6、はつかねずみ
マリアはパブにいた。
いったん家に戻ったあと、ユージーのスキをついて出てきたのだ。屋敷のセキュリティは外部からの侵入には万全だが、中からの脱出には寛容だ。地球政府から与えられた住居に何の束縛も感じられないことに苛立ちさえ感じる。
信じてなんかやらない。シュルツも、ユージーも。
ユージーの気配を近くに感じたくない。イライラする。あいつ何者なの? 国家のアンドロイド開発に予算を提供できるほどの莫大な財産があるって? なのに軍人で私のボディガード? シュルツは資産家。ユージーもやっぱり身内で資産家なの?
あれで名門の出? 許さない、そんなの。
マリアはグラスをあけた。あのレーコへのとち狂い方は何? ムッツリスケベ? アンドロイドになんて、変態じゃない。いくらなんでも。
「も、いい、あんな奴のことは」
マリアは口に出してうなった。それよりデモノバイツだ。デモノバイツって何なんだろう。お父様は知ってたらしい。
それともクレイモアもスパイなんだろうか。お父様と連絡を取って聞いてほしいなんて言って、お父様の生死を探ってるのかも。
マリアはまたグラスをあおった。バーテンダーが不安そうに見ている。
私だって人を信じたいのに! もういや! こんなことばっかり考えてて・・・!
マリアはカードを取り出してドリーに電話した。
『マリア様! いったいどこにいらっしゃるんですか! ユージーが青くなって探しまわってるんですよ』
おっと、それはいいきみ。
「大丈夫。もう帰るわ」
『そこはどこですか、迎えに行きますから、一人で帰ってきたりしないで・・・』
マリアは電話を切ってしまった。そしてフラリと外に出た。タクシーを止めようとして車道にのりだしたマリアの口を、男の大きな手がふさいだ。手袋をしている。ユージーが同じ手袋をしていた。軍人だ。
「ぐうっっ!」
複数の男たちは無言のまますみやかにマリアの体をおさえつけると、車にマリアを押し込んだ。車が発進するまでおよそ数秒。事件に気づいたものは誰もいなかった。
マリアが目隠しを取られたのは、それからおよそ三十分後のことだった。
強烈な光に一瞬視力を奪われたマリアは、すぐにそれがシャンデリアの眩しい光だということに気づいた。あの本部ビルのタフベルトの部屋にも似た豪華だが下品な部屋だ。
このシャンデリアの灯りをつけるために、ホワイツで何人もの人間が死んで行くのだ。
マリアが座らせられたのはえんじ色をしたソファで、目の前のテーブルにはグラスがのっており、その向こうのソファには軍服の男が一人座っていた。四十歳程度の茶色の髪をした眉の太い男だ。脂ぎった顔がいけすかない。
「始めましてマリーアネット閣下」
「手荒なまねをして申しわけありませんでした」
とマリアは言った。
「は?」
「手荒なまねをしてもうしわけありませんでした、と言いなさい」
男はそばに立っている部下と顔を見合わせた。
「これはこれは。さすが[鉄と氷の淑女]と呼ばれるだけのことはありますな。よろしい、手荒なまねをしてもうしわけありませんでした。これでよろしいかな」
「いいわ。次にあなたが言うことは、私にこんなまねをした理由よ。はい、どうぞ」
「酔っているようだな」男は不機嫌になった。
「私に命令できると思っているのなら大きな間違いだ。ここはホワイツじゃない」
「地球じゃ軍人がよほどおえらいようね」
マリアとていきなり連れてこられて恐怖を感じないわけじゃない。が、相手の素性はほぼ分かっているし、これくらいのことは今までいくらでもあったのだ。
「私はフラビー大佐。デモノバイツ捕獲プロジェクトの主任だ」
「デモノバイツ?」
マリアは片眉をつりあげた。またデモノバイツだ。じゃあデモノバイツって本当に存在してるの? 魔物が? それで軍が探してるってわけ? おやおや。
「知っているだろうね」
「魔物でしょ」
「そうとも言われている。我々が知りたいのは本当のところだ」
「本当は何なの?」
「・・・人をバカにしてはいけないよ」
フラビー大佐はすごみのある目でマリアをにらみつけた。マリアはまつ毛一本すら動かさなかった。
「本当にそれだけしか知らないのよ。それも今日聞いたばかりで」
「ふん」
フラビー大佐は鼻で笑った。
「ふざけるな。知らないはずがあるまい。デモノバイツはかつて惑星ホワイツにいた化け物だ。デモン・オブ・ホワイツ、デモノバイツだろうが!」
あっ!
マリアは内心飛び上がる程に驚いた。表面上は微動だにしなかったが。
「あら、そう。ホワイツに魔物がいたなんて知らなかった」
「治星官一族がですかね? ふふん。ご存知無いなら教えてあげましょう。地球人類が惑星ホワイツに初めて足を踏み入れたときにいた不気味な生命体。変幻自在で不死身の化け物。最初の探検隊は「白い星の化け物、デモノバイツ」と呼んだ。弱点を発見して絶滅させたはずだったけれども、その後幾度か姿を現している。たとえば三百年前。開拓がうまくいき始めたころ、警察がやられた。死者七名、負傷者十二名を出し、装甲車が四台つぶされた。この数に間違いありませんかな? ・・・ふん? エルドでは空軍の一個師団がやられている。一瞬のうちにです。まさに化け物」
マリアは鼻から息を吐いた。
「そのデモノバイツというのが警察や軍隊を襲ったって言うの? 本当は落石やハリケーン、たつまきなんかの自然現象で、それがデモノバイツのせいになってしまったのじゃないの?」
フラビーがわきの部下に合図すると、部下は壁に画像をうきあがらせた。
「こいつは五十年前の宇宙戦争で、地球から派遣された艦隊から送られてきた映像だ。どうだね、見覚えがあるだろう?」
マリアはその画面の中の、星空にうかんでいる奇妙な影に気づいた。見ようによっては鳥が羽根を広げたようにも見えるし、人が手を広げたようにも見える。
「宇宙空間じゃないの。 生き物が宇宙空間で生きていられるわけないわ。これはただのガスよ」
「デモノバイツは生きられるのだ」
「じゃあデモノバイツが宇宙空間を泳いできて艦隊を壊滅させたってわけなの?」
「その通り」
マリアはいいかげん頭にきた。
「そんなバカな! ふざけないで! 本当の望みは何なの!」
「ふざけるのもいいかげんにしてほしいのはこちらだよ」フラビーはまたすごんだ。
「三十年前、ホワイツ治星官チクバ閣下、つまり貴殿の父上が地球に留学した時、地球にデモノバイツが現れた。あきらかに君の父上を守るためにだ。気づかないとでも思っていたか?」
(そんな・・・・・!) マリアは絶句した。
「チクバ治星官の車が事故にあいかけた時、巨大なはつかネズミが出現してそれを救ったのを大勢の人間が目撃している。知らないと言い張るつもりかね」
言い張るも何も全く知らない。
「はつかネズミがどうしてデモノバイツなの」
「デモノバイツはさまざまなものに姿を変える。この世に存在するはずのない物体があらわれたならそれがデモノバイツだ」
「それは短絡的よ。それぞれ別の化け物かもしれないじゃないの。お父様を助けたのははつかネズミの化け物だったのよ」
「・・・ホワイツ家ははつかネズミが主護神なのかね?」
(バカ言わないでよね)
そしてフラビーはマリアにとって最悪の言葉を口にした。
「まぁいい。詳しいことは父上から聞くといい」
「・・・どういうこと?」
「どういうことも何もない。貴殿に父上と連絡と話をしてもらう。無事にホワイツに帰りたいから、デモノバイツをこのフラビー大佐に渡して欲しいとね」
「・・・そっ・・・!」
マリアは立ち上がって、そんなバカなことはさせないわ! と叫ぼうとした。が、その前に叫んだってムダだということをよく理解してしまった。聡明すぎるのも時にはよくない。
「そういうわけでね。君が今までがんばって知らないふりをしてきたのもすべてムダだったっていうわけなんだよ。ふふふ」
立ち上がったマリアの鼓動がものすごい勢いで打ち始めた。どうしたらいい? こいつらはお父様と連絡をとろうとするだろう。私が捕まっているのにお父様が連絡に応じなかったら奇妙に思うだろう。そして、バレてしまう。お父様がすでに死んでいるということが。そうなるとホワイツ家の治星官世襲は剥奪、地球から新たな治星官が送られてくることになる。今まで少しずつ勝ち取ってきた自治権が水の泡だ。あと一月だっていうのに!
マリアは唇をかみしめた。あと一月で二十歳。治星官となる権利を持つのだ。
「通信には時間がかかるんだ。すぐに通信機までご案内しよう。・・・それにしても」
フラビーは部下のほうに下卑た笑みを送った。
「マリーアネット閣下は服を着ていてもお美しいが、どうだろうね、チクバ閣下としては、最愛の娘が素裸で連絡をしてきた方が、喜んでデモノバイツを差し出す気になるのではないかね」
部下たちが期待のこもった笑いをあげた。裸にむくだけですませる気はないようだ。
薄汚い・・・。マリアは男たちに冷ややかな視線を送った。それから、舌をかんだら本当に死ねるかどうかを考え始めた。
その時、ビシイイッッ! と強い奇妙な音がした。全員が音の方に目をやると、豪華な装飾を施した部屋の壁に、縦に一筋のひびが入っている。
「な、なんだ!」
フラビーはソファをひっくりかえして転んだ。
ドオオオン! と轟音がして、シャンデリアがゆれた。
「た、大変です!」
ドアが開いて兵士が入ってきた。
「何事だいったい!」
と立っていた部下が応じた。
「こ、こ、こ、このビルは、き、巨大な、巨大なはつかネズミに襲われています!」
「な、なんだとおっ!」
フラビーも驚いたがマリアも驚いた。巨大なはつかネズミって、お父様を助けたっていう? その化け物が今やってきたっていうの?
「ビルが、ビルが壊れてますっ!」
「た、助けてくれ!」
フラビーはマリアの前にひざまずいた。
「殺さないでくれ!」
「わ、私知らないのよ!」
次の瞬間、どおおんっ! というひときわ大きな音と一緒に、壁がくだけ散った。マリアは衝撃で床に放り出された。そして壁から大きな物体がつきだしているのを見た。
爪? 爪だ・・・。はつかネズミの足の爪だ。爪だけ? それがこんなに大きいって言うの? 昔エンパイアステイトビルに出たっていうキングコングだってこんなに大きくはなかったはずよ!
メリメリメリメリ!
天井がひきはがされる。シャンデリアが落下してすさまじい音をたててくだけた。兵士たちの悲鳴はもう耳に入って来ない。そして天井から奇妙な顔がのぞいた。はつかネズミだ。真っ白いはつかネズミの顔。ひげは鋼鉄の棒のように光り、目は火のように赤い。
マリアは悲鳴をあげた。
こんな生き物に理性なんかない! 私を助けに来たんじゃない! 殺される!
が、次に考えたことがマリアらしかった。
冗談じゃない。死んでたまるもんですか。子供を産んで、その子供が二十歳になるまでは死ねない!
マリアは大きすぎるはつかネズミのスキをついて、壊れた壁から逃げ出した。そこは廊下のはずだったが、すでに人が通るのにはふさわしくない惨状だった。
逃げた。走った。
人間相手なら、相手が誰であろうとも冷静なさすがのマリアも、相手が化け物となるとどうしていいか分からない。
どこよここ! どうやったら逃げられるのよ! 何階なの! どうやって降りるの!
マリアの足もとがぐらりとゆれた。壁が斜めになった。そして立っているその足下に、ひびが走った。マリアは直感した。床が抜ける。壊れる。 死ぬ! 逃げなきゃ!
だけどどっちに逃げていいのかわからない。右? 左? 前? 後ろ? 私はどうしたらいいの? マリアはくずれてくる建物の真ん中で立ちすくんだ。
その時、自分を呼ぶ声を聞いた。
「マリア!」
マリアはふりかえって、そこに、走ってくるユージーの姿を見たのだ。
そこから眩しい光がマリアに向かってさしこむように見えた。
「マリア! こっちだ! こっちに来い!」
足が動いた。マリアはユージーに向かってかけだした。
「ユージー!」
こんなに懸命に、誰かに向かってかけたことがあったろうか。母親はマリアが生まれてすぐに死んでしまった。父親は優しかったけれど、あまりに忙しかった。マリアは生まれて初めて、誰かにすがりつくために走った。駆け抜けたその後ろからボロボロと崩れてくる気配がある。それなのに、ユージーはその崩れてくる方に、マリアの方に全力で走って来る。互いに全力で走る二人の距離は急速に縮まり、ユージーはマリアを両手で受け止め、すばやく抱き上げた。まるで世界がぐるりと回ったようにマリアには見え、ユージーは、来た道を戻りながらどなった。
「目ぇつぶってろ!」
マリアはそうした。
ズズン・・・と地響きが聞こえる。何かが倒れる轟音がする。そしてユージーの走る足音。ユージーの激しい心臓の音。
階段をおりたらしい。どこをどう走ったのか、寒気が顔にあたるのを感じて目をあけて見ると、崩れた壁から外に出たところだった。ユージーはまだ疾走をやめず、崩れた塀を乗り越え、それでも走った。抱いているのがぬいぐるみででもあるような疾走ぶりだ。
「ユージー! どこまで走るの!」
「無事なところまでだ! ビルが崩れるぞ!」
(えっ?!)
マリアはユージーに抱かれながらふりかえった。二十階以上はあるだろうそびえるビルが、今しも倒れようとしていた。あのはつかネズミの姿はもう見えない。ユージーは路上に止めてあったリニアカーの中にマリアを放り投げるように座らせ、自分も乗りこんで叫んだ。
「走りだせ! 北だ!」
リニアカーは制限速度ぎりぎりに走り出した。そして、マリアとユージーは、つい一分前まで自分たちのいた建物の半分がくずれ落ちるのを見た。マリアの全身に鳥肌がたった。
ユージーはがっくりと背もたれに背をあずけ、荒々しく呼吸している。マリアはユージーの心臓の音を思い出した。
無茶をさせた、のだ。
ユージーの額には、瓦礫がぶつかったのだろう血が一筋あごへと流れている。
「ユージー、大丈夫?」
マリアはハンカチを取り出してその血をふこうとした。と、ユージーはギロリとマリアをにらみ、どなった。
「この、バカ!」
マリアはふるえあがった。心底ふるえあがった。宇宙軍総司令長官タフベルトのにらみにも、人質にとられた上でのフラビー大佐のにらみにも、鼻で笑ってかえしたマリアが心の底から怖いと思った。これは、私が、悪い。
「どうして勝手に屋敷から出た!」
何よっ! たかが無理やりつけられた護衛にいちいち許可をもらわないと行動しちゃいけないわけっ! なんてことは、建物が崩れ落ちる方に走りこんできたユージーの形相を思うと考えることもできない。
「ご・・・ごめんなさい」
言ったこともない言葉が口から出た。
ユージーが右手をあげた。
ぶたれる! マリアは思わず目をつぶった。
が、拳ではなく、もっと柔らかいものがそっと頭をなでるのを感じて目を開けた。ユージーはマリアの髪の、その表面をすうっとなでていた。ゴミを払っているのだった。
「埃まみれでみっともない。人に見せられやしない」
仏頂面のユージー。しかしマリアは、その目に、行方不明になっていた我が子が無事発見された時の父親なら、こういう目をするだろうという表情を読み取ってしまった。
だめ。マリアは歯を食いしばった。そんなはずない。絶対無い。この人が私を本気で心配してたなんてそんなこと絶対無い。心配してたとしたら、自分の経歴に傷がつくから。任務を遂行できなくて・・・。ああ、だからそんなふうに考えちゃだめ! 本当にこの人は護衛してるだけだなんて、考えようとしてる。だめだったら!
「閣下? どこか痛いんですか? 怪我してるんですか?」
だから! やめて! そんなこと言うの!
マリアは今や全力を振り絞って耐えていた。
「ド、ドリーに電話するわ」
ドリーは泣き出さんばかりに心配していたが、マリアが無事とわかって本当に泣き出してしまった。それを聞いたマリアの心の関がとうとう切れた。涙がボロボロとあふれた。鼻水まで出てしまった。だけどしょうがない。これはユージーが私を心配してたように見えるからじゃない。本当に心配してくれていたドリーのためにも無事に戻って良かったと思えたからなんだから。
「うん、大丈夫。すぐ帰るから」
通信を切って急いで顔をぬぐった。ユージーの方を見ると窓の外を見ている。
なんとなく気まずい。気を利かしてくれているんだとしたらよけい気まずい。しかたがないので嫌がらせを言っておくことにした。
「よく私があそこにいるってわかったわよね。私の服に発信機でもしかけた? だいたいどこだったのあそこ」
「軍の諜報局ビルです。閣下がタクシーを使ったんであのパブまではわかった。で、あちこち聞いて回ったらその近くに軍用車がとまっていたのを見ていた人がいた。それでシュルツ次席に連絡して調べてもらって、諜報部が妙な動きをしているらしいことがわかった。それ以外にあてがないので来てみたら・・・その・・・」
ユージーは困ったように口をつぐんだ。マリアがかわりに言ってやった。
「巨大なはつかネズミがやってきたんでしょ」
ユージーはハッとした。
「閣下も見たんですか、あれを」
「見たどころじゃないわよ。接近遭遇ね。あれが今日クレイモアの言っていたデモノバイツなんですってよ」
「デモノバイツ? デモノバイツってのははつかネズミの異常発育したもんだったのか」
「そうじゃなくって、デモノバイツはいろいろなものに化けるのよ。今日はたまたまネズミな気分だったんじゃないの。ね、あのはつかネズミどこから来たの。あれだけのものがやってきたんだからたどっていけば何処から来たんだかわかるはずよ」
ユージーは顔をしかめた。
「突然現れたんだ」
「・・・え?」
「突然現れたんです。いきなり目の前に、どーん、と、ふくれあがるように現れた。そんな感じでした」
「ウルトラマンがどこからともなくふってくるみたいに?」
マリアははるか大昔の特撮ヒーローの名を口にした。
「じゃあいいわ。それよりわからないのはどうして今夜デモノバイツ=はつかネズミが諜報局を襲ったのかということよ」
「というと?」
「つまり、あのはつかネズミは私に向かってやってきたんだと思うの。助けようと思ったかどうかは別にして。三十年まえにお父様が地球に留学してた時に同じようにはつかネズミが現れたことがあるらしいし、こうなってみると偶然とは思えないでしょ。ホワイツ家ははつかネズミと関係があるのよ」
「はつかネズミが守護神についてるとか?」
マリアはユージーをじとっとにらんだ。
「もしかして軍ではやってるのそのギャグ」
「い、いや」ユージーはコホンとせきばらいをして、言った。
「とにかくそれについちゃクレイモア閣下が何か知ってるみたいだったから明日聞いてみたらどうですかね」