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Writers Life  作者: ルナ
1/1

我こそは偉大なるラノベ作家の………………嘘ですごめんなさい調子乗りました

………………



とあるマンションの一室。そこで今若い男のうめき声が響いていた。


「ううぅぅぅーーーーーーーーーああぁぁぁーーーーーーーーーあがあぁぁぁぁぁぁ!だぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!これも違う!納得できん!何か、何か1歩足りない!っクソ!締め切り近いってのにラストが中々決まらねぇ!」


そう叫びながら、俺はPCに打ち込んだ小説のラストシーンを消していく。

何度もBack spaceキーを押しているからか何気に凹んでいるようにも見える。

つーか実際凹んでる。ってかこれ大丈夫なのか?


まぁなにはともあれ何故こんなことになっているのかと言えば俺の自己紹介をすれば分かるだろう。




そう!何を隠そうが隠さまいが関係ないが俺はライトノベル作家の雪波(ユキナミ) 海斗(カイト)。ペンネーム『ユキぽん』なのだ!


とは言ってもまぁ所詮大校生の学生作家。学校に行きながら小説を書いているためそこまで力を入れることが出来ず、そこまで人気はない。

まぁ発売時期が毎度毎度超大人気作と被るのも原因の1つではあるのだが………

と負け惜しみのような愚痴のようなものを零しながらも、再度PCの画面に体を向ける。

今書いている作品は俺のデビュー作にして唯一の作品、『Re.ゲーム』だ。


内容は所謂王道異世界転移物で、5年かけて完全クリアを果たしたゲーム『シュヴァルツハント』のデータをリセットし、初めからスタートしようとする。

そして新しいデータを開くと、ゲームの世界に入り込んでしまう。

戸惑いながらも元の世界へ帰る手がかりを探すべく旅をして、仲間と共に地道に強くなっていく中で世界を救うと言う異世界王道系の作品だ。


累計発行部数は全14巻で約108万部と微妙な数だが、一応コミカライズもしている。

そして今書いている15巻で完結するのだが………


「はぁぁぁ…………ほんと、ラストどうすっかなぁ………」


俺はPCの電源を切りキーボードの上に突っ伏す。あっ、もしかしたらBack spaceキーが凹んだのはこのせいかもしれねぇな………

そんな下らないことを思いながらもどうするか考える。

そして決まった答えは


「よし。コンビニ行くか」


現状維持。言い換えれば現実逃避である。


そうと決まれば早速行動開始っと。ワイシャツの上に半袖のパーカーを被り、机の上に置いてあるスマホと財布を左右のポケットに突っ込んで玄関へ向かう。

玄関の壁に掛けたフックから肩掛けの小型鞄を取り、玄関にポツンと置かれたサンダルを履いてドアを開ける。


すると夏のじめっとした空気が部屋に行き渡り、急に温度が上昇していく。

久々に外に出た俺は日差しの眩しさに目を細めパーカーに付いたフードを被る。

そそくさとマンションのエレベーターに乗り込み『1階』と書かれたボタンを押す。


中々新しいマンションであるため、比較的エレベーターの音は静かである。

スーーーーーーーーーという音を立てながらエレベーターは下へと降りていき…………途中てある3階で止まる。

特に疑問にはならない。別にこのマンションは自分専用ではないのだ。

先ほど自分も入ってきた扉が開き、そこから白いワンピースを着た女性が入ってくる。というか知り合いだ。


「おーすっ!大学生!相変わらず不健康そうな白い肌してんな!ったく、羨ましいぜ!」


そんな昭和の親父みたいな喋り方で俺の肩をバンバン叩くのは、同じマンションの黒部 結さんだ。その名の通りというべきか、健康そのものを体現したかのように日焼けした肌、けして真っ黒という程ではなく、作家風表現ならば健康的な日焼け美人、と表すべきだろう。


彼女はその風貌にたぐわぬスポーツ選手である。本人申告ではマラソンをやっているとのこと。

そんな彼女は俺の住む部屋のちょうど下の階に住んでいる。


職業柄というべきか。そんなことを考えていると、彼女が無視されていると勘違いしたのか更に強くバンバン叩く。

ってかさ………


「さっきから痛いんですけど!俺、見た目通り不健康そのものなのっ!骨折れちゃうから!」


そう突っ込むと、彼女は自分が力をこめていることに気づいたのか、パッと手を離してくれる。こういうところがあるからこそ俺は、彼女と縁がきれないのだ。

普通なら俺は、いきなり叩いてくるやつとは速攻縁をきる。

しかし彼女がこんな性格だから、俺はまだ彼女と縁があるのだろう。


もしくはそんな彼女に、少なからず友情というようなものがあるのかもしれない。

そんな考えに至ってから、俺はハッと息を吐く。


そうだ。そうじゃないか。

彼女のは、マンションの下の階住んでいるという偶然にカマを掛けた、いわば『ご近所づきあい』というやつである。つまり、俺が友情だとか恋愛だとか思うのは勝手だが、彼女は別にそんなことは思ってなく、ただただ世渡りをしているだけなのである。

そう考え終わり、俺はホッとため息をついた。別に彼女に恋愛心を持っているわけではないが、やはりラノベのご都合主義と永きに渡る缶詰生活のせいで精神がやられていたのかもしれない。


俺は彼女と適当に世間話をしながら、途中で別れるまで精神を安定させているのであった。



えっと、精神が逝きました。あと寝てました。申し訳ないです

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