのかをよく思い出せない。


「……ま、思い出せないなら大したことでもねえわな。それよか、話してたら腹減って来たから、とっととメシ食いに行こうぜ」

「大体アイツ真面目になってから急にモテ始めてイラッとするのよ、私はその前か――え? あ、そうね。そういえばそういう話だったわね」

 

     ◇


 平べったいパンの上に、ベーコンとトマト、そして熱々のチーズが載っている。

 手で取れるサイズにするためにカッターで切り裂き、六等分に切り分けたそれを掴むと、とろりとチーズがしたたる。

 それを、指で絡めとりながら、手に持ったそれを――ピザを一口。

 すると、トマトの酸味とチーズの濃厚さ、そしてベーコンの旨味が口の中に広がっていく。

 

「やっぱピザってチーズがたっぷり載ってるのがいいな、熱々のを食う時にチーズが伸びていくあの感じが見ていてすげぇ美味そうなんだよ」

「それは理解できるけど、それ以上私はドワーフの国でこういうのがあるのが不思議なのよね」


 ちらり、とキャロルが厨房に視線を向けた。

 あまり大きな店ではないため、店員は二人しかいない。エルフとドワーフの男だ。

 恐らく、小麦やら野菜はエルフが仕入れ、肉類の仕入れや厨房の修繕をドワーフが担っているのだろう。接客にはエルフが行くことが多いのは、やはり気が長く見目が良いからだろうか。

 

「それで、軽めの剣について聞きたいって言ってたわね」


 言ってワイングラスを傾けたキャロルに頷きつつ、ニールもまたジョッキを傾ける。ワインも嫌いではないのだが、やはり冷えたビールこそ至高だと思うのだ。


「……正直、アースリュームで見つけるのは難しいかもしれないわね」

「なんでだよ。ドワーフの鍛冶師なんて山ほど居るし、そもそもエルフだって居るんだぞ」


 エルフは元来筋肉が付き辛いため、前衛の戦士でも軽装の装備をする者が多い。

 そんなエルフとドワーフは仲が良いのだ。彼ら用の装備など、いくらでも作っていてもおかしくはないだろうに。


「ニール君が言ってる軽い剣っていうのは、細剣みたいな細くて軽いモノじゃなくて、頑丈でありつつもそこそこ軽い長剣でしょう? エルフ用の剣は、確かに軽いけど……」

「……ああ、そっか。言われてみりゃそうだよな」


 エルフは筋力という面ではドワーフどころか人間にすら劣っている。

 そんな彼らが、頑丈な敵に対して全力で斬りかかったり、刀剣で相手の攻撃を受け止めるなどという動作に向いているはずもない。

 受け止めても力負けすることを理解しているし、頑丈な敵なら魔法でどうとでも出来るからだ。

 

「だからこそ、ニール君は森林国家オルシジームで――エルフの国で剣を求めるべきなの」

「いや、ちょっと待ってくれ。言ってる意味が分からん」


 言い終えてピザを食べ始めたキャロルだが、しかしニールには意味が分からない。

 エルフに筋力がないからエルフ用の剣はニールには合わない、という話の直後にエルフの国で剣を求めろなど、道理が通っていないにも程がある。


「エルフにだって力自慢はいるの。もちろん、他の種族に比べたら劣ってしまうけどね。でも、そういったエルフたちにはドワーフがエルフ用に打った細剣なんて軽すぎて扱えないのよ」

「……そういう連中向けの剣が、エルフの国にあるのか?」


 なるほど、理屈は分かった。

 分かったが、しかしドワーフの国であるアースリュームではなく、エルフの国であるオルシジームに行く理由にはならない。

 なにせ、ドワーフは鍛冶の技術を長年伝えてきた種族なのだ。エルフが鍛冶の技術を学んでいたとしても、やはりドワーフには敵わないはずだ。

 筋力や経験云々もそうだが、アースリューム周辺では良質な鉱山が存在している。良質な材料で経験豊富な鍛冶師が鍛冶を出来る場所、それがアースリュームなのだ。

 そんな場所に居るというのに、わざわざ別の場所に行く意味もないだろうに。

 ニールがそう言うと、キャロルは「確かにね」と頷いた。


「エルフだって鍛冶を学んでいる者は大勢居るけど、まだまだドワーフどころか人間にだって追いついてない。エルフに合ったやり方を見つけるまでは、エルフが鍛えた金属装備なんて誰も求めない」

「なら、なんだって――」

「でも、木材の扱いなら、この大陸で一番の種族よ」

「……木材?」


 思わず呟いた言葉に、キャロルは大きく頷いた。


「エルフの国に生える木々は『霊樹』って呼ばれていてね。それを木材に加工すると、金属製品顔負けの頑丈さを発揮するの。ただ、剣や鎧に加工するには重すぎて、もっぱら木造の家の部品に使われてるわ」

「だから、エルフの国じゃそれを武器に使えるのは力自慢だけ、ってことか」

「そういうこと。けど、それはエルフの感覚での話。人間の戦士なら、金属剣よりも軽くて、しかも重さのワリに頑丈な剣になるらしいわ」

  

 なるほどな、と頷く。

 その話が本当なら、ニールが求める理想の剣かもしれない。

 

「もっとも、その霊樹の剣を譲ってくれるかどうかは分からないんだけどね。そもそもオルシジームでどの程度流通しているのかは分からないから」

「いや、でもドワーフの鍛冶場に押しかけて『俺専用の剣を作れ』、って寝言ほざくよりはマシじゃねえかな」


 女王都の武器屋でノーラの装備を見繕っている時に、鉄の塊みたいな槌を見たのを思い出す。

 エルフにとっては霊樹の剣がその槌なのだろう。よっぽどの怪力でないと振り回せないが、需要がゼロなワケではないため多少は店売りされている――そのくらいなのだろう、とニールは当たりをつけた。

 

(しかし、練習用の木剣じゃなく、戦うための木製の剣か)


 キャロルの言葉で頭では理解したものの、どうも実感がわかない。

 人間のニールにとって、木製の道具はしょせん木製だ。急所を突けば生き物を叩き殺せる程度には頑丈だが、しかし武器の素材として金属と同列に扱う類のモノではないという常識がある。

 

「こればっかりは、実際に見て触らねえと分からねえか」


 まだ見ぬ剣に思いを馳せながら、ニールはジョッキを傾ける。

 無論、霊樹の剣が本命ではあるものの、明日以降に剣を探すのを止めるつもりはない。

 幸いにしてレオンハルト討伐の際に手に入れた金で、懐はそこそこ潤っている。霊樹の剣が手に入れられなかった可能性も考え、アースリュームでも可能な限り理想に近い剣を探すべきだろう。

 

「参考になったかしら?」

「ああ。俺もカルナも、エルフの国で剣探すなんて発想なかったからな。教えられなかったら、まだぐだぐだ悩んでたと思うぜ」

 

 ニールはエルフの国に興味はなかったし、カルナは興味こそあれどそれは魔法使いとしての興味であり、剣に関する情報など仕入れていなかった。

 恐らく、この話を聞かずに森林国家オルシジームに行っても、ニールは剣を探すようなことをしなかっただろう。


「ありがとう、キャロル。礼には足りねえかもだが、ここのメシ代は俺が出すから遠慮無く食ってくれ」

「いいのよ、そもそも女王都で救われた恩だって返しきれてないんだから」

「俺の分は剣の情報だけでチャラどころかお釣りが来るくらいだ、問題ねえって」


 それに、ニールはあの出来事で貸しを作ったとは思っていないのだ。

 レオンハルトと顔を合わせられたのは連翹の演技のおかげだし、脱出のキッカケを作ったのも相手の動きを止めてくれたのもノーラだ。自分の功績など、隙を突いてトドメを刺したくらいだろうと思っている。


「でも……そうだ。ねえ、食事代はいいから、ちょっと私の頼みを聞いてくれないかしら?」

「もちろん構わねえぞ、荷物持ちだろうが鍛錬の相手だろうが、なんでも言ってくれ」


 そう言って頷くと、キャロルは辺りを見渡し、誰も自分たちの会話を聞いていないことを確認した後に囁くように言った。


「えっと、ニール君、貴方は冒険者の中でアレックスと一番親しいと思うの。だからね、それとなく――異性の好みとか聞き出してくれないかしら」

「いや、俺よかキャロルのが親しいだろ。直球で聞いてきたらどうだ?」

「そんなことが出来たら苦労してないのよっ! ……ブライアンに頼もうかとも思ったけど、こんなこと相談したら絶対あいつ笑うし」

 

 声がどんどん小さくなっていくキャロルの言葉に、ニールはキャロルの想いを察した。

 別段、ニールは男女の関係に敏いワケではない。だいぶ鈍いくらいだ。

 しかし、さすがに目の前でこうもあからさまな言動をされると、いくらなんでも気づく。

 

「構わねえけど、期待はすんなよ。あんま得意じゃねえんだ、こういうの」


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