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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと春のきせつ
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大男の山べえといっしょにおとまり(その3)

 はげしくふった雨もすっかりやんで、うすぐらい雲の間から青空がちらほらと見えてきました。


「おいおい、またどろんこになったのか」

「わあ~い! どろんこ! どろんこ!」


水たまりに入ってあそんだり、どろんこになってあそんだりと小助はあいかわらず元気いっぱいです。どろんこだらけになっても、小助はたきつぼの池で体もきれいにすることができます。


「小助、そろそろどうくつへ……。うわっ!」

「パシャパシャ! パシャパシャパシャ!」

「よくもやったな! おかえしだ!」


 小助は、たきつぼに入ったままで山べえにつぎつぎと水をかけあっています。いきなり水をかけられた山べえのほうも、たきつぼの池に足を入れては小助との水あそびにつきあっています。


 そうするうちに、雲の切れ間から出てきた太ようが西のほうへしずもうとしています。山べえは、どうくつから大きなイモを出してくるとすぐにたき火の中へ入れました。


「もうちょっとしたら、やきイモができるから」

「わ~い! おイモ! おイモ!」


 小助は、大すきなイモを食べるのがとてもうれしいようすです。山べえも、そんな小助のためにイモをおいしそうにやいています。


「小助、おいしいイモがやけたぞ」

「おイモ! おイモ! おイモ!」

「まだあついから食べる時は気をつけないといけないぞ」


 やきたてのイモは、小助のところにもおいしいにおいがただよっています。小助はやきイモを手にすると、さっそく大きな口でほおばっています。


「たき火でやいたやきイモ、とってもおいしいだろ」

「おいちい(おいしい)! おイモ、とってもおいちい!」

「そうかそうか、おれがやいたイモがおいしくないわけはないからな」


 どうくつに入った山べえは、おいしそうに食べる小助のかわいいえがおを見ながらわらい声をあげています。しかし、小助が2つ目のイモをおいしそうに食べおわったその時のことです。


「プウッ! プウッ! プププウウウウウウウウウウウ~ッ!」

「うっ! く、くさい……」


 小助は、どうくつの中でみごとに元気いっぱいのおならをしてしまいました。あまりのでっかいおならに、山べえはあお向けにたおれたままではなをつまんでいます。


「てへへ、いっぱい出ちゃ……。プウウウウウウウウウ~ッ!」


 おならで大きな音を鳴らした小助は、大人も顔負けの元気な子どもであることはまちがいないようです。小助は、でっかいおならを2れんぱつしてもえがおをたやすことはありません。

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