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わがままな妹のおかげです  作者: ゆうゆう
3/5

婚約破棄

数日が過ぎた頃、婚約者のアラン様から先触れをもらった。

何か急用かしら?


お茶の用意と応接間を整え、到着をまった。

半刻後、馬車が邸に止まった。

中から、アラン・ゲルク様が姿を見せた。


「アラン様ようこそ、お出でくださいました」

私が玄関で、挨拶をすると、いつものように軽いノリで


「やあ、急にごめんよ。ちょっと相談があるんだ」


 ? 相談ですか…何でしょう?あまりいい予感はしませんね。


応接間に案内をして、召使いがお茶出しして部屋を出ていったのを見送って口を開いた

「それで、アラン様相談とは何ですか?」


「うん、それなんだけど、エレナ嬢、君との婚約を解消させてもらえるかな?」


「は?」一瞬固まってしまいました。婚約解消ですか…それは願ってもないことだけど、急になぜ?

私たちはこの所会ってもいなかったから、私が何かした訳ではないと思うけど…


「アラン様、理由をお聞きしてよろしいですか?」


「いやー 君みたいなタイプって付き合ったことなかったから、是非付き合ってみたかったんだよ ホント

だけどさ、ちゃんと婚約したのに全然会えないしさ」


ん?私は珍しいからで選ばれたのですか?


「真面目な君の場合、ちゃんと婚約しないと付き合ってくれないだろ?

だから、婚約したけど…全然僕と遊びに行ってくれないしさ」


そりゃ婚約したてなのに、泊まりで旅行に行こうとか、邸に泊まりに来いとか、そんなの無理にきまってるでしょう


「やっぱり、僕はノリの軽い娘が好きだからさ~

だから、ミアと付き合うことにしたんだ」


「え?」

今何といいました?ミアと付き合うことにした?


「あのアラン様ミアとは、妹のことですか?」


「そう 君の妹のミアだよ

この前、僕の所へわざわざ会いに来てくれたんだ。

君は一度も自分から会いに来てくれなかったのにね」


何だか嫌みを言われました。

私から会いに行かなくても、今日のように勝手に来たり、呼び出したり私の予定なんてお構い無しだったじゃないですか。


私が目を丸くして驚いていると、ドアが勢いよく開いて、ミアが飛び込んできた。


「アラン様!」


「ミア何ですかノックもしないで!」


「お姉様はいつもそれですね、私はアラン様に用があるのです」


アラン様はこんな礼儀知らずでいいのでしょうか?


「やあ、ミア今日も可愛いね」


うーん全然気にしてませんね。似た者同士なのかしら


「じゃあ、エレナ嬢そう言う訳だから、解消の件よろしく伯爵にも言っておいて。ミア食事にでも行こうか」


「じゃあね、お姉様」


そう言って2人で出ていってしまった。



お父様が帰ってきたら、きっと途方に暮れるわね…

私には朗報だけど、お父様には頭の痛い問題かしら?

それとも軽い女好きのアラン様がミアを引き取ってくれれば、喜ぶかしら?



そんなことをボーと考えていたら、執事がお父様が帰って来たことを教えてくれた。

しかもお父様は1人ではない様子、私はすぐに応接間を片付けさせて

玄関ホールへ急いだがどうやら入れ違いになってしまったようだ。


また廊下を戻ろうとすると前からお父様がやってきます。

なんだろ? お父様ずいぶん慌ててる


「エレナ、ミアを見なかったか?」


「ミアなら出掛けましたよ」


「なに!? あれ程家にいるよう言ったのに…」

お父様が頭を抱えます。


「お父様どなたかお連れになったと聞きましたが…」


「ああ、ルーク・ウィルソン様が見えているんだ。ミアにはその気がないからって話をしたんだが、兎に角一回会わせてくれって言われてね」


「まあ、どうしましょう ただお父様にも聞いてもらいたい事もあるし、私からルーク様にご説明してもよろしいですか?」


「ああ、頼むよ ただいないとも言えないし、エレナが言うほうが怒らずに聞いてくれるだろう」


私はお父様の後をついて応接間に戻りました。

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