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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
あつい夏はみんなで大ぼうけん
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小助くんとカニとかぶと虫

 エイのせなかにのった小助は、海の中でまっている大きなウミガメのすがたを見てすぐに元気な声を上げました。


「ウミガメさん! ウミガメさん!」

「ぼうや、よくもどってきたね。大じょうぶだったかな?」

「うん!」


 小助はすぐにウミガメにまたがると、いっしょにつれて行ってくれたエイたちに手をふっています。


「またつれてって! またつれてって!」

「ぼうやが海へきたら、またつれていってあげるね」


 エイたちとおわかれすると、ウミガメは小助にやさしく話しかけました。それは、小助にとって楽しみにしているものです。


「すなはまのほうではカニたちがいるからすぐにもどろうかな」

「カニさんとあちょびたい(あそびたい)! あちょびたい!」

「はっはっは! ぼうやはカニのことが大すきだなあ」


 大きなウミガメがすなはまへ帰ると、カニたちがよこにあるいているのが小助の目に入ってきました。


「わ~い! カニさんだ! カニさんだ!」


 小助は、すなはまにいるカニたちのなかまに入ろうとします。なぜなら、小助はカニのうごきをまねしながらなり切るのが大すきだからです。


「チョッキンチョッキン! カニチョッキン!」

「ふふふ、上手によこ歩きしているわね」

「それじゃあ、ぼうやもいっしょにカニ歩きをしてくれるかな?」

「うん!」


 こうして、小助くんはカニたちといっしょに行ったりきたりしながらよこ歩きをつづけています。そのようすは、そばにいるウミガメにもつたわっています。


「わしは、海の生きもののことがすきなぼうやのことが大すきだよ」


 すると、子グマやちびっこオオカミの声が小助の耳に入ってきました。どうぶつの子どもたちは、カニ歩きをしている小助をさそうためにかわいい声でよびかけています。


「森のほうへ行ってみようよ」

「あそこには、かぶと虫やくわがた虫もいるよ」


 小助は、カニたちにあいさつをして手をふりながらわかれることにしました。カニたちも、せっかく友だちになった人間の子どもとわかれるのはしょっとさびしそうです。


「またあちょぼう! またあちょぼう!」

「ぼうやとまた会えるのを楽しみにしているからね」


 すなはまから森のほうへ向かおうと、小助たちはいっしょうけんめいに走っていきます。小助たちは小さくなっているので、森へ入ると自分たちと同じ大きさのかぶと虫やくわがた虫がたくさんいます。


「わあ~っ! かぶとむち(かぶと虫)! くわがたむち(くわがた虫)!」


 小助は、大すきなこん虫にかこまれて大よろこびです。そんな時、木のじゅえきをのみ終えたかぶと虫が小助のところへやってきました。


「ぼうや、どうしたの?」

「ねえねえ! おちゅもうちよう(おすもうしよう)! おちゅもうちよう!」

「それじゃあ、わしとここで力くらべをしてみようかな」

「わ~い! おちゅもう! おちゅもう!」


 子グマたちが木のえだで土ひょうを作っているのを見ながら、小助はおすもうをするのを今から楽しみにしています。

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