幕間 家族の嘆き
この小説を読んでいただいた方、短いうえに遅くなり申し訳ないです。
感想をくれた方、ありがとうございます。あまりの嬉しさになんて返したらいいのか悩み、気の利いた返信をしようと試みそして結局返せなかった、、、。まさか、社長へのメールより悩むとは。駄目な私を許してください。
暗い部屋で身を寄せ合う影が4つ。そのそれぞれが祈りそして身を寄せ合っている。
「ママー。もうお外暗いよ?ビクトンはいつ帰ってくるの?」
両親とともに祈っていた長女ファーレが問う。遡ること数時間前、弟をおもちゃにしようと部屋を訪れ両親から弟が神々に攫われたことを聞き、帰ってくるまで一緒に祈ることにしたのだ。確かその時に聞いた話では夕方までには帰ってくるという話だったはずだ。だから、帰ってきたら一緒にお風呂に入って洗ってあげようと思っていたのに。そんなことを思いながら必死に祈る両親へ問う。
「もしかしたら、ビクトンはもう帰ってこないかもしれない。帰ってきたとしても何かしらの―――」
「あなたっ!」
アルフェイドが答えると床をドンっと強く叩き非難するリーフェ。
「わかっている!だが、戦乙女様が言っていた夕刻は既に過ぎている。いくらあの御方でも古き厄災の女神相手では。ビクトンは呪いをもらってくるかもしれん。最悪、帰ってこないことだってあり得る。リーフェ、わかっているだろう?気が付いているだろう?」
震えながら涙を流し答える夫。
「わかっているわよ!それでも、それでも私はあきらめないわ!」
一層強く祈る妻。
「もちろん。あきらめるつもりはない。ただ覚悟は必要だ。ファーレ、もう少しかかるかもしれない。だがきっと帰ってくる。だから今は一緒に祈っておくれ。」
決意を新たにし祈る夫。
「わかった!私も祈るね!」
ビクトンが帰ってきたら今日の分と合わせて思いっきり遊ぶのだ!早く帰ってきて!ビクトン!
だがしかし、神に祈ろうと悪魔に願おうとそれは届かないし聞き入れられない。攫ったのは神であり悪魔なのだから。
そのころの次女は祈る様に眠っていたとさ。