第2話 スキルメイクしよう
名前が書かれた後は、また見知らぬ場所に移動をしていた。
目の前にあるのは、先程の本が1冊あるだけだ。
『系譜となる神属を選びください』
どこからか、聞こえてくる謎の声。
「系譜?」
つまりは、繋がりなんだろう。
「さて、どんなのがあるんだろ?」
剣神、武神、闘神、刀神、獣神、地母神、大地神…
全てを見ていくと、切りがないので途中で切り上げた。
「剣神、武神、闘神、刀神は、そのままか?」
「次は、獣神は獣系、地母神は…」
ケモミミを生やした親友と、大きくなった親友を思い浮かべる。
「そうなると、大地神はゴツく…?」
これは、選択肢としては無しだ。
キャラ被りも避けるしかないので二つは除外されてしまう。
武神は、どうやら素手に特化してるようだし、剣と刀は、似ている様だが扱う武器が違うようだ。
「あとは闘神?」
扱う武器には制限がない代わりに、どうやら魔法を覚えるのに制限があるようだ。
悩んでも仕方ないのでさっさと決めよう。
『闘神の系譜に決めますか?』
「イエスっと」
決めたけども、特に何も起こらなかったが…また声が聞こえた。
『スキルツリーが解放されました。スキルポイントを割り振って下さい』
「5ポイントか」
割り振る前に、スキルを見よう。
闘技:武器全般の攻撃を強化
魔力:魔法を扱うために必要な魔力
才能:所持している才能に対応しての効果
運動:運動能力を上昇
身体:身体に対する力を上昇
まずは、どう割り振ろうかと考えよう。
才能は、今でしか手に入れられないらしいから必須かな。
運動、身体も欲しいかな…
あれこれと、思考を繰り返してはやり直してようやくまとまった。
闘技と魔力は、強制で取得されているので、剣と拳の才能、運動、身体を取得した。
『以上のスキルで確定しますか?』
「イエス」
なんだか、味気なくなって来てしまった。
『最後に、武器を選び下さい』
これは迷う事なく、剣と拳の武器を選んで、もう1枠空いてるが、拳で殴ると痛そうな相手も想定しての戦槌にしておく。
『これで以上になります。確定しますと元の場所に戻ります』
「・・・イエス!」
そう言うと、今度は本に吸い込まれて行った。
◇図書館
「お帰りー」
「お帰りなさい」
元の場所に戻って来たら、二人が声を掛けてきた。
「ただいま」
「それっじゃ、これからの事を説明するよ」
「…使命。世界に光を取り戻す事」
どうなったかを確認する暇もなく次に進んでしまっている。
「君達には、闇に囚われたモノを退治して貰うんだけどさ」
「…武器が必要、その本からの創造」
そう言われても意味が解らなかったが、本に触れるとどこからと声が聞こえる。
『武器を創造しますか?』
今は、必要ないので何もしないでおく。
「触れながら、どの武器にしたいのか考えればいいよ」
「…他の武器にも、切り替え可能。元に戻すのは、収納」
そう言われて、武器を創造しては切り替えたりして、本に戻す。
「それと、使いすぎには注意してね」
「…お姉ちゃん、それは説明不足」
「んー、えっと、闇に対抗する力があるけどさ、限度もあってね」
「…闇を取り込み、闇に染まる。開封」
そう言うと、どこからともなく真っ黒な武器が現れた。
「真っ黒!」
「黒っ!」
「黒いですね」
それ以外の言葉が浮かばない。
「白化」
シロが手を触れて言葉を唱えると、黒かった武器が少し黒さが減ったような気がした。
「こう成る前にボクの所にきて」
「…手遅れ、封印」
そう言うと、先程の武器は消えた。