第九話▷レオ様の妹、登場です。
今起こってることを簡潔に話そう.....
目の前にレオ様とは違う天使がいる。
なんか、全体的に黒っぽいし 黒髪で頭に輪っかがある。身長も同じくらいでスレンダー。レオ様とは明らかに違う。
「うちのレオニクスがお世話になってるようで」
発言を聞く限り身内っぽいけど
...まず何から話そう。
「なんか答えたらどうなの?」
困ったな....レオ様が認知してないと選択肢は作動しないんだよな。
それにめんどくさがりだからレオ様が100%助けるとも限らないし
同居3日目で不安を感じてきた僕って一体....
「ねぇ、レオニクスはどこにいるの!」
「たらいまー!」
そう言ってドアを蹴破ってレオ様が帰ってきた。
ドアくらい普通に開けてください。
「あー!何しにきたのペドリア!」
「ペドリアじゃない!ペトリャ!夜天=ペトリャニクス=テイルズ!」
「私はお前などしらーん!」
「それでもお姉様なのこのバカ!」
うわー、身内同士の醜い争いだ
てか神様に姉妹って制度あるんだ。
などと感動してると何やら物騒な武器を取り出してきた
「何しにきたのよこのおばか!」と言って槍を取り出すレオ様に対し
「お姉様の方がバカだもん!」と言って大剣を振りかざすペドリア様
僕はこの時(重症ではすまねぇな)と生きることそのものを諦めていた
とにかくどうにかして止めないとと死んでしまいそうだ
「あの.... 「「あ"!?」」
......家壊さないでください」
「光也は引っ込んでて!」
「口を出さないでくださいます?」
あ、これ家壊れちゃうやつだ
仕方ない、奥の手を使おう
「もうご飯作りませんよ?」
「ごめんなさあああああああい!」
昨日わかったことだが、レオ様は魔法で作る料理が大嫌いらしい。なのでこの世界に移ってきたとのことだ。物好きとはこのことである。
「たった一人の人間に手懐けられるとは情けないわねぇ。」
「光也は特別だもん!コミュ症なんだもん!」
「おまけにすがった人間がコミュ症とは、あわれあわれ」
「少なくともペドリアよりはいいもん!優しいもん!」
「何よ低スペック姉貴!低身長!貧乳ロリ!」
「何よバカ!脳筋!厨二病!バカ妹!」
「馬鹿じゃないもん!頭いいもん!」
家が壊れないのはいいが、泥沼である
レオ様は私の後ろから半泣きで離れないし
ペドリア様は私の真正面からこれまた半泣きで罵声を浴びせてくる
神様二人が半泣きで言い争うなんてこれはこれでカオスだ。
「落ち着いてください、近所迷惑です」
「うるさいわねこの馬鹿!」
そう言って大剣を振り回すペドリア様
(あ、こんな近距離で振り回したら....)
などと言ってる間に直撃.....
したかに見えたが
レオ様が剣先をつまんで止めていた
「だから言ったでしょ、脳筋おバカって」
悔しそうにするペドリア様
「バカじゃないもん!お姉様より強いし綺麗だもん!頭いいもん!」
心の中で冷静に思う
(それが頭いい理由にはならないぞ)と、
するとレオ様が
「じゃあ光也は今何と考えたでしょう?」
「えーと、お腹減った!」
まじかよこの神様
「お姉様は神様だからいいでしょ?
私破壊神だよ?読めるわけないじゃん!」
「....え!?」
「どうしたの光也?」
「いや、破壊神っているんだなーって」
「なによ?文句あるの?」
「........ないです」
「声ちっちゃ」
「それが光也よ!」ドヤァ
「何誇ってんのよ馬鹿姉貴!」ドンガラガッシャーン‼︎‼︎
織田光也 5月10日 晴れ
今日は破壊神のペドリア様が家に来ました。
家のものほとんど破壊してそのまま家に住み着いてます。
どうやら極度のシスコンのようです。
やばい生活がより一層やばくなりそうです。
僕はそう考えながらゆっくりと倒れ 気絶した