温泉行った時脱衣所で見栄剥きするんだけど、湯船に浸かってるうちに皮が伸びて自動で元に戻るよね。あのエネルギーを何かに転用できないか
この国は豊かな国だ。
農業だろうが商業だろうが、真面目にやっていればまあ概ね食っていける。
それでも食いっぱぐれれるなら、兵役に志願すればまあ多少の危険はあれどそれなりの給金で持って再起を図れる。
もっとも、それも真面目に生きていればこそだ。
どうやっても真面目に生きていけない落伍者というものはどこにでもいるし、そういった輩は放っておけばとんでもない犯罪をやらかす。
だからお優しい国が、まっとうに生きられないクソどものためにクソみたいな仕事をくれる仕組みを作り上げた。
クソを束ねて管理する肥溜め、それが冒険者ギルド。危険を冒す者なんて直球過ぎるネーミングだ。それもうほとんど悪口だろ。
ということで、ギルドに来た俺は受付のねーちゃんに渡された書類にガリガリと記入している。
ギルドと言っても、ほぼ酒場だ。俺のまわりでは酔っ払った冒険者がギャーギャー喚いている。
こんな無法地帯にも一応の理由があって、ギルドとは要はロクデナシの管理・監視が主目的で、クソヤロウを一箇所に定着させるには安く酒を出せばいい、というクソみたいな事を偉い人が大真面目に考えたのだそうだ。世も末だね。
余談だが、ギルドはロクデナシが酔っ払って大集結するクソスポットなので周囲の地価はクソほど下がる。なのでギルドの周辺もクソみたいな店やクソの集合住宅がすし詰めである。当然治安は最悪。こんなクソ組織解体したほうが世のためでは……
そんな事を考えながら適当に書いた書類を、受付のねーちゃんに突き出す。
美人じゃないが、ムチムチしていてなんだかエッチなねーちゃんだ。俺がBIGになったら一発お願いしよう。ヘッヘッヘ。覚悟しとけよ。
書類に目を通したねーちゃんが一言。
「魔法、使えるんですね」
「マア、一応尊い血を引いてるもんでね。エヘン」
「それは素晴らしいですね。このギルドでまともな魔法教育を受けた人は多くないので」
お?なんか期待されてるような雰囲気。始まっちゃう??俺のサクセスストーリー始まる???
「では、おちんちん出してください」
「え。」
なんで?
「ギルドとしては、組合員の適性を把握しておきたいので、魔法が使える場合はおちんちんの測定を行うことが規則になっています」
「えーっと、実際に魔術を使うとかじゃ」
「ダメです。こんな室内で魔術使うのは危ないですから。業務効率化のためにも、おちんちんをチェックするのが一番早いです」
「なんてことだ……」
この世界はクソだ。
受付の脇に設けられた衝立てで区切られ、「魔法力測定コーナー」と雑な看板が掲げられたスペースで、俺はちんぽを露出する。
下着まで全部脱ごうとしたら「あ、おちんちん出して貰うだけでいいんで」と静止されて、チャックだけ下げてちんぽをポロリ。
このねーちゃん、目の前でちんぽ出してるのに全く動じない。少しは恥じらってくれ。
無表情のねーちゃんの手で、ちんぽにメジャーが当てられる。ひんやりしていて思わず変な声が出た。アカン変な扉開いちゃう……
「測長結果、6.2センチ。重度仮性包茎。右曲がり」
「スンマセン声に出して言うのやめてもらっていいスか……」
「規則なので」
なんてクソな規則だ。
いそいそとちんぽを仕舞っていると、ねーちゃんが半透明のカードのようなものを渡してくる。
「お疲れ様でした。手続きは終わりです。このカードが会員証ですので、無くさないようにしてくださいね」
カードを見る。
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ホーク
魔術士 6.2センチ(ランクG)
特記事項:
重度仮性包茎 右曲がり
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「スンマセン、クソみてえな悪口書くのやめてください」
「悪口ではありません。客観的にあなたの実力を判断するための最低限の記載です」
「もう少しこう……手心というか……」
「これが嫌なら、実力を示せと言われるたびにあなたはギルドカードの代わりにおちんちんを露出する事になります」
「それは……酷いね……」
「規則ですので」
クソすぎ。
「じゃあ、早速だけどなんか仕事回して貰えません?ガッポリ稼げるやつ」
俺は立ち直りが早い男だ。
「Gランクの重度仮性包茎ですと、単独でクエストを受注することはできません」
「あの、あんまり包茎包茎言わないで欲しい……」
立ち直った瞬間にブチのめされた。
「それはできません。規則です。単純なGランクだけであればクエスト単独受注可能でしたが、ホークさんのように重度仮性包茎が付属した場合、単独受注は不可です。魔術士の場合、おちんちんのサイズでランクが決まりますが、Gランクとはギルドの規定するランクA~Gのうち、長さが最低のおちんちんに相当します。
重度仮性包茎というのは長さとは別の査定項目になっており、長さ換算でマイナス1ランクに相当します。つまりホークさんのおちんちんは本来はGランクの下、最低の最低です。そんなおちんちんでは危険ですので、クエストを単独受注できないのです。単独でクエスト受注可能な一般Gランクの方との区別のため、ホークさんのランクを【Gランクの重度仮性包茎】と呼称せていただきます」
すごい勢いで俺のちんぽが貶された。どうして。
「俺のちんぽがよほど酷いのは分かったから、せめてGの下にもう一つ下作って、Hランクとかにしてよ。包茎呼びもうやめて」
自慰(G)よりエッチがいいよね。
「規則ですので」
はいクソ。
「【Gランクの重度仮性包茎】でクエストを受注したいのであれば、一緒にクエストを受注するメンバーを募ってまた来てください」
「わかったよ!!クソが!!」
俺は近くのテーブルで酒を飲んでいるお姉さま二人組に声をかける。二人とも、すこぶるエッチな格好だ。方やホットパンツ、方や超絶ミニスカート。けしからん……ギルドほんまにけしからん……なお彼女らを選んだことに、決して下心はない。
そういや昔じいやが、冒険者の女はだいたい金が無いから、ちょっと交渉すれば娼館よりお安く相手してくれると言っていたな。金、やはり金だ……金がいるのだ……BIGにならねば……
「スマセン!!俺とパーティ組まん?」
「受付の会話、全部聞こえてたんだけど。6.2センチの重度仮性ホーケー。ウケる」
「6センチってウチらの親指よりちっちゃくね?キャハハ!!」
クソがよ……
結局、散々にいじり倒された挙句にパーティは組んでくれなかった。
どうせいじるなら物理的にいじってくれよ、ちんぽを。クソ。もういい次だ。隣のテーブルの酔っぱらいのとっぽい兄ちゃんに声をかける。
「スンマセン、俺とパーティ組んで」
「うぇーい、ちょっとカード見せてくれる?……6.2センチ、じゅ、重度仮性包茎!!!ギャハハハ、ヒヒヒヒヒ、ヒ、ヒ、ヒ、ヒーーーーーッ」
過呼吸になってもなお笑い転げている。次。
「俺とパーティ組まない?」
「ほ、ほ、ほ、包茎、ナハハ」
次!!
「あのー、パーティ」
「失せろ。包茎が伝染る……」
心が折れちゃう……
精神状態ボロボロになっちゃった。
もうこれで最後にしようと、隅っこでチビチビとキツそうな酒を飲んでいるメチャ強そうなスキンヘッドの筋肉ダルマに、ダメ元で声をかけた。
「あのー……この卑しい重度仮性包茎めと、パーティーを組んでくださいませんか」
「あら、いいわよ」
快諾。しかし語尾があやしい。
「本当ですかッッッッッ!!」
「さっきから見てらんないわよ。ごめんなさいね、新人いびりはここの通過儀礼みたいのよ。ほんとはみんないい子たちなの。気にしないでね」
この人、よく見たらお化粧していらっしゃる。フローラルな香水の香り。しかもなんかシナ作って上目遣いでこっち見てるし……
「アタシ、カマホリーっていうの。よろしくね、新人ちゃん」
お前が掘る方かい。