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小助くんの小さなぼうけん  作者: ケンタシノリ
あつい夏はみんなで大ぼうけん
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大きなウミガメとふたたび会ったよ!

 小助たちをのせた2わのトビは、海の向こうに見えてきた大きなしまのほうへとんでいます。


 しまへ近づくと、みんなをまっていたかのように白い鳥たちがつばさをひろげながらやってきました。


「みんなようこそ!」

「いつもしまを見まもってくれてありがとうね」


 トビがあいての鳥に話しかけるようすに、小助はふしぎそうに見つめています。なぜなら、白い鳥は山おくであまり見たことがないからです。


「ねえねえ! ねえねえ!」

「小助くん、どうしたのかな?」

「あの鳥なあに? あの鳥なあに?」

「ふふふ、あの白い鳥はウミネコと言うのよ」

「ウミネコ?」

「同じネコでも、どうぶつのネコとはちがうよ。ウミネコは、お空をとんでいる白い鳥の名前なの」


 小助は、トビからの分かりやすいことばにうなずくとウミネコがとんでいるのをじっとながめています。


 そうするうちに、トビたちはしまのほうへおりはじめました。小助たちも、空からおちないようにしっかりとつかまっています。


「みんな、しまへついたからゆっくりおりてね」


 岩場へたどりつくと、小助やどうぶつたちがつぎつぎとトビのせなかからおりていきます。すると、小助はすなはまをあるいて海へ向かう小さなウミガメたちのすがたが目に入りました。


 これを見た小助は、小さくなったままでウミガメタイのところへいそいで行くことにしました。


「小助くん、そんなにあわてたらケガをしちゃうよ」

「ウミガメさん! ウミガメさん!」


 トビたちは、岩場をとびおりてすなはまを走っている小助に声をかけています。しかし、ウミガメたちのようすを見ようとする小助の耳にはまったく入っていません。


 小助は、すなはまからつぎつぎと海の中へすすむウミガメたちに手をふっています。そんな時、聞きおぼえのある声に気づいた小助はすぐにふり向きました。


「おおっ! ぼうや、ひさしぶりだなあ」

「わ~い! 大きなウミガメさん! 大きなウミガメさん!」


 そこにいるのは、小さなウミガメたちを見おくっている大きなウミガメです。さっそく、小助はいつものおねだりをしように元気いっぱいの声を出しています。


「いっちょ(いっしょ)に行きたい! いっちょに行きたい!」

「はっはっは! それじゃあ、わしのせなかにのって海の中へ入るとするかな」


 こうして、大きなウミガメは小助をせなかへのせると海へ向かって大ぼうけんすることになりました。ひさしぶりに海の色んな生きものたちに出会えるとあって、小助はとてもうれしそうです。

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