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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ワタシ、学ラン着たいの (性同一障害に苦しむ女子中学生の物語)

作者: 柴犬

「おはよう」「おはよう」

佐賀県内の某中学校の校門の光景

スポーツ刈りに学生服を着中学生、一見男子中学生だが

実は女子中学生なのだ

上野千鶴 中学2年生 女子

「千鶴、おはよう」

「おはよう」

と男子特有の声変わりはせず、女の子のかん高い声、でも学ランを来ているのだ。千鶴の生いから遡るのだ198X年 6月12日佐賀市内の産婦人科病院で女の子として出生、「元気な女の子です」 名前を千鶴と命名、女の子で出生届を出す。

ここまでは何事もなく元気にすくすくと成長しているが、千鶴が3歳の頃から小さな異変があった。

「ボク、着物イヤ イヤだ」千鶴が七五三の時、女の子着物を嫌う。それだけはない女の子の穿くスカートや可愛いワンピースを嫌うようになり、男の子が着るランニングや半ズボンに興味があり、それを着るようになった。

千鶴が4歳のクリスマスの時、父が「サンタさんに何をお願いするんだい」

「ボク、オチンチンが欲しい」

父は冗談半分で「じゃ、サンタにお願いしよう」

年が明けても千鶴の願いも虚しく「ボクになぜオチンチンが生えないの」

母が「千鶴ったら、また近所の男の子と喧嘩したの、玩具屋でも人形やぬいぐるみに興味がなく、ロボットものに興味があるの」と父に相談したが、父は「小さい時にある時だ、小学生に上がったら治る」と一過性と相手しなかった。

千鶴が幼稚園に入園し、当然幼稚園の女の子の制服は丸襟ブラウスに吊りスカートだが、「イヤだ、こんなの着たくない」といい、仕方なく男の子の制服を注文した。でもパンツは女児のショーツを穿いている。

幼稚園の先生から「千鶴ちゃんはいつもパンツを汚していますが」と連絡手帳に書かれてあった。

母は千鶴に問い質した

「ちーちゃんは、何でパンツをよごすの」

「だって、ボク立っておしっこしたかった、でもオチンチンがないからワレメちゃんからおしっこが出てきてぱんちゅが…」

「ちーちゃんは女の子でしょう、オチンチンがないの座っておしっこができないの、おしっこした後は紙でワレメちゃんをきれいしないと病気になっちゃうよ」千鶴は小学校に入学し、他の女の子達は可愛いフリフリのブラウスやワンピースを着ているのに、千鶴だけはスーツにネクタイ、半ズボンの出で立ちである。女の子の列だから目立ってしまう。

小学校に入学してもスカートを穿かないしTシャツに半ズボンで登校、休み時間、千鶴は朝の牛乳が悪かったのかお腹がゴロゴロした「キュウ〜ウ、グルグル」

お腹がいたいよ、うんちうんち

千鶴は女子トイレに入って腹を下した

(うっううんお腹いたい)

「カラカラカサカサジャー」「ガチャン」(すっきりした)個室を出た千鶴は3年生の女子と鉢合わせ

「キァアアア、男子がチカン」女子連中に取り押さえられ先生に言ったら

「この子、千鶴ちゃん女の子よ、男の子のカッコしてるだけ」

体操服は男子は短パンに女子はブルマだったが千鶴は短パンを好んで穿いていた。

7月になり学校でもプールの授業がある。女子の水着を嫌い、海水パンツを穿いて水泳の授業に出たら、先生が「あなた女の子でしょ、水着を着なさい」

職員室で女子水着に着替えさせようとしたら。

「やだ、やだ、わーわん」

海水パンツを穿いて授業に出た。

クラスの男子から「女男」とはやしたて、千鶴は言ってヤツをボコボコにした。男子5人相手にすることがあった。千鶴の強い女の子にクラスの女子に人気があった。母はいつも学校から呼び出され担任から注意されることもあった。

「ちーちゃんもういい加減にしてよ」

この頃からアメリカでは「性同一障害」という性差の病気が認知されようとしている。日本まだまだである。

千鶴が高学年に上がるに従って女の子としての体の変化が現れた。千鶴の胸が少しずつ膨らみ始めた。海水パンツ姿の千鶴はおっぱいが膨らんでも気にせず堂々と上半身裸でプールサイドを歩いていた。学校だけでなく市民プールで海水パンツ姿出てきたら監視員から追い出されたこともある。運動会の騎馬戦でも男子と一緒に体操服を脱いでおっぱい丸出しの裸になる事がある。

千鶴にあの日がやってきた「ジャーア、ゴシゴシゴシジャーア」

洗面器の水は血で真っ赤になり洗面器の中は血で汚れたパンツを洗っている千鶴が風呂場にいた。

「何でオレが生理なんだよ、オレは女だった、ちくしょう生理はいやだ」

千鶴は初潮を迎えたのは小学6年生だった。

「ちーちゃん、おめでとう赤飯たかなきゃ、これを使いなさい」ナプキンを渡された。

「何がめでたいもんか、オレは男なんだ」

小学校卒業間近にせまり、中学校入学準備にはいる。中学校の制服の採寸、注文である。千鶴は当然女子なのでセーラー服とスカートの寸法を測っていた。千鶴は嫌な顔をしてた。「オレはセーラー服着たくない、学ランが着たいのに」

小学校の卒業式も終わり、注文した千鶴のセーラー服が届いた。

「ちーちゃん、セーラー服着て」

俺は嫌々ながら着た。生まれて初めてスカートを穿くスースしてキモい。「

「ちーちゃん、可愛いじゃないの」

「…」

千鶴、中学校に入学

入学式当日、千鶴はセーラー服に身を包んでいる。

セーラー服の抵抗かストレスでお腹がゴロゴロする

(うっううん腹いてえ)

女子トイレに駆け込み

「ブリブリシャーシャー」

「カラカラカサカサジャー」腹をピィピィ下した。

入学式の後、先輩から学ランをプレゼントされた。

「わあ、これ欲しかったんだ、先輩有り難うございます」

「チー坊が欲しかっただろう。俺の先輩が卒業して中坊の学ランいらねえとオレの所に来たんだ」

千鶴はセーラー服を捨て学ランを着て行くことにした。

翌朝、学ランを着て登校千鶴を見て母は、「千鶴、バカなことはおよし、セーラー服を着て行きなさい」

学校では、「上野、お前女子だろ、なぜ学ランを着るだ」風紀担当の先生が「上野、後で職員室にこい」

これを見た保健室の養護教諭が風紀担当の先生に

「上野さんは私に任せて下さい」養護教諭天地先生は両親と千鶴と一緒に説明を受けた。

「日本ではあまり馴染みな病気ですが、彼女は性同一障害という心の病気にかかっています」

「えー、性同一障害って」

「つまり、彼女の場合女の子の体ですが心が男の子なんです。それと反対に男の子の体で心が女の子の場合もあります」

「それで、千鶴はスカートを嫌い、海水パンツで男の子みたいな格好をしてたのか」

「千鶴さんを大学病院の性同一障害診療に両親と私と一緒に行きましょう」

大学病院

千鶴は心理テストや知能検査、臨床検査を受けた。

医師が「性同一障害」と診断した。「性転換手術は成長期や審査が厳しいのでここでは出来ません、カウンセリングを受け、性ホルモン注射を必要に応じ打ちます」

千鶴は月に一回カウンセリングを受け、ホルモン治療に入った。胸にさらしをまいてジャージで登校している。

天地教諭と担任、校長が市の教育委員会に「上野千鶴、性同一障害により男子制服登校を認める謀議書」を医師の診断書とカルテを添付して提出した。

半年の審査を経て、11月6日付けで「〇〇中学校生徒 上野千鶴の男子制服の登校を認めること決定する。但し学校指定の制服に限る」

教育委員会から正式に認めたのだ。

千鶴は飛び上がって喜んでのはいうまでもない。

千鶴は学校指定の制服屋に行き学生服の寸法を取ってもらい。一週間後に待望の学ランが届いたのだ。

「ちーちゃん、カッコいいわ」

学生服姿で登校する女の子上野千鶴

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― 新着の感想 ―
[良い点] よくわかってる [気になる点] もう少し詳しくして欲しい [一言] 頑張れ
[良い点] リアル風ですねひとつの例としてこういった事実もあります 幼少期から気づく人も入れば、思春期で気づく人もいます トイレの話とか俺に似てるなーと思いました笑 周りに養護教諭が居て良かったです…
2013/07/06 05:23 退会済み
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