小助くんのおちばあそび
小助がいつものように森の中を歩いていると、木のまわりにおちばがいっぱいおちていることに気づきました。
「わ~っ! おちば! おちば!」
大きな木のそばへきた小助は、すぐにおちばの上にねころがりました。おちばの上でゴロゴロところがったりしていると、いろんなどうぶつたちが小助のそばへやってきました。
「小助くん、何をしてあそんでいるの?」
「キャッキャッ、キャッキャッ」
子グマたちは、小助がやっているのと同じようにしておちばの上でころがりはじめました。このようすを見たタヌキも、あお向けになってからゴロゴロとおちばの上をころがっています。
そんなタヌキのすがたを、そばで見ているキツネがニヤニヤとわらっています。
「へへへ、おれはこんな子どもっぽいあそびなんかしないぜ」
「キツネには分からないけど、ぼくはこれが楽しいんだもん!」
タヌキは、キツネからバカにされても気にせずにおちばの上をころがっています。おちばの上では、小助やどうぶつたちが気もちよさそうです。
でも、同じことをしていたらすぐにあきてしまいます。小助がその場で立ち上がると、じめんにあるおちばをいっぱいあつめはじめました。ほかのどうぶつたちも、小助のまねをするようにおちばをあつめています。
「ねえねえ、これから何するの?」
子グマたちは、小助がどうしておちばをりょう手いっぱいにあつめるのかふしぎそうに見つめています。
すると、小助は目いっぱいあつめたおちばを空高くなげました。これを見たほかのどうぶつたちも、小助と同じように上に向かっておちばをなげています。
「わ~い! わ~い! これ見て! これ見て!」
小助は、じめんにおちたおちばをひろいあげるとじっとながめています。子グマたちもタヌキも、小助がもっているおちばを見ています。
「どうしたの?」
「見て見て! これを見て!」
小助が見ているおちばには、いくつもの小さなあながあいています。ほかのどうぶつたちも自分たちでじめんにあるおちばをとりました。
「うわあっ! ほんとだ!」
「はっぱにあながあいてる!」
はっぱにあいているあなはさまざまです。子グマたちは、小助がやっているようにはっぱをじっと見つづけています。
「そんなのを見て、本当におもしろいのかなあ」
キツネは、小助たちがあそんでいるようすをそばでたいくつそうにながめています。そんな中、小助たちははっぱをせっせとあつめてつぎのあそびをかんがえています。
すると、小助たちはたくさんつもったはっぱの中でうもれるようにあお向けになりました。はっぱの中で、小助たちは気もちよさそうなえがおを見せています。
このようすに、キツネはガマンできずにほかのみんなのところへかけよりました。
「ぬぬぬ、おれもいっしょに入れてくれ!」
さいごまであそぼうとしなかったキツネでしたが、けっきょくはみんなといっしょにはっぱであそぶことになりました。小助たちのげんきな声は、森の中に広がるようにひびきわたっています。