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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんと秋の大自ぜん
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だいだい色のかきのみとお母さんグマのおっぱい

 いつものように森の中へやってきた小助は、子グマたちやサルといっしょに木のぼりをしています。


「うんしょ! うんしょ!」

「ちょっとまってよ!」

「小助、ここから落ちないように気をつけろよ」


 てっぺんへ向かってのぼろうとする小助と子グマたちですが、ここは木のぼりの名人であるサルのほうが手なれたようすです。そんな中にあっても、小助は手足をつかって上へのぼっていきます。


 小助は、てっぺんへ上がるとちゅうで太いえだの上に足をのせました。そこからとびあがると、向かいにある大きな木へちゃくちしました。サルのほうも、小助の後をついていこうと木から木へとびうつっています。


 すこしすすむと、はなれたところにあるかきの木が目に入りました。小助は、とちゅうにあるいくつかの木にとびうつりながらもくてきのばしょへ向かっています。


「わあっ! かきのみ! かきのみ!」


 小助は、となりにあるかきの木にすっかりむちゅうになっています。かきのみを早く食べたいという思いは、後ろからやってきたサルも同じです。


「え~いっ!」


 かきの木へとびうつった小助は、おいしいかきのみを取ろうと手をのばしています。小助は、小さい手でつかんだかきのみを手にしながらうれしそうな顔つきを見せています。


「小助、かきをそのままひとかじりできるか」

「うん!」


 小助とサルは、大すきなくだものを口に入れながら楽しそうにたべています。そんなようすを下からながめているのは、さっきまで木にのぼっていた子グマたちです。


「ねえねえ、かきのみ食べたい!」「食べたい!」


 子グマたちの声が耳に入ると、小助はかきのみを取るために木にのぼっていきます。上のほうには、だいだい色にみのったかきのみがいっぱいあります。


「うんしょ! うんしょ!」


 小助は、2ひきの子グマのためにおいしいかきをりょう手でつかみました。子グマは、かきのみを食べるのをまちきれないようすです。


「こっちへなげて!」「こっち、こっち!」

「ここでいい?」

「そうそう! ここへなげて!」


 子グマたちは、小助が上からなげたかきのみをうけ取るとその場でかじりながら食べています。


「おいちい?」

「とってもおいしいよ!」


 おいしそうに食べる2ひきの子グマのすがたに、小助もうれしそうなえがおを見せています。子グマたちのそばには、お母さんグマがやってきました。


 これを見た小助は、お母さんグマのところへ行こうと木からとびおりました。お母さんグマのそばへきた小助は、いつものおねだりをしようとしています。


「かあちゃ! おっぱい! おっぱい!」

「ふふふ、おっぱいがのみたいんだね」

「うん!」


 小助は、クマのお母さんにだきつくとそのままおっぱいをのみはじめました。子グマたちも、同じようにお母さんグマのおっぱいをのんでいます。


 お母さんグマは、小助がはらがけの下をおさえているのがどうしても気になります。


「ぼうや、おしっこ大じょうぶ?」


 そんなクマのお母さんのしんぱいをよそに、小助はおっぱいをたくさんのみ終えることができました。小助は、お母さんグマの前であお向けにねころがっています。


「かあちゃ、かあちゃ」

「ぼうや、どうしたの?」

「ジョパジョパジョパ、ジョパジョパジョパジョジョジョジョ~ッ」


 お母さんグマは、小助があんよを上げながら元気いっぱいのおしっこをしているのを見てびっくりしています。小助はおっぱいをいっぱいのんだので、その分だけおしっこもたくさん出てしまいました。


「ふふふ、ぼうやは赤ちゃんのほうがいいのかな?」

「うん!」


 自分でおしっこができるようになった小助ですが、大すきなお母さんグマの前ではまだまだ赤ちゃんになりたいようです。

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