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第13話 スキルホルダー

 翌週の月曜日、中学に向かおうと家を出たところ、家の目の前にリムジンが停まっていた。


「なんだこの車?まさか?」


 警戒しながら近づくと、リムジンの窓が開き、知ってる顔が話しかけてくる。


「りっくん、おはよ〜」


 ゆあちゃんだ。それに、隣には仏頂面の鈴が足を組んで座っていた。


「おはよ。なにしてんの?」


「鈴ちゃんが中学まで送ってくれるって」


「そうなんだ。じゃあまた学校で」


 オレは、手を振って歩き出そうする。しかし、すぐに呼び止められた。


「何言ってんのよ。あんたも乗るのよ」


「いいのか?」


「いいから乗れ」


「へい……」


 オレは勝手に開いたドアからリムジンに乗り込む。オレが乗り込んでもほとんど揺れたりしない。タイヤが無くて浮いているといっても、うちの乗用車ではこうはいかないだろう。さすが高級車だ。


 とりあえず、窓際の横の席に座わることにした。内装も豪華で座席はふかふかだ。この前はじめて乗ったときにも思ったが、豪華すぎて、何か壊したらどうしようと、落ち着かない空間である。


 少しそわそわしながら、2人のことを見た。2人は1番後ろの席に並んで座っている。


「おまえ、中学は行かなくていいのか?」


「成績良いから大丈夫なんじゃない?」


「さぼりかよ。んで?なんのようだ?」


「あんたの《クラス替え》とかいうスキルについて詳しく聞きにきたの」


「あー、なるほどね。じゃあ、中学に着くまでに説明するわ」


 オレは、なるべく詳しく、オレのスキルについて説明することにした。

 クラスに加入すると、その人物のステータスがわかること。その人物の好感度が高いほどボーナスポイントが入り、そのポイントを割り振ることで、オレのステータスを高めることができること。好感度が100になると更にボーナスがあること。等々、今わかっていることを全て話した。


「へー、やっぱり面白いスキルね」


「あ、それとさ。この前、鈴にメリットについて聞かれたよな?あのときは忘れてたんだけど、デメリットはあるんだよね」


「なによそれ。だとすると、仲間だからって、無条件に加入するってのは話が変わってくるわよ?」


「まぁそうだよな」


「で?そのデメリットって?」


「えっとだな。たぶんだけど、おまえをクラスに加入させると、オレと同じクラスに転入することになる」


「はぁ?どういう意味よ?スキルの話でしょ?」


「ううん、違うの。あのね。ゆあとりっくんは、小学校と中学校が同じなんだけど、小学生のときは別々のクラスだったの。それでね、りっくんがクラス替えを使って、ゆあをクラスに加入されたら、りっくんとゆあだけが他の教室に割り当てられて2人だけのクラスになったんだ」


「そうなんだ。もともと6年5組までしか無かったのに、次の日から6年6組が出来上がって、オレたち2人だけの教室が割り当てられた」


「は?なにそれ?そんなの周りの人たちが不自然だって騒ぐでしょ?」


「それが、誰も何も言わないんだ」


「なによそれ……こわっ……」


「まぁ、慣れるとなんでもないよ。でさ、中学でも、オレとゆあちゃんだけの2人っきりのクラスになってるんだよね」


「つまり、わたしがあんたのクラス替えスキルでクラスに加入すると」


「リアルでも強制的に転校させられる、と思う」


「そしてその違和感は誰にも気づけないってわけ?」


「正確に言えば、クラスに入ってる当人たちは変なのーって気づくことはできる」


「わけわかんないスキルね……」


「まぁ、クラス加入の代償?だとしたら軽い代償だと思うけどね。仲間が近くにいた方が作戦立てる時に都合が良いし、オレとしては悪いことはあんまりないかな、と思ってる」


「ゆあはりっくんと一緒にいれて……あっ!なんでもない!」


「ん?」


 ゆあちゃんがなにか言いかけてモジモジしている。


「ラブコメおつ。まぁ、あんたのスキルの特性は理解したわ。ちょっと不気味だけど、特に問題ないから、約束通り加入してあげる」


「おぉ!いいのか?」


「えぇ、わたしとしてもあんたが強くなった方が助かるしね」


「さんきゅー。それじゃあさっそく」


「あ、ちょっと待って。一応、クラスに加入する前に2人に伝えておくことがあるの」


「なに?」

「なんだよ?」


「実は、わたしもスキルホルダーなんだ」

「面白かった!」


「ヒロイン可愛い!」


「今後どうなるのっ……!」


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