なんで包茎になったかっていうとまあだいたい皮オナのせいなんだけど、じゃあ皮使わないでどうやればいいのよ。そういう事を学校で教えてくれよな
いっちょまえにファンタジーがやりたくて書き始めたけど下ネタ入れないと筆が動かない
そして気づけば下ネタがメインになるのだ
なぜ
「ホーク、お前は勘当だ。二度とデカティーン家の敷居を跨ぐことは許さん」
申し訳程度の手切れ金が入った革袋を押し付けられ、実家から蹴りだされる俺。ぴえん。
「クソァ!!後で泣いて謝っても遅いかんな!!」
俺はプンスカ怒りながらズカズカと歩き出す。が、ふと立ち止まると家のやたらとデカい門へ戻り、家名と家紋が彫られ、デカデカと掲げられた金属プレートに鼻くそをベッタリと付けて満足すると、また歩き出した。門衛がギャースカ喚いているが無視。
「クソ、こんな端金でどうしろっつーんだよ。マジ野垂れ死ぬぜ」
革袋の中にはペニー金貨が十枚。旅人が泊まる一般的な宿がおよそ一晩一ペニー金貨であるから、十日宿に泊まればもう素寒貧。
そう聞くとクソ庶民の読者諸兄には割りと大金に聞こえるかもしれないが、俺様はあなた方クソ庶民とは違って貴族だ。いや、勘当されたからもう貴族じゃないけど……
とにかく、デカティーン家と言えばこの国でも十指に入る大貴族だ。その手切れ金がペニー金貨十枚と考えると、いかにしょっぱい額か分かってもらえるだろう。クソだ。
「まずは一度、冷静になる必要があるな。その為には……」
俺は色街へ向けて歩を進めた。
◯
「おほーーーーーーーーーーーっ」
余は満足。満足じゃ。この街一番の高級娼館に突入した俺は、くんずほぐれつな濃厚接待を受け、ムスコともども、もう立ち上がれない程にフニャフニャになり、ボインボインのおねーさんに膝枕されていた。
「ドーテーにしてはなかなか頑張ったと思うよお客さん。才能あるよ~。私お客さんといるとセックス中毒になっちゃうかも」
「マジ?まあ、俺クラスになるとね。フヒヒ」
娼館で嬢に言われた褒め言葉は話半分に聞け、と昔じいやに教えられたな。そんなの知らん。俺様には多分無限の才能があるのだ。マジで。最中は良いようにあしらわれていた気がするが、多分気のせい。
「でもウチの店って結構高いのに、よく来たね。お客さんかなり若いでしょ?」
「元服したて、ピチピチの14歳ですわ。フヒ」
「えー、めっちゃ若い。もしかして、どっかのお坊ちゃん?」
なんだかおねーさんの眼がギラギラしている気がする。
「まーね。こう見えても貴族……」
「マジ!?」
おねーさん食い気味である。
「でも勘当されちゃったんだよね……」
「ああ……」
おねーさんのテンションがスッと急降下し、哀れっぽい目で我がムスコを眺める。
我がムスコは恥ずかしそうに縮み上がって、余り皮に引きこもった。
◯
貴族というのはたいてい、魔術の大家である。
大昔、この地上を人の他に神様たちが歩いていて、人と交わり、子を成したのが貴族のルーツ。
魔法とは、神様の業である。その神業の真似事が魔術。神様を真似て世界をだまくらかし、世界から神様パワーを引き出して超常の力を行使するのだ。
その関係上、魔術士というのは日常においても神様の真似をする。見た目にはじまり立ちふるまいや癖、嗜好に至るまで。そうすると引き出せる神様パワーが増え、魔術の出力が上がるからだ。追い出された実家に掲げられた歴代当主の肖像画も、どれもだいたい同じ見た目でつまらなかった。
そしてその決まり事が、顕著に出る部位がある。男ならそれはちんぽだ。
男の神様たちはそれはもう、凄いサイズの巨根だったらしい。そのデカチンでもって、人間の女をヒーヒー言わせていた。だから、神様=ちんぽであるという共通認識があり、どうやら神様パワーを貸してくれる「世界」もそう考えてる模様。だから使い手が巨根であればあるほど、魔術は強力になる。
極論、その他の要素はうっちゃって、ちんぽだけを見ればどの程度の魔術士か分かるのだ。
勃起していない、平素のちんぽが六センチに満たなければ、魔術の発動自体ができない。
八センチでようやく、初級魔術をそれなりに扱える。
十センチで中級。一五で上級。
そして、大きさ以外にも大事なものがある。見た目だ。
剥けていなければ、いかに巨根だろうがその力を十全に発揮することは出来ない。
右曲がりや変な形もダメだ。太く大きく雄々しく、天を衝くような露茎剛直ちんぽでなければならない。
故に貴族、特に魔術を重視する家柄は、生まれた順ではなく、ちんぽの大きさ・美しさで家督が決まる。当主ともなれば、平常時でも15センチオーバーは当たり前。ほとんど馬並みである。
ところで俺のちんぽはダブダブした余り皮包茎の六センチちょい、右曲がり。ギリギリ魔術は使えるものの、内容はお察しというヤツだ。
俺は包茎粗チンのせいで実家を放逐されたのだ……
◯
「俺、ビッグになるぜ。そしたらここに来て、またあんたを抱く。その時を待っててくれ」
「うん、まってるョ~」
濃厚なベロチューをかまして、娼館を後にする。
「そんな粗チンでビッグにはなれんでしょ」
という、背後から聞こえるおねーさんのボソッとしたつぶやきは聞こえないふりをした。クソが。
娼館からだいぶ離れ、もうおねーさんに聞かれる心配がない場所まで来た俺は絶叫した。
「金がねえ!!!!!!」
高級娼館の支払いはペニー金貨9枚。見栄でおねーさんにチップの金貨1枚渡したから、もう素寒貧だ!!
なぜこんなことに?この世界はまごうことなきクソだ……
「野宿……は無理だな」
季節は秋から冬にうつろいかけている。
我がムスコも寒さで余り皮に引きこもっている。いや、それはいつものことだが……とにかくこんな寒空の下で野宿なんて無理。
「売るもんも……ないな」
着の身着のまま放り出されたし。
「クソッ!!金!!金はどこかに……そうだ!!」
じいやが昔言っていた。冒険者ギルドとか言うクソ底辺の集まるクソ溜めがあり、クソみたいな日雇い仕事の斡旋をしていると。
クソみたいな仕事だが、一部当たるとデカいハイリスク・ハイリターンなものも存在し、一攫千金もまあ狙えなくはない、と。
「背に腹はかえらんね」
ギルドに行くぜ!!掴もうぜビッグドリーム!!