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白龍は祈り紡ぐ、異界最強を〜安寧望み描いて覇道を往く〜  作者: 代永 並木
自給自足と不穏な影

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第97話 戦闘の準備期間

 特訓が一通り終わり休憩となった。

 休憩中、僕は小屋の中で寝転がる。

 魔力操作は集中力と体力を大幅に使う。

 それもシク先生のスパルタ特訓だ。

 遠慮がない。


「地龍動かないね」


 地龍の2人が来てから、数日経った。

 あれ以降、特に何も無く平穏だ。特訓以外。

 神狼族も、小屋の付近には来ていないし戦闘がこの山で起きてる感じもない。

 地龍2人のあれは、ただの負け惜しみだったのか。


「まだ報告出来ていないはず」

「どういう事? もう4日経ったよ?」


 もう既に4日、経過している。

 報告出来ていないというのは、少し疑問に感じる。

 可能性として地龍の住処は、ここからかなり離れているのだろうか?


「遠い。急ぎならもう着いているが野宿ありの徒歩ならば着くのは明日と言ったところ」

「それは凄い遠いね……龍化してささっとは?」


 人型より龍体の方が早いだろう。


「地龍は足が鈍い、人型よりは早くとも対して変わらない。その上、直線距離では人の国を横断する。龍を嫌う国をだ」


 僕はシクの説明に納得する。

 地龍が足が遅いのは、地龍の王の話で言っていた。

 そして、近くの国は龍を危険と認識していて、龍殺しに騎士や魔法使いを派遣するレベルだ。

 地龍の集団なんて見つけたら、騎士の大軍が襲い掛かるだろう。

 ただわざわざ、地龍の姿で遠回りをするくらいなら、人型で国を横断した方が早い。


「なるほど、ならまだ時間はあるってことか」

「すぐに動くと判断しても、種族全体を動かすのには時間がかかる。遠征時の食料などの用意をしているならともかくしていない場合ならば、1ヶ月は準備期間と考えても良い」

「1ヶ月も時間あるんだ」


 想定より時間がある。

 もっともその1ヶ月も遠征の準備をしていない場合に、限られる話だ。


「1ヶ月しかだ。この1ヶ月で地龍の王に勝てるだけの力を身につける必要がある。数千年生きている地龍相手に1ヶ月の準備期間は長いか?」

「……全然足りない」


 今、僕がしているのは地龍の王を倒す準備。

 防御で凌ぐなどではなく、王を倒す。

 よく考えずとも1ヶ月程度では、ほぼどうにもならないとわかる。

 そんな無茶をやっているのだ。


「勝ち筋のあるレベルまで行けそう?」

「レベル? 努力次第、どこまでその状態に近付けるか」

「そうかぁ」

「魔法も間に合わせねばならない」


 魔力操作と能力強化の特訓と、同時に行っている攻撃特化の魔法製作。

 相当、練り込んで制作をしている。

 今はまだ完成していない。


「魔法はもう少しで行けそう。だいぶ効果引き上げる為に範囲や対象制限したけど」


 前に教えて貰っていた、影響を及ぼす効果の範囲を狭める事を行っている。

 それによって魔法の威力を拡大には成功している。


 僕は休憩を辞めて、魔法の製作を始める。

 必要の無い物をピックアップして次々と削っていく。

 必要な物以外を考えて削ぎ落として攻撃関係に魔力をつぎ込む。

 ただ一撃を届かせるのに、必要な物だけに絞る。

 正確に精密に行っていく。

 このレベルになると、少しでも対象や範囲が広がるだけでも、威力がだいぶ落ちる。


「それで良い。ただ一撃、当てられる魔法があるだけで戦況は変わる」

「出来れば倒し切りたいけどね」

「殺す気ならともかく、それは難しい」


 地龍の王も殺す気は無い。

 あくまで、僕は戦いで勝利を収める予定。

 それだけでも、地龍たちを止められる可能性が高い。

 長であり最強の存在が落ちたとなれば、大きな動揺を誘える。


 ……大体は形になったけど、実戦で当てられるか


 今作っている魔法は、当たれば強い。

 これならば、地龍の装甲を撃ち抜けそうな威力だ。

 しかし、戦闘中に地龍に当てられなければそれも意味は無い。

 魔法の範囲が狭いからそもそも、狙わないとならず、少しでもズレたら外れてしまう。


 ……狙い撃ち……感覚は狙撃だけど、狙撃なんてゲームでしかした事ない……


「シク、地龍の王は大きい?」

「主の龍体と同等……いや、更に図体が大きいな」


 僕の龍体レベルの大きさとなるとかなり大きい

 その上で図体、縦や横にも大きいのならば、相当のサイズと予想が出来る。

 少しでも、当てやすいと有難い。


「なら少しは当てやすいかな」

「動きも鈍い、相当遅い魔法でもなければ当てられる」


 ……ならもう少し上げておこうかな


 魔法の効果を作り替えていく。


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