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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
小助くんとなかよしどうぶつ
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小助くんとやさしいお母さんグマ

 夏のあつい中であっても、小助はあいかわらず元気いっぱいです。


 今日も森の中へやってきた小助は、子グマといっしょにいるお母さんグマに何かおねだりをしています。


「ねえねえ! おちゅもう(おすもう)のけいこ! おちゅもうのけいこ!」

「ふふふ、ぼうやはおすもうが大すきだものね」


 あまりにも強い小助にとって、おすもうのけいこは体のでっかいどうぶつがあいてとなります。お母さんグマは、そんな小助のけいこにうってつけのあいてです。


「かあちゃ! おちゅもう! おちゅもう!」

「ぼうや、おすもうのけいこといってもえんりょはしないからね」


 小助は、クマのお母さんと見合いながらぶつかりげいこをはじめました。ものすごくでっかいクマをあいてに、小助はすさまじい力で前へおしていきます。


「ぐぐぐぐっ……。よ~いしょ! よ~いしょ!」

「んんんっ! あたしだって、ぼうやにはまけないわ」


 おたがいに自分の力を出し切ろうと、小助とお母さんグマはぶつかりげいこにとり組んでいます。お母さんグマは、小さい人間の子どものおしずもうを食い止めようと力を入れています。


 しかし、小助のものすごく強い力の前に、体の大きいお母さんグマは思わず後ろへしりもちをついてしまいました。


「わ~い! わ~い!」

「ふふふ、ぼうやの強さにはかなわないわ」


 お母さんグマは、小助のすさまじい力の強さにすっかりまいっているようです。おすもうのけいこでかった小助は、お母さんグマのそばへやってきて何かおねだりをしようとしています。


「かあちゃ! かあちゃ!」

「ぼうや、どうしたの?」

「おっぱい! おっぱい! おっぱい!」


 小助がおねだりをしているのを見て、子グマたちもお母さんグマへのおねだりをはじめました。


「ふふふ、しょうがないわね。さあ、こっちへおいで」


 お母さんグマのやさしい声に、小助たちはすぐに大きなクマにだきつきました。小助はかわいい顔つきを見せながら、大すきなお母さんグマのおっぱいをいっぱいのんでいます。


 おっぱいをのみおえた小助たちですが、クマのお母さんへのおねだりはまだまだつづきます。


「かあちゃ! だっこ! だっこ!」

「じゃあ、じゅんばんにだっこをしようかな」


 お母さんグマは、自分の子どもである子グマを1ぴきずつだきしめています。このようすをじっと見ている小助は、自分も早くだっこしたいと思っています。


 そうするうちに、子グマのだっこをおえたクマのお母さんが小助をよんでいます。


「さあ、こっちへおいで」

「だっこ! だっこ! だっこ!」


 小助は、お母さんグマにだかれてキャッキャッとうれしそうなえがおを見せています。お母さんグマも、小助のかわいい顔つきにやさしさをうかべています。


 そんな時、クマのお母さんは自分の体がいつの間にかぬれていることに気づきました。よく見てみると、小助のはらがけが元気いっぱいのおしっこでいっぱいぬれています。


「ジョジョジョジョジョ~ッ……」

「ぼうや、おしっこがいっぱい出ちゃったね」

「てへへ、おちっこ(おしっこ)出ちゃった」


 小助がおしっこをもらしても、お母さんグマはやさしいことばで声をかけています。どんなことがあっても、小助はいつもえがおで元気いっぱいであることに変わりありません。

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