資料集め編
架空戦記ネタなのだが、地域の大名で架空戦記を書く場合、どうしても問題になってくるのが資料だったりする。
ぶっちゃけると、ある層から下を掘る場合、否応なく資料不足に直面するのだ。
で、このある層というのがぶっちゃけると、『信長の野望』の武将辞典レベル。
間違いがない。だって私が書き始めた時の最初の資料の一つだったのだから(笑)。
ここから下を掘るのが思った以上に難しい。
九州については、吉永正春氏という方がいらっしゃり、その下について探れたのがかなり大きかった。
それでも物語を進めると欲が出る物で、福岡県や大分県の歴史資料館に何度足を運んだか。
原典に当たるのはこんな理由だったりする。
とはいえ、今でも当たりたくはないが(苦笑)。
じゃあ、ネットある資料についてはどうかというと、これが宝の山なんだが玉石混合だからそりゃもう壮絶に迷う。
というか、初期方針で手持ち初期資料をベースに書くことを決めた私ですら迷った。
たとえば、大友VS毛利の門司合戦、立花合戦なんかなのだが、双方勝利を主張して地元国人衆あたりに宣伝しているから、双方「うちが勝った」なんて伝承が残っていたり。
このあたりは後の歴史を見て決めればいいが、私が知りたいのはそれで地場国人衆がどう動いたかで、ここまで来ると専門書しかない。
で、その結果ドツボに落ちる。
というか、てめーらもうちょっと旗色最後まで保てよと泣きたくなるほどの国人衆生存戦略の為の主家変え。
何しろ間違うとお家滅亡だから彼らも必死である。
この当たりで『信長の野望』レベルの資料の違和感に気づく。
「なんでこいつら一緒に居るんだ?」
とか。
ついでに、私的資料の見方をここで紹介しておこう。
まず最初に心構えとして、私が書くのが小説であり、架空戦記であると肝に銘じる。
これをしないと資料矛盾に確実に迷うからだ。
そして、面白い逸話や嘘なんかも積極的に取り入れるとこの段階で自己確認しておくべし。
次に資料集めの段階を紹介しておく。
ここで注意しないといけないのは、初心者の方は『一次資料には手を出すな』という事。
一次資料、つまり元の文献や原典には手を出したらいけない理由は、これが古文漢文で書かれているからである。
実際、漢文資料に目を通して心が折れかかった私が言うから間違いがない。
だから、二次資料を中心に資料を集める事から始める事になる。
確実に手に入れられて参考にするのならば、学研から出している歴史群像シリーズがお勧め。
中古でも転がっているのでお財布に優しい。
以外に馬鹿にできないのが、KOEIが出している信長の野望武将File。
簡単な武将の逸話がついているので、キャラ把握に役立ったり。
あと、何か一つ漫画で良いので戦国ものを読んでおくと、信長・秀吉・家康の天下人の形勢に役立ったりする。
で、資料をどれぐらい集めるかだが、最初は片手の指で足りる数でいい。
私が『大友の姫巫女』を書き出した時の資料が四冊だったのだから。
それをついでに紹介しておこう。
九州戦国合戦記 吉永正春 海鳥社
信長の野望天翔記武将FILE KOEI
戦国九州三国志 歴史群像シリーズ 学研
毛利元就 歴史群像シリーズ 学研
スタートはこんな所なのです。
今では部屋一杯の資料があるのですが……どうしてくれよう。この置き場所……
あ。本当に大事な事忘れていた。
地方大名で資料集めだすと、金が飛んでゆくよ。本気で。
図書館に入るのを神様に祈ろう。
もしくは古本屋のワンチャンに賭けるか。
マニアしか買わないからプレミアつくし……