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第5話 宿屋についたら

戦い終わって、門を進んだ先は無人の町だった。


いくつかの家々を回ってみたが、どこも普通に生活痕が残っており、また別の家に入り調べては疑問を口にする。

「うん、慌てて居なくなったって事はなさそう」


「問題は、いつからかって事か」

「置いてあった野菜も、きれいなままなのですね」


いくら考えても、突然消えたとしか言いようがないのと、時間が経過していない不可思議な状況としか答えが出ない。

答えが出ないので、どう動くかと考えていると、どこからともなくお腹の音がなってしまう。


「あっはははは、はぁ」

乾いた笑いでごまかそうとしたけども、遅かった。


「探索は切り上げて、宿屋でも探す?」

「今日はもう遅い様ですので、明日にしましょう」


「そうだ・・・うわっ」

振り返っては机にぶつかってしまい、上にあったコップが落ちると思い、慌てて掴もうとした。


「あれ?」

掴もうとしていたコップは、床に落ちるどころか、空中に浮かんだままだった。


「「!?」」

二人もこの様子を見て驚いているようだ。


「なるほど」

今度は、机の上にある別のコップに触れようとしたが、すり抜けてしまう。


「どうやら全部じゃないみたいだね」

「こちらは触れられませんね」


改めて部屋を調べ直した結果は、触れられる物と触れられない物、どういう条件かはまだ検討もつかない。

唯一わかったのは、机にあったコップや皿に乗った料理は全部が触れられなかった。


「お腹も空いたし、わかんない事は後でいいでしょ」

余計に時間も取られたので切り替える事にする。


「そうだね」

「そうですわね」

二人も同意見の様だったので、改めて宿屋を探す事にする。

そうして、しばらく歩いていれば目的の宿屋は見つかり、中に入ってもやはり無人だった。


大きめのコップを勝手に持ち出しては、中央のテーブルに着く。

「また、これか」

お昼に食べた携帯食を取り出しては、文句をいいつつも食べるしかない。


「うっ、マズイ」

「水が欲しくなりますわね、生成(クリエイト)(ウォーター)

3人分のコップに水を生み出して、注いでくれた水を飲みこんでから、先程の事を話合う事にする。


「状況から見ると、怪しいとは思うんだけどさ」


「あの家を調べたけど、テーブルは本物で、椅子は全部で4つ、そのうの1つが触れれなかった」

「肝心な何かがあったという証拠がありませんわね」


何らかの仕掛けがあっても、それを解かなければならない。


「現状把握をするにも、材料不足かな」


「明日は、もっと詳しく調べるしかないのか」

「警戒する必要もありますので、見張りをするしかなさそうですね」


「必要はないけど、私じゃ使えないから任せるよ」

そう言って、気になっていた『ゴフリンク』が登録されたページを見せる。


『ゴフリンク:魔導人形、召喚魔法の1種。

ゴフゴフと鳴く様子とゴブリンに似た姿という事で名付けられ、ゴブリンの魔石1つで30日程は稼働する。

ゴブリン以外の魔石は使えない。魔石を使用しないなら魔力で代用が可能だが半日程で消滅する。

畑仕事の手伝い、見張り、偵察等に』


「こいつを見張りに使うの?」

「私なら、召喚可能ですわね」


上の階に向かい3人で寝れる部屋を探し、部屋の前には先程のゴフリンクを魔力で召喚して貰う事にしてから寝床に着く。

疲れからか、直ぐに眠りに付くことなってしまった。

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