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王
「全国土から名だたる剣士達が集まる『雷地大震蔡』でかつてここまで圧倒的な実力を見せたものは今までにいたか」
「いえ、初めてにございます」
「今すぐに奴を王国の兵士として迎え入れよ」
「はっ。かしこまりました」
コロシアムの客席の最上階にある、王専用のVIPルームで『雷地大震蔡』を見ていたバキュラ王が執事であるオリヒアに命じた。
オリヒアはそそくさと階を降りて行く。
闘技場にいる銀髪の男を見下ろす。こちらの存在になど気付ける筈もないが、その男はこちらを睨み付けているようにバキュラには感じた。
「面白い奴だ」
銀髪の男を見つめながら、バキュラ王は不敵に笑った。