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私にとっては知らない町でも、あなたにとっては大切な町「M県M町」(4)

「きれー!」

私は絶景を楽しむためにクルーズ船に乗っている。目の前には大小さまざまな島があり、それら一つ一つに対してクルーズ船の案内音声が説明している。思ったほど波はそんなに高くないらしく船の揺れはほとんどないので、船に強いとは言えない私でも十分に楽しむことができた。そんな船は一時間のんびりとかけて島の一部を回っていくらしい、その島一つ一つに形があり、それが百と少し連なっている、というのは陸から見た時も圧巻だったが、海から見てみると、島々に囲まれて絶景と言われるのもわかるような気がする。

「あれ、あなた秦のところの奥さんの」

ふいに誰かが声をかけてきた、身長は高く、声が低めの人だった。かなり前に一度だけ会って彼が一生懸命に説明していた気がする。なんとなく覚えていたはずの名前も思い出せない、

「あ、もしかして覚えてないですか?、僕の名前は佐藤太智と言います。一応秦さんとクラスメイトだった時もあるんですけどね」

それを言われてもやっぱり思い出せない、なんとなく彼がなついていたのは覚えている。でもそれだけしか思い出せない。けど私は少しの希望をもって言ってしまう

「彼が今どこにいるかわかりませんか」

それを言うと相手は困ったような顔をするそしてそれはこのひともれいがいではないようで

「ごめんわからない」

彼はそう言った


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