63/息抜きは必要だし、疲れた体と頭はビールを求めていると思うの
――――考えてみれば、魔法単体で完結させる必要などなかったのだ。
宿の部屋の中、カルナはペンを走らせる。
そもそも、風の投石機の魔法は固形物を射出する魔法だ。最初から魔法以外の道具に頼っているではないか。なぜ、そこから更に発展させようという発想がなかったのか、カルナは愚かな自身を罵倒しながら紙に図面を引いていく。
カルナには紙に描いている物体を完成させる技量はない。が、ここは幸いにもドワーフの街であり、数日ここに滞在するのだ。
ゆえに、どこかの鍛冶場に顔を出し、職人のドワーフを口説き落とす。
幸い、今描いているこの物体は――現在、この『世界に存在しないモノ』だ。有用性さえ示せれば、好奇心の強いドワーフの関心を引けるだろう。
だか、それも図面を完成させてからだ。これが無ければいくら関心を引こうと意味はない。
「……しかし、さすがに難しいな」
カルナは魔法使いだ。
そのため現象の雛形――魔力を編んで炎や雷鳴の原型を作ることは出来るし、それを自身がイメージしやすいように魔導書に図を描くことは多々とある。
頭の中にあるイメージをアウトプットすることには長けているが、しかし今描いているモノ――金属の装備は初体験なのだ。
これで合っているのか、自分は何か過ちを犯しているのではないか――悩めど悩めど正答は出ない。そも、カルナの中に答えを出す知識が無い以上、正解とも不正解とも言えるはずもない。
「どこかのドワーフに協力を……駄目だな、初対面の魔法使いが突然押しかけて来ても、こいつ何言ってるんだで終わるだけだ」
では、どうするべきか――そう思った矢先、部屋のドアが蹴破られた。
「おらぁ! デカイ街に来たんだ、約束通りメシと酒奢って貰うぞカルナぁ!」
「ファルコン――君か」
黒髪を背中で束ねた小柄な男、ファルコン・ヘルコニアが装備どころか財布も入っているであろうポーチも外して手招きしている。
ああ、そういえば転移者と戦う時に苦労して集めたっていうアイテムたっぷり使わせたなぁ、と思い出す。
あの時のファルコンの援護のおかげでニールに身体能力強化の魔法をかけることができ、転移者を妥当することができたのだ。彼の分の食事と酒の分だけ金を出すのはやぶさかではないが、いささかタイミングが悪い。
約束を反故するようで申し訳ないが、後回しにさせてもらおう――そう思った時、ふと思い出した。
「……そういえば、ファルコンは僕よりは道具に関しては詳しいよね」
短剣と火吹き蜥蜴の粘液しか使っている所を見たことがないが、さすがにあれだけに特化しているというワケではないだろう。
ファルコンは一瞬何を言ってるんだ? と言うように怪訝な顔を浮かべたが、強く頷いた。
「ん? まあ、そらな。つーかオレなんざ腕力ねぇし刃物一本じゃやってけねぇってだけなんだがな」
「なら、丁度いいや。少し、意見を聞かせてもらいたいんだ」
そう言って立ち上がったカルナは、手招きしながら先程まで自分が向かい合っていた紙片を指さす。
はあん? と首を傾げながら歩み寄ってきたファルコンは、気だるげな視線でそれを見て――
「……ちょいと待ってろ」
――表情を引き締めると、カルナの書き損じを含めてじっくりと読み込み始めた。
図面に描かれているのは、金属製の筒のようなモノだ。正式名称がないため、カルナは『筒』とか『補助具』と呼んでいる。
この手の道具は彼の得意分野なのだろう、じっくりと眺め、時折関心したように頷き、しかし思い出したように顔を顰める。
「どういう道具、ってのはなんとなく分かった。けどよ、これどうやって使うんだ? これじゃあただの棒にしかならねぇだろ」
「この魔法を使うんだ、後々その道具に合わせて改良しないといけないけど――我が望むは旋風の結界。逆巻くその力で領域を侵犯する存在を弾き飛ばせ」
詠唱の終了と共に、掌に球体の風の結界が生まれた。
カルナはその中に懐から取り出した硬貨を入れ――射出。やはり命中力に難があり、狙った場所からだいぶ外れた位置に着弾する。
それを眺めながら、ファルコンはまた渋い顔で悩み始めた。
「どうかな? これで道具の用途は理解して貰えたと思うんだけど」
「……駄目だな、これじゃ無理だ」
しばし悩んだファルコンだが、しかしすぐに首を左右に振った。
「……どうしてかな、図面の方はまだ未完成だけど、理屈としては間違っていないと思ってるんだけど」
「だってよ、お前――その魔法、仮に他の魔法使いに渡してもすぐに真似できるモノか? オレは魔法使いじゃねえけど、長く維持させるよか一発デカイ爆発起こした方が楽だって聞いたぞ」
「それは修行を投げ出したような半端者の魔法使いだからだよ。ちゃんと修行してる魔法使いなら楽勝――ああ、そうか」
そもそも、ちゃんと修行しているような魔法使いでモンスターなどと戦う者は少ない。大体の場合、新たな魔法の開発や魔法王国トリリアム時代の魔法の復元を行っており、戦闘など住んでいる場所の危機でもなければ行わないのだ。
そして、モンスターとよく戦うような魔法使いは、大体修行を投げ出した半端者だ。だが、モンスターを倒すならそれで十分。ファルコンの言った通り、大きな爆発を起こすのは魔力と詠唱の時間さえあれば大した技量が必要ないからだ。
「ドワーフだって仕事で槌振ってんだからな。新しいアイディアで心が踊っても、金にならないモノに手を出しづらいだろ」
そして、今考えている道具は、熟練の魔法使いがモンスターと戦うためのモノだ。
なるほど、確かに致命的に噛み合っていない。仮にコレを量産したとして、いくつ売れることやら。
「ああ、くっそ――そうだよ、そうだよね。僕がそこらへんの劣等魔法使いよりずっと優秀なんだ――!」
「追い詰められると素が出るモンだな……で、解決案思いつくかのか?」
「……ええっと、どうするべきかな」
魔法の開発の際にも色々悩むことはあった。
が、それは結局自分の力量前後でのことだ。自分より格下に合わせ、かつ自分にも有用なモノとなると、ほとんど思いつかない。
「うっし! 思いつかないみてえだし、メシ食いに行こうぜメシ」
「……なにその、『丁度いい』みたいな言い方。微妙にイラッと来るんだけど」
「丁度いいのは丁度いいだろ。ぐだぐだ悩んで答えが出ねえ以上、クソ捻り出す時みてぇな声で唸るよか、休憩ついでにメシ食ったがマシだろうしな。ついでにオレも奢って貰えて尚更丁度いいぜ」
あまりにもあまりな理論に反論しようかと思ったが、しかしそれもそうかと思い直す。
ただ、進展も無いのに筆を止めることが、サボっているようで後ろめたいだけなのだ。ニールが居ても、似たようなセリフを吐きつつ、部屋の外に連れ出したに違いない。
「……そうだね、僕はアースリュームは初めてなんだけど、ファルコンは?」
「何度か来たことあるから連れてってやる――まあ、とりあえず大通りのデカイ店は止めとくか。味は良いんだが、素人丸出しのお前連れてくとなぁ……」
オレも最初は面を食らったぜ、と遠い目をするファルコンに首を傾げるが、たぶん一見さんお断りみたいな店なのだろうと納得する。
「任せるけど、あんまり高い店は止めてよ。女王都の一件で懐は温かいけど、さすがに散財し過ぎるとね」
「安心しろ、ちゃんと安くてうめぇ店選んでやっから」
安くても高くてもタダ飯タダ酒は最高に美味いしな! と笑うファルコンの背を、ため息を吐きながら追う。
なんだろう、冒険者になってから男の友人が全部この手のタイプな気がする。
けれど決して類が友を呼んだ結果ではない、はずだ。ファルコンと初対面の時、胸の大きな女冒険者の感想を言い合ったりして仲良くなったが、断じて違うと思いたい。
「しかしドワーフの女っていいよな! 小柄な癖に胸がデカイの多いしよ! ヒゲが生えてるのが玉に瑕だが」
「小柄な分、質量が半端じゃないよね……大きさ以上に大きく見えるよ」
「だよなだよな、ドワーフの女がエロいって言ったらロリコン扱いされんだけどよ、違ぇんだよ。ロリぃ見た目に反則の乳乗っかってるのが滾るんだよ」
――うん、断じて違うと思いたい。
この会話が凄く楽しくて、やっぱりおっぱいって凄いよねなどと思うけれど、しかし自分はまともだ――たぶん、いやきっと。
「おっ、ココだココ。とっとと入ろうぜ」
もしかして自分って思っている以上に冒険者に染まっているのではないだろうか――そんな風にカルナが真剣に悩んでいるところで、ファルコンは立ち止まった。
視線を向けると、大通りから少し外れた小さな店があった。二人がけのテーブルが三つにカウンターのみ。どれだけ客が来ても十人と少しでパンパンになってしまいそうな狭い店だ。
幸いにしてカルナとファルコンが入れる程度には席が空いているが、中にはドワーフとエルフしか見えず、よそ者である人間の姿は見受けられない。近所に職場や家がある者以外は寄り付かなそうな店だ。
「……ねえ、大丈夫かな。こういう店こそ、常連以外お断りみたいな感じがするんだけど」
「大丈夫大丈夫、つーかドワーフがそんな細かいことぐちぐち言わねえよ――ういーっす! 女将さんおひさー!」
カルナの不安など欠片も考慮せずに戸を開いたファルコンは、そのまま空いているテーブルへと向かう。
仕方ない、と諦めたカルナは戸を閉めて後を追う。
「はいよー、いらっしゃい。ファルコンさん久しぶり。来てくれて嬉しいけど、そんなペースだと次来る頃には墓の中にいるかもよ。人間と比べて早死になんだからさ」
カウンターの向こうに視線を向けると、小柄ながらグラマラスな体型の女性が立っていた。
彼女は忙しなく手を動かしながらも、しかし友人と駄弁るような緩んだ口調で
「ドワーフが久々と思わないペースで行くとなると、アースリュームで暮らししかねぇだろ無茶言うな。つーか、そんなすぐ死ぬような老婆には見えないぜ女将さん、まだまだ若えって」
「アタシももう二十五だからね、早けりゃ五年で死ぬよ。というか人間はまだしも、エルフなんて十年前に来たっきりなのに、最近見つけた美味しい店って他のエルフに紹介してたりするしねぇ。ちょくちょく来てくれないと困るんだよ」
十代ならともかく、十年後なんて生きてるかどうか分からないよ――とドワーフの女将はケラケラと体を震わせながら笑った。そしてその振動で胸も震えていた。
なんだろう、背丈は子供みたいなのにあの暴力的な質量は。見た目の暴力と小柄な姿の女性を『そういう目』で見ていることに対する背徳感、それらが組み合わさって更に興奮する。
ああ、揺れる胸は素晴らしい。視覚で胸の柔らかさを堪能出来る神が与えたもうと芸術の一種ではないのだろうか――?
「……それはともかく、とりあえずビール二つとポテトサラダ、あと焼き鳥二本ずつくれよ」
ファルコンに足を軽く蹴られる。さすがに露骨に見過ぎだぞお前、ということだろう。
「はいよ、そっちの若い子も待っててね」
「あ、どうも」
「それと、胸ばっか見てると若い子に嫌われるから気をつけなよー。アタシの娘も、冒険者に胸ガン見されたとか言って怒ってたし」
「……ええっと、気をつけたいと思ってはいます」
ただ、性的に魅力的な部分に視線が向くのは男の本能だ。ニールだって尻とかふとももとか、風で揺れるスカートの裾とかには視線が吸い寄せられているし。
無論、それを理性で抑えるのが人間ではあるが、しかし完全に抑えきれるなら今頃人間は完璧な種族となっているだろう。
「はい、ビール二人分とポテトサラダ。鶏はもうちょっと待ってね」
「うっし、待ってました、そんじゃあカルナ。道中、転移者と戦って無事だったことを祝って――」
「うん、現状誰も欠けていないことを祝って――」
乾杯、とジョッキをぶつけ、冷えた金色の液体を喉に流し込む。
この瞬間が何より最高だと、カルナは思うのだ。喉を通過していくひんやりとした感触は、部屋に引きこもり脳みそを使っていた時には感じていなかった喉の乾きを認識させる。
やはりビールは喉で味わう飲み物だ。喉が乾いて乾いて仕方がない時にこれを飲むと、喉を中心にビールが体中に伝わっていくように感じる。
喉の乾きを十分癒やすと、テーブルに置かれたポテトサラダに手を伸ばす。
正直、ビールにサラダなんて合うのかな、と思いながらそれを口に運び――甘く、しかし塩コショウの効いた味付けに納得する。ああ、これはいける。何より、早く出てくるのがいい。最初のアテに最適だ。
「しかし、ドワーフの街でもサラダとかあるんだね。地下だから、そういうのは少ないのかと思ってたけど」
「魔王大戦以前はそうだったらしいがな。けど、エルフの商人が野菜とか売りに来るからけっこう潤沢に使えるらしいぜ」
「いや、森林国家オルシジームは近いっていっても数日は――ああ、そっか。エルフってほとんど魔法使えるものね」
魔法使いが馬車を冷やし、食料品を輸送するのは人間もやっていることだ。人間よりも魔法に秀でたエルフがやっていないはずもない。
一部の魔法使いはこういった生活や物流に魔法を使うのはどうか、魔法使いとは研究者であり労働者ではない、などと言う。カルナも分からなくはないのだが――小さな村でも冷えたビールが飲める利点の方が強いと思っている。
地下に氷の魔法を使い、氷室を作る。その氷を切り出して、飲食店や一般家庭に食材を冷蔵保存出来るようになったのだ。食材も長持ちし、酒も冷やせる――万々歳だ。
「そういうこった。ま、オレとしちゃうめぇモン食えたら理屈なんざどうでもいいがな。しっかしタダ酒ってウメェな! 秘蔵の品を使いまくった甲斐があったぜ」
「火吹き蜥蜴の粘液、だっけ。……ねえ、あれどのくらいお金かかってるの?」
金のことを細かく問いただすのはどうかと思うけれど、しかしあまりにも高額だったら一度奢ったくらいでは釣り合いが取れない気がする。
しかしファルコンはジョッキを傾けつつ、気にするなと言うように手を左右に振った。
「――ぷはっ。そもそも、瓶以外は自前で作ったしなアレ。倒したモンスターを解体して、それを利用してるだけだ。ま、手間はかかっちゃいるし無駄遣いはしたくねぇけど、あん時は無駄じゃねえだろ」
ただ、店売りしてないから、また一から自分で作る必要があるってだけだ――そう言ってポテトサラダを摘む。
「はいはい、焼き鳥お待たせ。ちなみにそのモンスターならここ周辺に居るし、もっとアースリュームに居てもいいんだよ、ファルコンさん」
「お? なに? オレと別れたくないってそういう話? いやぁ、娘も居るような女将さんを魅了しちまう程にオレの魅力ってのは――」
「そしてアタシの店の売上に貢献してちょうだい」
「――だと思ったぜ畜生! あ、ビールお代わりな」
「僕もお願いします」
「はいよ、ちょっと待ってねー」
ぱたぱたと厨房に戻っていく姿は子供のお使いのように見えるが、しかし動作は機敏で熟練のモノだ。
見た目こそ子供だけれど、中身は人間で言えば三、四十代くらいの酒場の女将といった感じに思える。
それはともかく、まずは焼き鳥だ。
カルナが真っ先に取ったのは砂肝という部位だ。勢い良くかぶりつくと、タレの旨味と砂肝独特のコリコリとした食感が口の中に広がる。
なんとも肉らしくない食感だが、これが中々心地よい。やはり食事とは、味、匂い、見た目――それに加えて食感が大事なのだと思う。硬くても柔らかくても良いのだ、噛み締めた時に心地良い感触が口の中に広がれば。
「――ふう。しかしモンスター解体して道具にするなんて、よくやるね。僕には無理だな」
「オレは魔法を学ぶほうが無理だっての。ま、これは向き不向きだわな。魔法云々で悩むのも、解体失敗してひどい目に遭うのも、傍から見りゃやりたくねぇと思うだろうしな」
「ははは……それで、失敗ってどんなことやらかしたの。僕の知り合いは、討伐証明用の部位を切り落とすのがせいぜいだし、そういうのやったことないんだ」
「ああ、そうだな火吹き蜥蜴の時に、粘液袋引きずり出そうと思ったら腕が射出された話とか」
「……射出?」
「ああ、連中は火を吐くから、口の奥の方に粘液の袋があるんだよ。それをナイフで切り取って中身を瓶詰めにすんだが――ナイフの刀身と奴の歯がぶつかって火花出しちまってな。粘液袋は破裂して、オレの腕は勢い良く引きちぎれて遥か彼方にすっ飛んで行った」
「――――」
脳内で散らばっていたパズル、そのピースがかちりと音を立ててはまった――そんな気分だ。
「いや、あん時はヤバかった。一人だったら死んでたなアレ――ん? おい、カルナどうしたお前」
「そっか、そもそも魔法に頼らなくても、そして僕の場合だって最初は詠唱が必要なんだから、最初の数発はそれで――いけるか?」
「おーい、どうしたおま――」
「ファルコン! 君の意見を聞きたい!」
「おわぁ!? ちょ、声落とせって。狭い店だ、店の外まで響くぞその声」
「っと、ご、ごめん――それはともかく、これが可能かどうか聞きたいんだ。火吹き蜥蜴に関しては君の方が知識があるだろう?」
そう言ってカルナは懐から魔導書を取り出すと、手持ちのペンで余白に絵を書き始めた。
それは、尖った杭のような形をした部品だ。金属で出来たそれの底には、何かを注ぐ穴が描かれている。
「底の部分を金属で叩いて、火花を散らす。火吹き蜥蜴の粘液を炸裂させれば」
「……ありかもな。弓に比べて命中精度は悪くなるかもしれねぇけど、数を揃えりゃ問題なし。んで、他の武器との併用も出来そうだ」
「よし! それなら早く帰って――」
「はい、ビールお待ちー」
細かい仕様を考えよう――そう言いかけたところで、ジョッキが二つ、カルナとファルコンの目の前に置かれた。
二人はしばし見つめ合い、その後まだ残っている焼き鳥と、来たばかりでキンキンに冷えたビールに視線を向け――
「――とりあえず飲み食いしてからにしようぜ、忘れないように細かい部分はメモしときゃいいだろ」
「――うん、そうだね」
仕方ないよな、と二人で頷いた。
なにせ、肉とビールは友達であり、親友であり、恋人であり、夫婦である。
それを前にして、さっさと帰ることなど、酒飲みには出来なかったのだ。




