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HAPPY END  作者: あっ1:11
2/4

レイン

「No.7を殺せ」


ミッションの内容はシンプルでありながらも難解である。


時間は明日の22時。場所はα駅行きの各駅停車β線の4両目。


β線自体利用客が多くない上に、22時代は他にもα駅行きの電車やバスがβ線以外にも複数存在する。そのため、計画が大勢の人間に見られるということはないだろう。既にボスはNo.7を指定の時刻、指定の場所に呼び出しているそうだ。


ボスから送られたNo.7の顔写真を仰向けになって眺めた。


短く綺麗に整えられた、茶髪のきのこヘアーをした女性である。写真の表情が真顔だからかもしれないが、ボーイッシュで、男性よりもむしろ女性受けしそうな外見である。


俺がこの人を殺す…?

無理だろ。


実力的に殺せないという訳では無い。俺たち“実行係“内の序列は信用度に基づいて決定している。俺が8番目で彼女が7番目だ。実行係は8人しか居ないため、俺は実行係の中では信用度が最下位という事になる。


懐をまさぐって馴染みある突起を掴んだ。

“銃“だ。

組織に支給された時からいざという時のために常に肌身離さず持ち歩いている。

1度も使用したことはなかった。


遂にコイツを使う日が来るのか…。

銃を持つ手が震えているため、カタカタと銃から微小の音が発せられる。


まだ俺は目的を達成できていない。

組織からの信頼度を上げて、幹部クラスしか得られない情報を手に入れる必要がある。

その為には、このミッションも難なくこなす必要がある。


でも、出来るのか?人殺しなんか。

いや、本当に人殺しなんてしていいのか?


写真の彼女とは、会ったこともなければ顔を見たのもこれが初めてだ。




テロリスト組織「レイン」の実行係である以上、悪人なのは間違いないんだが…。

更生の余地があるかもしれない。洗脳気味なだけかもしれない。


俺は“別の“携帯を取りだした。

もう1つの組織に連絡を入れるためだ。


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