言命の律
最新エピソード掲載日:2026/01/12
中衡大陸には五つの国があり、現在は天命を神として崇める命天国の時代が続いている。
その一方で、言葉と法による統治を理想とする景国は、次の時代を担う者を探し続けていた。
年に一度行われる天選の儀。
十六になれば誰もが受ける、祭りと共に行われる通例の儀式だ。
町外れで平民として育った張律も、その一人だった。
自分は選ばれる側ではない。
そう思いながら試験に臨んだ彼は、国文の書写で筆を止める。
乱雑で荒れた言葉。
それを書いてはならないと、律は直感した。
「この文は、国を壊します」
そう告げた少年は、試験の途中で連れ出される。
言葉に意味を与えることを拒んだその選択が、
やがて時代そのものを揺るがしていくとは、まだ誰も知らない。
その一方で、言葉と法による統治を理想とする景国は、次の時代を担う者を探し続けていた。
年に一度行われる天選の儀。
十六になれば誰もが受ける、祭りと共に行われる通例の儀式だ。
町外れで平民として育った張律も、その一人だった。
自分は選ばれる側ではない。
そう思いながら試験に臨んだ彼は、国文の書写で筆を止める。
乱雑で荒れた言葉。
それを書いてはならないと、律は直感した。
「この文は、国を壊します」
そう告げた少年は、試験の途中で連れ出される。
言葉に意味を与えることを拒んだその選択が、
やがて時代そのものを揺るがしていくとは、まだ誰も知らない。