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第132話 潜る際の服装

 ひとまず橋を歩いてみる。

 これで崩れる、穴が空くなどの問題があったら改良をしないとならない。

 安全性は保証出来ないから自分の身で試す。

 落下しても下は水、それに僕は龍の身体だから少し何かあった程度では無傷だろう。


 しっかり踏み締めてスタスタと歩く。

 軽く床を叩いても特に問題は無さそうだ。

 水しぶきが掛かっても、きちんと水を弾く性質が働いている。


 ……問題はなさそう。一応耐久強化もかけておこう


 物体の強度を高める魔法を念の為に掛ける。

 襲撃を受けたら厳しいが、普段の生活であれば十分な強度だろう。

 小屋に戻る。


「終わったのかい?」

「想定通りの物は作れた。ただ通る時は注意して欲しい。それと……」


 木材を物体操作で作り替えていく。

 少し太い棒、外側に指が入る溝を付けている。

 そして、強化の魔法を掛けた複数の草を組み合わせた簡易的なロープを作った。


「普段からこのロープを身体に付けておけば多分、落下した際に少しは耐えると思う。他の物も作る予定だけどひとまずこれを」


 橋を作ったところは、滝から離れていて流れは比較的穏やか。

 ただ流されないだけで沈むリスクはある。

 だから、簡易的な救命具。

 僕がいる時なら助けに入れるけど、居ない時は助けに行けない。


「水泳げる」

「なら、泳ぐのが少しだけ楽になるとでも考えてくれればいいよ」

「わかった。借りる」


 カミラは受け取る。


「へぇ、慎重だね」

「作ったものに自信はある。でも安全性は正直保証出来ないから」


 建築関係の知識を持たない以上、建築したものの安全性を保証するのは難しい。

 だから、外部で対処する。

 複雑なものは分からないけれど、簡易的なものであれば幾つか思いつく。


「あっ、橋に時間かかって小屋を作るのは明日になりそうだけどいいかな?」


 カミラは首を縦を動かして頷く。


「構わない。私はテントもあるからそんなに急がなくても大丈夫」

「助かる。2人は魚食べる?」

「魚? 頂けるなら」

「私も食べたいかな。釣るのかい?」

「いや、潜って取ってくる」


 小屋を出て湖の元へ行く。

 そしていつも通りに無貌の形を変える。

 裸になり潜ろうとした瞬間に足を止める。


 ……2人は小屋の中とはいえ、裸は不味いか。簡単な水着みたいなの作れるかな


 人が近くにいる時に裸は流石に不味い。

 ショートパンツ型と胸元を隠せるサラシ型を作って身につける。

 男の時は下だけで良かったが、女性の身体となると上も隠さないとならない。

 かと言って、僕は女性水着の形や仕組みなんてものには詳しくない。

 だからサラシ型、これなら胸元を隠せるし形を作るのもかなり楽。


「ゴーレム、枯れ木を集めて」


 火を付ける枯れ木をゴーレムに集めさせて、僕は水の中に入る。

 大きく息を吸って潜る。

 普段より水の流れを掴む感覚が、微妙に悪いけれど、魚を捕まえるくらいなら出来るだろう。

 じっと魚が来るのを待って捕まえる。

 身体強化の能力を使い、3体の魚を捕まえて陸に戻る。

 小屋の扉を開く。


「魚取れた。外で焼いて食べる」

「おや、早かったね。時間かかる物だと」


 手品師は驚いている。

 今日の魚取りは想定よりも早かった。

 偶然、すぐに魚が近くを通った。


「もう慣れてるから」

「びしょ濡れ、乾かさないと」

「焚き火に当たって乾かすから大丈夫」


 魚に木の枝を突き刺して、塩のような果実を振りかけて焼いていく。

 生は危ない可能性があるからしっかりと焼く。

 果実がほんの少し香り焼き魚の香ばしい匂いが鼻腔をくすぐる。

 火から魚を離す


「熱いから気を付けて、どうぞ」

「いただきます」

「ありがとう、ほう、これは美味しいな」

「美味しい」


 2人は本当に美味しそうに焼き魚を食べる。

 自分も味わってみると良い焼き加減だと感じた。

 カミラは多めに口に入れて食べる。

 手品師は、一口は小さく複数回に分け食べていた。

 食べ方に個性がある。


 もぐもぐと食べて魚を食べ終える。

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